●ブランコの意味
今回最も気になったのは、ちさきと要が廃校になった村の中学校で話すシーン。そこで要はブランコを勢い良く漕いでいる。揺れるブランコは揺れる心の表れ。
「この場所にいたいのはその方が楽だからだよね。別の場所に少しでも憧れを持ってしまえば、辛くなるから」
しかも要はブランコを漕ぎながらこう言っっている。これはちさきの事というより、むしろ要自身の事。光に片思いするちさきを見守るだけで良いと思っていたのは、その方が楽だったから。別の場所=ちさきとの両思いを望んだら辛くなってしまうから。
「意外だったな。まなかが、この場所からの一歩を、最初に踏み出すなんてね」
しかし、要は"ブランコを飛び降り=迷いを振り切り"こう言葉を続けた。一歩を踏み出したまなかを見て、自分も別の場所に踏み出そうと決意したのだと思われる。
●あかりが悲しんでいるのは誰のせい?
あかりが迫害さるのを見れば気の弱いまなかは紡の事を諦めるだろう。そして、まなかと光がくっ付けば、ちさきも光の事を諦めるだろう。そうすれば要がちさきと恋人になれるかもしれない。だから要は夕方に見たあかりの事を村の誰かに話した。
あの場所にいたのは要達4人だけ。他に村人がいれば誰かが気付いただろう。それに村人達は陸を嫌っている。陸に上がらなかったとしても、海の中でも陸に近い方にいく者はほとんどいない筈。よって、たまたま陸に用事のあった誰かが見た可能性も微粒子レベルで存在するけど、あかりの事を知っているのは要達だけだった可能性が高い。
そして光とまなかは掟自体知らなかったし、関係性やあかりに対する言動から、それを村人に話すとは思えない。ちさきもブランコを漕いでおらず、心は平静を保っていた。よって、話したのは要である可能性が非常に高い。
すると予告の光の台詞
「お前のせいであかりが泣いてんだよ!」
の"お前=要"になってしまう・・・・3話目にしていきなり鬱ってるんだけど・・・・要が男キャラだからそんなにダメージはないけど、これがちさきだったら早速胃薬を飲まないといけなくなるところだった(笑)。
一応、次点でEDクレジットより"お前=潮留至"。おそらく車であかりを送っていたあかりの彼氏。そして光に絡んでいた女子小学生の大人しい青色の方・潮留美海の兄(?)。OPの喫茶店のカウンターで、あかり、至、美海、さゆ、と並んで映っている青年・・・・の筈。
だから美海は兄を取られまいと店や光にちょっかいを出しているのだろう。そして元気なオレンジ色の方・久沼さゆはそれに付き合っている。さゆが光に啖呵を切る時、震えていたのは当事者ではないので、美海ほど腹が据わってないから。逆に美海が実際に光の足を蹴ったのは、美海が当事者でそれだけ強く兄を取られたくないと思っているから。
もし3話で光が潮留至(姉の彼氏)と衝突するなら、まだ鬱度はそれほど上がらない・・・・まあ、あかりの事を村人に言ったのが要なら修羅場が先延ばしになるだけなんだけど・・・・。
●サブタイトルの意味
「俺、ただ守りたかった。エナみたいにあいつを守りたかった。あいつを傷つけるもの、全てから守りたかった。なのに・・・・あいつは、脱ぎ去りたいのか?脱ぎ去って、ここじゃない世界へ」
一番に頭に浮かぶのは光のこの台詞だけど多分この事じゃない。光がこう言うエナは冷たくない、温かいもの。それはまなか視点で見ても同様、(おせっかいでも)温かいもの。
なので、ひやっこい薄膜=要とちさきの、まなかと光に対する心の壁。本当は要もちさきも好きな人と両思いになりたいのに、1歩引いて冷めた目で現状を見ている気持ち。そして要は1歩を踏み出したまなかを見て、自分でその薄膜を脱ぎ去った・・・・方法がかなり問題だけど・・・・。
次点で、ひやっこい薄膜=海と陸の人々の間にある心の壁。陸の者と一緒になったら追放までする村の掟、お船引きを他人事のように嫌がる生徒達、あかりや光を敵視する美海(とさゆ)。薄いって言うのが微妙に引っかかるので次点に。
ここからは時系列順に見ていきます。
●子供らしい光とまなか
