「モテないし、スキルアップしてみる」
●ポッキーの意味
冒頭、TVを見ながらポッキーを3本ずつ食べる智子。このポッキーの演出意図は3つ。まず、3本まとめてボリボリ食べる智子の女子力の低さを演出している。
次に、水着でイチャつくカップルへの嫉妬、高校生になって3ヶ月経ってもモテない焦り、無表情キャラに対する妬み、など思考があちこちに飛び、考えがまとまらない智子の演出。そして、ポッキーは細くすぐ折れる為、各々の思考も思い付きで脆い、くだらない考えである演出でもある。更に、それを3本同時にちょっとずつ食べるので、思い付くままくだらない考えを延々ローテーションしている演出。
「良いよな〜無表情キャラは。喋らなくても人気はあるし、むしろそこが可愛いとさえ・・・・はっ。そうか、今までの私に足りなかったもの、それはキャラ設定だ」
そして最後は3本のポッキーが一気に砕け、雑念が吹き飛んだ事を演出している。"キャラ設定=無表情キャラ"になればモテる、とその思い(込み)でもう他の事が見えてない智子が良く表されている。
●細かい演出色々
「無口で無表情。これなら私もできるかもしれない」
斜めに傾いた視点で移る夜景。その夜空に流れ星が流れる。夜の闇にせっかく見出した光明だが、その(バランス)感覚がおかしい、ズレている智子の演出。
2話レビューでも書いたが、納豆は沢山の大豆が寄り添い、お互い粘りで繋がりあっている。それを好んで食べる=友達や沢山の繋がりを持ったリア充に憧れている暗示。
また、モブは基本灰色1色で描かれ、智子が意識を向けていたり、智子に話しかけたりするモブには色が付く。
「私は無口でクールで可愛い女の子」
しかし、こう言ってから智子が灰色1色に、逆にモブ達に色が付く。理科実験やテニスで誰からも気にも留められていない智子の演出。テニスラケットを置くとテニスラケットに色が付くとか切なすぎる(涙)。
テニスの授業で智子が座った長椅子、智子とクラスメイトの間に3人分座れるくらいの隔たりがある。もう、やめてあげてよぉ・・・・。
あとは、1話レビューで書いたピンボケの演出も随所に使われている。このピンボケと色の演出は毎回使われているけど、毎回書くと以前の記事も読んでくれてる方には繰り返しになってしまう。でも、この記事から読んでる方には書いた方が良いかも?とどの程度の頻度で書くか悩むところです・・・・。
●地に足の着かない智子
「こういう店でクールに過ごせたらカッコ良いよな〜クール?今のキャラなら、もしかして・・・・」
以前優と入った喫茶店前でこんな勘違いをして(笑)店に入る智子。グランデのカプチーノを頼むと予想以上の大きさだった。智子が不釣合いに大きい=お洒落な店に来ている暗喩。
「ここはクールにリラックス・・・・ってできねーよ、この椅子・・・・嫌がらせか!」
店の椅子がかなり高く、智子の足は床の遥か上。これも慣れない店で、地に足のついてない智子の演出。
更に飲んでも苦く、ミルクやらシロップやらを入れる智子。サイズ同様、智子が不釣合いな店に来ている暗喩。そして最後に入れようとした蜂蜜が大量に入り、激甘カプチーノになってしまう。自分で勝手に手を加え台無しになったカプチーノ=智子はクールキャラのつもりでも客観的には大惨事、を暗喩している。
●シールから見る姉弟関係
夜、自室で机に張られたシールを眺めながら「プリクラ・・・・」と呟く智子。4話レビューでボッチ疑惑を書いた優だが、一緒にプリクラに誘おうと電話するも、都合が悪く一緒にいけなかった。優は性格良いし、可愛いし、普通に考えたら友達沢山いそうだしね(笑)。一方、優に電話しようとした智子のアドレス画面。上から"父、成瀬優、弟、母"・・・・(涙)。
仕方なく今度は智貴を誘う智子。
「姉とのツーショットだぞ。シールだぞ。昔好きだっただろ」
こう言って智子が指差した机の側面には、メインのシールを取った後の枠だけがいくつも貼られていた。これより想像される姉弟関係は
1.智貴はシールの枠を貼るのが大好きなレア感性を持っていた。
2.智子がメインのシール取って、仕方なく枠を貼っていた悲しい記録。
・・・・シールの枠が好きだなんて智貴は奇特な子だな〜(震え声)。
●智子の長所であり短所
色々あって、ソロでプリクラの写真を撮りに来た智子。出来は予想通りの大惨事だが、プリクラに映った智子の表情はどれも下を向いていない。瞳孔を閉じ切って正面を凝視するか、目を横に逸らすか、上に逸らしている。下を向いていない。途中で悲観し、下を向かず、最後まで成功を目指し(間違った)努力をし続けている。このポジティブさだけは智子の長所だが、裏返って自分を客観的評価して反省する事ができない短所にもなっている。
いい加減智貴に対する態度だけは直した方が良いと思うけどな・・・・ホントお仕置きされるぞ、エロ同人みたいに!(笑)。
「外は晴れてるのに、日曜日なのに、もうすぐ夏休みなのに。何故私はここでこんな事を?」
またTVを見ながらポッキーを3本まとめて食べる智子。上で述べたのと同じ、またくだらない事を取り留めもなく考えながらTVを見ている。
そしてTVのキャバ嬢に影響されキャバ嬢になる練習をはじめる智子。ライターの火付けやカクテル(?)作りの練習は必要とされないと思うけど・・・・でも、わざわざライター買って公園でおっさん見ながらシャドー点火したりと、行動力は素晴らしい。ついには、歌舞伎町にまでやって来るし。智子の行動力は長所だが、その方向を決める方向感覚が残念すぎる(笑)。
●よいこのえんでぃんぐ
EDはまんが日本昔ばなしのED"にんげんっていいな"のパロ。パロ元は夕暮れ時まで遊んでいる動物の子供達。ご飯やおやつを用意して子供を待っている人間の家庭を見て、家が恋しくなり動物の子供達も家に帰っていく。そんな心温まるもの。
しかし、1人で遊んで1人で帰る智子。しかも原因はキャバ嬢になろうとして、怖くなったから・・・・。
「ま、まあ私は普通の女子高生じゃないから、夜の歌舞伎町なんて、なんとも思わないけどー」
パトカーのサイレンを聞いて、こう言いつつ挙動不審になってた智子。もう、警察に補導されろ、そして家に連絡されて、数時間説教されろ(笑)。
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