●スノーマンは誰?
スノーマンは外国の絵本。主人公の男の子が、自分の作った雪だるまと夜中に遊びに出かけ、スノーマンの村でマフラーを貰う。そして自分の家に帰り朝起きてみると、雪だるまは溶けてしまっていた。でも、主人公のポケットの中にはマフラーが残っていた、そんな物語。
ではそのスノーマンになぞられているのは誰だろうか?
それはズバリ、スノーマン=神永だと考えられる(主人公は波戸)。
次点で主人公=今野、スノーマン=波戸。でも、波戸は消えておらず女装するようになってただけ。雪だるまが雪ウサギになった感じ。また女装する波戸を見ても、今野は波戸を好きなままだった。なので消えるスノーマンに当てはまらない。
その他の候補、主人公×スノーマン=波戸×斑目とか、斑目×春日部とかは更に消えたりしない。よって、兄と結ばれ片思いの対象から完全に消えた神永がスノーマンとなる。
●マフラーは何?
ではマフラーはなんだろうか?
一番素直に考えれば、スノーマンと一緒に出かけた夜中=高校時代となり、BLの絵柄や女装(波戸は最初神永をモデルに女装していた)と見る事ができる。
でも、スノーマンをなぞっているだけなので、もう少し広い目で見ると
「ま、今日はそういう事にしとけ。こんくらいにしときゃよ、この先まだ脈は残るだろ」
と今野に言った台詞、今野ルートのフラグと見る事もできる。
更に広げれば、波戸に言った
「お前の正体知った上でも、自然と傍にいてくれるような、そんな相手いねーのか?」
この台詞より、波戸×斑目ルートのフラグかもしれない。もっと言えば、この話からいき着いた
「僕の事知ってても普通に接してくれる人は・・・・男女問わず沢山いますから、大丈夫です」
を再認識させた事と見る事もできる・・・・もういっそ、これら全部なのかもしれない(笑)。
●空模様は波戸の心
サブタイトルコールの後、波戸の高校時代の回想がはじまる。最初に映るのは曇りの日の美術室。女子達が腐った話をする中、1人離れてデッサンをする波戸。そして神永が絵を持ってきて女子達はそれを見て盛り上がるけど、波戸は1人離れたまま。曇りは、話に混ざりたくても、神永の絵を見たくても言い出せない、悶々とした波戸の気持ちの表れ。
その次のシーンは雨。たまたま迎えに来た兄の車に神永と一緒に乗る事になった波戸。兄相手でも平気で腐った話をする神永。一方、腐男子なのを全く表に出せないでいた波戸。雨は自分の趣味を持て余し、どう扱えば良いか全くわからない波戸の心を表している。
次は晴れの日の夕方。曇りよりはマシだけど、黄昏の闇がそこかしこに這い出して来ていた。そこで波戸は今野に腐男子である事を告白する。夕暮れの薄明かりは、結局上手くは運ばなかったけど、今まで言い出せず悶々としていた思いを打ち明けられて少しだけ先に進めた波戸の心の表れ。
しばらくシーンを飛ばして、波戸が自転車で下校するシーン。晴れており夕焼けが淡い茜色に町を染めている。そして信号待ちをしていた波戸の前を、神永の乗った兄の車が通り過ぎる。それをぼんやり目で追う波戸。
その時、夕風が波戸の髪を優しく撫でた。風は空気の流れ、新しい空気が運ばれてくる、変化の兆し。腐女子を公言しても兄と付き合うところまでいった神永を見て、自分も神永のようになりたい、神永のようになろう(=女装しよう)と自分の進みたい道が見えた波戸の暗示。
当然、淡い茜色に染まったそらもそんな道がなんとなく見えた波戸の心を表していた。そんな事を考えていたので、信号が変わっても波戸はその場に止まったままだった。
「そ、その憧れの存在、である事は確かですけど、絵はとても上手いし、腐女子なのを隠す事もなく自然体で・・・・先輩みたいになれたら良いなって、いつも思ってました」
そんな波戸の気持ちが後のこの台詞に表れていた。
●いこう・・・・ここもじき腐海に沈む
色々あって、賢×雄の妄想をした神永にドン引きする今野と藤。以下のように言う2人だが、荻上と波戸はそれに食いついていた・・・・。
「駄目だこの人」
「腐ってやがる・・・・」
因みにこれの元ネタは「風の谷のナウシカ」のクロトワの台詞
「腐ってやがる・・・・早過ぎたんだ」
(小見出しは同登場人物ユパの台詞から)
●南斗水鳥拳のスー
「南斗究極奥義!」
こう言ってスーが技を繰り出すシーンは「北斗の拳」でレイが「南斗究極奥義 断己相殺拳」を出すシーンのパロ。手の動きとか姿勢がそっくり(笑)。
しかし、失恋を引っ張り続けたり、総受け認定されたりで可哀想さをアピールしてたのに、蓋を開ければモテまくりの斑目。ついにはスーにキス(頬)までされリア充になってしまわれた・・・・今回は、そんなモテない詐欺の斑目にぴったりの台詞で〆たいと思います(笑)。
「このロリコンめっ!」
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