学校で痴話喧嘩をする光とまなか。そしてそのせいで涙ぐみちさきに泣き付くまなか。要の解釈が上で書いたような感じなので、中学生らしい、幼さ・未熟さの残る2人を見てるとなんだかホッとする(笑)。
むしろ無理に大人ぶっているちさきが壊れないかが心配・・・・今のところは一応大丈夫そうだけど。
色々あって、あかりが彼氏とキスするのを目撃する光達。ここでちさきと要が村の掟を知っていた事がわかる。地上の男・紡と結ばれたら、まなかが村から追放されるとわかって要は
「それにさ、このまま、もしまなかいなくなったら、光の隣にいるのは、ちさきでしょ」
こう1話で言っていた事になる。
「や、やだ、エッチな事言うひー君は嫌いだよ」
「俺だって、エッチな事言うまなかは嫌いだっての!」
そんな中で、素直に気持ちを表に出す光とまなかは微笑ましい。この2人は喧嘩してても子供の喧嘩と安心して見ていられる(笑)。
●イラ付く要
「今のは駄目だね、八つ当たり。まなかについては流石にイラっと来るのはわかるけどさ」
問題は要。この台詞より要もまなかにイラついている。要もちさきも自分の恋心を押し殺して、うろこ様の言うように、まなか(と光)を守ってきた。それなのに、ちさき(と要)が光との仲を応援していた事に気付きもしないで、1人で陸へ憧れ、紡に夢中になっているまなか。
要がイラ付くのもわかるけど、別にまなかが悪い訳じゃない。むしろ自分を誤魔化していた要とちさきに問題がある・・・・でも、これで要の動機まで確保されてしまった・・・・。
●あかりの娘の名前は?
色々あって、先島家の晩御飯。
「可愛いー。女の子可愛いなー。私も子供生むなら女の子が良い」
明らかに結婚を意識しているあかり。
余談だけど、海の村の女性は、まなか、ちさき、あかり、みんなひらかな。そして光達の父が灯(あかり?)なので、あかりの娘は"ひかり"だと予想してみたり(笑)。
●紡から見たまなか
「あの汐鹿生の娘っ子はどうした?」
「ああ・・・・元気だよ」
夜、家で網を直しながらの爺さん(父?)と紡の会話。これより紡の印象に残っていたのは、まなかの変なリアクションだけ。
また、学校で朝まなかに話しかけられた時、紡が最初に出したのは膝の魚の話題。
「あの目のまん丸い子・・・・あの子の魚も喜んでくれると良いけど・・・・」
更に後の焼却場のシーンより、名前も覚えてないし、下手をすると、魚>まなか(笑)。
1話の最後でも、光がやってきたらすぐ自転車を引き返していた。本当に珍しい魚程度の興味なのか、重度のツンデレなのか・・・・。
●焼却場の意味
「このまま、もしまなかいなくなったら、光の隣にいるのは、ちさきでしょ」
色々あって、焼却場で要のこの台詞を思い出し、自己嫌悪に陥るちさき。焼却場はゴミを燃やす場所。ちさきはここで心のゴミ、汚い思いを燃やしている。
よって、ブランコの演出も合わせて、ちさきは今のところまだ大丈夫。
「まなかに、これ以上優しくしないであげて。まなかには・・・・光がいるんです」
でも、辛そうな顔でこんな事を言い続けていると、いずれ焼却場の方が壊れてしまいそうで・・・・。
●前回のサブタイトルの意味
更に色々あって、父と2人でうろこ様のところに向かうあかりを映しながらEDがはじまる。前回のサブタイの意味は
「海と大地のまんなかに物語の扉が開く」
だった模様。光、まなか、ちさき、要、紡が、海と大地のまんなかに出たのが物語のはじまり。でもそこには、あかり、美海、さゆ、至、学校の担任、など海と大地の間に揺れる多くの人達の姿があった、って感じでしょうか。
2話目にしてかなり不穏な感じになってきました。要があかりの事を村人に言ったってのがミスリードなら良いんだけど・・・・まなかや、ちさきや、あかりや、女子小学生達を眺めて癒される展開を祈るばかり。うろこ様や先島父はあかりの味方になってくれそうだし、良い方に転ぶと信じて次回に続く!
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