●サブタイが示す者
サブタイの"ルート"、"ループ"はゲーム関連の用語。そしてゲームの暗示があったのは、斑目が部屋の前に戻って来て波戸と話す場面。好感度メーターやらメッセージ/コマンドウィンドウが映された。またその後、2人で部屋に入ってからの
「男の人がそういうのヤるのは普通の事だと思いますから、その、気にしないで下さい」
「あ、ああ・・・・なんだかハーレム系のギャルゲやらラノベにありそうなシチュやねぇ(後略)」
などのやり取りがゲーム内の出来事である事を暗示している。これらより、サブタイは斑目と波戸に、更に言えばタイトルコールをした斑目にかかっている。
●ループ
そこで注目するのは「ループ」。なんと言っても1番に浮かぶループは、全キャラ中最高クラスに深刻な問題。
『咲に失恋する事ができずに、その思いを延々引きずる斑目』
もしこのまま転職し、引越ししても、斑目が咲への思いを断てない限り無気力な生活がループしていくだろう。しかし!サブタイで「ループはない」と言っている。あるのはルートだけ。
総受けと言われ、朽木に襲われショックを受けつつも、波戸に部屋を貸し続け、BLでもなんでも描けば良いと波戸を励ました斑目。マジで良い人過ぎる。
「私が思うにマダラメはさ、もうちょっと幸せになるべきじゃないかな。なら、もう新しい恋をしてもいい頃じゃない?」
5話のアンジェラが言ったように、斑目はそろそろ報われて良い筈・・・・。
●楽園はもうすぐそこまで・・・・
また高坂の会社が作ったゲーム「楽園(パラダイス)までの七周半」。そのタイトルの七周半、それは波戸が何も考えず、こう×まだ、などの妄想を繰り返してたこれまでの7話と半分。
「僕のせい・・・・?僕が、斑目さんを総受けとか言ったから。いつもBLの事ばかり、こう×まだとか、そんな事ばかり考えてるから・・・・っ!」
そのせいで斑目は、転職して引越しをして、大学から離れようかとボンヤリ考えていた。それを聞き
「部室でも最近はいつも真面目にミーティングですからね。腐女子話もせずに」
こう話すまで波戸はずっと目を震わせて泣くのを我慢しながら話す。しかし学園祭の話になり、波戸がBLしか描けないと言うと
「良いんじゃね?BLだろうが、ガンガン描いちゃって。学園祭っつても遠慮しねーで好きなもん描くべきっしょ。まーマジでヤバけりゃ、荻上さんが止めるだろうし。それでも俺らが現役の頃よか遥かに活気があんだろうよ」
「自分がBLネタに使われても、人の妄想を止めさせる事はしないんだ・・・・ちゃんと・・・・ちゃんと描こう」
斑目はこう言って波戸を励まし、波戸はちゃんと漫画を描こうと決意する。憧れの腐女子のコピーではなく、自分の絵を。
「BLじゃない漫画を、できるだけ頑張ってみようかと思います」
そして部室でこう荻上に告げる波戸。その時、波戸は荻上のすぐ横、部室の奥にまで入ったところの席に座っている。今までずっと部室の出口に一番近い席にしか座らなかった波戸。その座席の変化が波戸の決心、心の壁を乗り越えた事を表わしていた。
ついに自発的に動きはじめた波戸。高校時代に何があったのか?憧れの腐女子との関係は?など気がかりな事も多いけど、ゲームタイトルが暗示していた楽園はすぐそこの筈。斑目がループせず新しい恋を見つける事もサブタイが暗示している。2人が楽園に、新しい恋に辿り着けると信じて、今回のレビューは終わり。
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