●主要キャラ概要
主人公は高校3年E組の北原春希。学年1位の成績で元学園祭実行委員。説教癖がありちょっとウザそう。それでも現実行委員達に頼りにされているので、成績の通り実務能力が高く、誠実なんだろう。
ウザいのは、素直・実直な性格の裏返しでもある。自分の事だけを考えるなら、委員達にも雪菜にもウザがられないよう、体良く雪菜を言い包めてミスコンに出場させた方が楽に事態を収められた訳だし。
そしてそんな風にウザい物言いでも、雪菜を一生徒として誠実に対応した春希を雪菜は意識しはじめる。
そんな2人のヒロインの内の1人、小木曽雪菜は3年A組で、過去2年とも学園祭のミスコンで優勝している美少女。
「彼女、人当たり良さそうな振りしてるけど、微妙に違和感がないか?・・・・本当の自分を見せないっていうか、誰にでも壁を作ってるっていうか」
でも春希は雪菜に会ってこう感じたと言う。果たしてこれは当たっているのか?また、こう言う時、窓に映った春希の写像が映されていた。春希は客観的に見た自分を見てそう言った。春希もそうだから雪菜の事もそう感じたのだと思われる。
もう1人のヒロインは冬馬かずさ。かずさは放課後の3年E組で寝ていた女生徒・・・・の筈。不真面目、やる気のなさそうな感じだけど、おそらく音楽科の最優秀生徒。
「あと1つが隣の第2音楽室。これまた音楽科の、更に一番優秀な生徒だけが使える、個人練習用の教室」
春希がこう言った第2音楽室でピアノを弾いているのはかずさ、の筈。そしてかずさが、春希曰くの音楽科のエリート君だと春希はまだ知らないようだ。
●胃薬・・・・
冒頭はそんな3人のライブシーン。春希が2人を勧誘して学園祭でライブをしている。
「11月も終わりに近付いたある土曜、峰城大付属学園祭2日目。俺達3人が最も近くて楽しくて、最も嬉しかった瞬間。そして」
そしてここまでは問題ないんだけど
「・・・・俺達3人が、本当に3人でいられた、最後の瞬間」
この春希の独白に合わせて、春希がかずさに抱き付く→それを目撃する雪菜→春希を引き離すかずさ→後ろから春希に身を寄せる雪菜、というシーンが映される・・・・。
最後が春希も雪菜の方を向いて抱き合ってたなら良かったんだけど、一方通行の思いがすれ違ってるようにしか見えない・・・・マジで胃薬が要る展開にはなりませんように・・・・。
●かずさがピアノを弾く理由
春希が音楽室を出て雪菜(と実行委員達)に会いにいった後、教室の窓を閉めるシーンが入る。春希達のいた第1音楽室の窓は開いてなかったので、おそらくそれは第2音楽室の窓。閉めたのはかずさ・・・・の筈。
よって、かずさは春希とセッションする為に第2音楽室に来ていると考えられる。
●誰から聞いた?
(なんだよ、聞いてた話と違うぞ。すげー素直じゃんか)
会議室(?)で春希が雪菜と話した時に引っかかるのがここ。"誰に"聞いてたのだろう?可愛いけど性格が悪いと噂話になってた・・・・ってのはなんかイメージが合わない。
なら春希と親しい者の中に雪菜を良く思ってない者がいる事になる。誰が言っていたのかちょっと気になる。
●恋心の演出
そして雪菜の気持ちを尊重してエントリーを取り消すと言う春希。その春希を意識して雪菜に淡い恋心が生まれたのを、窓から差し込む夕日が演出していた。
更にそれは次の3年E組のシーンにまで繋がっている。3年E組で夕日を浴びて寝ていたのはかずさ。これより、かずさも春希を意識している。
よって、ピアノで春希とセッションしているのは春希が好きだからである可能性が高い。だから、春希が雪菜に会う為に第1音楽室を出たら、かずさも第2音楽室から3年E組に戻って寝ていた。そして春希がまた第1音楽室に戻ると、かずさもそれを追って第2音楽室に戻ったのだろう。
「メッチャ興味あるんじゃん、やっぱ」
色々あって、電車で依緒がこう言う時、闇夜に照らし出された高い塔が映される。闇に紛れ、春希はおぼろげにしかそれを認識できていないけど、今日の1件で春希も雪菜へ強い興味を持った、そんな演出。
●角材を運んだ意味
翌日、文化祭の準備で大きな角材を運ぼうと苦労する春希に雪菜が声をかける。そこで春希が雪菜に頼み、2人で角材を運ぶ事になる。
大きな角材は春希1人では手に余る問題の暗喩。素直に考えると「角材=バンドと文化祭の危機」だけど"2人"で運んだのが引っかかる。かずさがいないのが引っかかる。
角材運びは裏方の仕事。冒頭のライブでは雪菜が中央でボーカルをしていたけど、最終的に光を浴びるのは、表に出るのはかずさ。だから、かずさは抱きついてきた春希を引き離し去っていった。そして裏方の春希と雪菜が残された・・・・。
そう思って観るとそのシーンは空港に見える。世界的なピアニストになる為とかで、かずさは海外にいく事を選んだ?そして残された春希と雪菜・・・・まあ、これが当たってるとしても、春希と雪菜が両思いになるなら良いんだけど・・・・2人で角材を運び切った事が、2人が最終的にゴールまで辿り着ける暗示だと信じたい・・・・。
●太陽と虹の意味
色々あって、屋上に続く扉を開ける春希。その目に飛び込んで来たのは、煌く夕日を浴びながら=春希に恋心を抱きながらWHITE ALBUMを歌う雪菜の姿だった。曲の良さも相まってここの雪菜がマジ綺麗!
更にその雪菜の上には淡い虹が架かっていた。虹は橋の暗示、そして橋はこちらの岸とあちらの岸を繋ぐもの。それから転じて春希と雪菜の心を繋ぐもの。虹により、2人の思いが互いに届いた事が暗示されていた。
そんな感じで非常に綺麗なシーンで〆られた1話。その風景のイメージ通りに、煌きはじめた恋心が、淡く優しい琥珀色が3人を温かく包み込む。そんな胃薬不要の展開を期待しながら次回に続く。
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春希に雪菜の悪口(?)を吹き込んだのはボーカルを投げ出したミスコン準優勝の子かと思いましたが…
最後のシーンは絵も曲も良かったですね。
鬱展開は胃薬の要らないソフトな感じだと良いんですが・・・・(笑)。
悪口を言ったのが朋の線も考えましたが、
去年の学園祭で朋の印象は相当悪いでしょうし、
そんな子の言う事を信じない筈、と記事では対象から外してます。
でも、そうすると悪口言いそうな子がいないので、
知らない間に朋の悪口に影響されてたのかもしれないですね。
余程凄い鬱展開にならなければレビューを続けていくつもりなので、
宜しければまたお越し下さい。