【はたらく魔王さま!8話】公園と交錯する道、すりガラスと虚像【感想レビュー】


はたらく魔王さま! 第8話 「勇者、修羅場に突入する」

 色々あり魔王城に来ていた千穂を送る事になった真奥。その道すがら魔王城に来る事をちゃんと両親に告げているのかと千穂に問う。真奥の期待と異なり、千穂は両親公認だと答える。それを聞く真奥は下から見上げるあおりアングルで映される。困った時に天を仰ぐと言うがその心境だろう。

 そんな話をしながら2人は公園の前で立ち止まる。公園とは公に人が集まる庭園。一般的には人々の行楽と交流の場。その公園の前で魔王と地球人が交流しお互いの理解を深める。更にエンテ・イスラ人が加わり魔王との交流を深めた。そのシーンで大きく映っていたのは防火水槽の看板。公園は有事の際の防災機能を兼ねる事もある。千穂との、鈴乃との交流が魔族との衝突を回避し、防災に役立つ日が来ると言う暗示・・・・だと良いな。

 そして真奥と千穂が歩いて来たのが魔族の道。千穂が自転車で走り去ったのが地球人の道。鈴乃が歩いて来たのがエンテ・イスラ人の道。魔族の道から公園の縁に沿って伸びるのが天使(恵美)の道だろう。なら千穂が走り去った地球人の道の分岐に対応する勢力は出てくるだろうか?方向的には天使だが・・・・。また千穂は真奥の自転車で走り去るが、魔の恩恵を地球人が受け発展する展開などがあるのだろうか?色々妄想が膨らむ(笑)。

 次に恵美(天使)と鈴乃(エンテ・イスラ人)の交流が改札前で行われる。内容はエンテ・イスラの話で行き交う地球人達はほとんど我関せず。異世界の話をしてると言う演出ですよ演出・・・・悲しい現代社会ですね。そして改札は交流、防災の場と言うよりせわしなく人が行き交う場所。場所柄の通り話の途中で2人は喫茶店に移動する。

 喫茶店では、すりガラス越しに見えるぼんやりとした風景をバックに恵美と鈴乃が会話する。まず2人共コーヒーミルクを開けようとして少なからず零してしまう。真奥を倒すと言うのが嘘とまでは言わないが、本来の目的だったそれに迷いが出て戸惑っている心情を演出している。コーヒーミルクについて鈴乃ははじめてだった可能性もあるが、恵美は軽口を叩き平静を装いつつも明らかに動揺していた。

 またすりガラスが映らず、真実を話している箇所がある。まず地下道崩落と鈴乃が審議会に属している事を示す回想。そして「オルバが私を殺す為にルシフェルと一緒に散々この国に迷惑をかけたことは」と恵美が喋る時。この時店内の奥にすりガラスが映るが、2人が話してる時に映るものとは違うし遠く小さい。地球人視点では嘘と言うか認識してないと言う演出だろう。次の「エメラダやアルバートも知ってる事よ。漆原本人に聞いてみても良い」は何の問題もなく真実。

 しかしその次の「それに魔王を倒すのは勇者である私の役目よ」と言う恵美の台詞は、コーヒーの水面に逆さに映った虚像が喋る。真奥に対する戸惑い、迷いを隠す建前、明らかな虚勢。

 ・・・・と、まあ恵美の方はこれで合ってる筈。問題は鈴乃。勇者が信頼できると確認できて、真奥の意外な良い面を見て審議会の命で動いている建前を本心では否定している展開(切望)なら良いけど、恵美を騙して真奥共々暗殺しようとしてる可能性が残ってる。この場合「オルバが私を殺す為にルシフェルと一緒に散々この国に迷惑をかけたことは」の解釈に「オルバ→審議会」が正解と言うのが追加される・・・・。

 最後に恵美はファッション雑誌と就職情報誌を鈴乃に渡す。結局真奥を倒す話は断られ、まだ1人で買い物するのが難しい鈴乃は雑誌を手にして戸惑う。最初に書いた真奥ほどではないが、その戸惑いがあおりアングルで演出される。

 その後恵美は仕事にいく。そして恵美が同僚梨香と会社を出たところでまた鈴乃が現われる。恵美と一緒に真奥の職場にいきたいと言うのだ。それを聞いた梨香は恵美、鈴乃、真奥の三角関係と勘違い。3人は幡ヶ谷へ移動する。
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2013年06月21日 19:56 by 元会長
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