●まなかはウミウシ?
今回まず注目するのはウミウシ。まなかとちさきの会話
「お腹の赤いウミウシに、誰にも言えない気持ちを伝えると、教えてくれるんだよね、これから先の事」
「うん。口から黒い石を吐いたら、その気持ちは間違っていて、綺麗な石を吐いたら」
「その気持ちは宝石みたいに、永遠に輝き続ける」
より、ウミウシは自分の気持ちを判定してくれるもの。それをもっと現実的に解釈すれば、ボケっとしたウミウシに自分の気持ちを話していると、自分で自分の気持ちを分析・整理する事ができ、これからどうすれば良いかを考える事ができる。そんな感じだろう。
とすると「ウミウシ=まなかの暗示」である可能性が高い。まず2話レビューで書いたように、要はまなかを見て自分の気持ちを振り返る事ができた。ブランコを漕ぎながら要が話した事は、明らかに要の自省だった。
また今回まなかを見て、光も自分の気持ちを整理する事ができた。自分のモヤモヤした気持ちがわからないからと、まなか達に八つ当たりするのは良くない。その気持ちがなんなのか良く考えて少しは大人になろう、そう思う事ができた。
それからウミウシのボケっとした感じは、まなかの天然っぷりに良く合っているし、OPでタイトルが映った後、「陰る小さな背中を」の歌詞のところのまなかの肩にはウミウシが乗っている。
●ED考察
また、EDの海底に描かれた絵は手前から
ちさき、要
うろこ様
先島父、あかり
不明、潮留至
ウミウシ
担任、不明
木原祖父
さゆ、美海
光、紡
となっており、まなかがいない。でも、絵の真ん中にはウミウシが映されている。まなかの絵だけ描かれてなくて、"真ん中=まなか"にいるのはウミウシ。よってこれも"ウミウシ=まなか"の暗示だと思われる。
これらより、まなかは各キャラが自分を省みるきっかけになる役割を帯びている・・・・筈・・・・きっと、多分(笑)。そして本当に"まなか=ウミウシ"なら、早くちさきの気持ちを整理させてあげて欲しい・・・・。
●サブタイトルの意味
まず"ウミウシの話=海のいいつたえ"。まあ、これは問題ないとして、これ以外にもう1つ気になるところがある。
「地上の人間と、海の人間の・・・・」
それは光がこう言うのに合わせて、海神と生贄に流された子の絵が映されるところ。海村に伝わる神話も間違いなく"海のいいつたえ"。
ではその神話を思い浮かべながら光が考えた事はなんだろう?光は相手の男にはムカつきながら、でもあかりには幸せになって欲しいと思っている。
「相手の野郎にはムカついてる。けど、良くわかんねーけど、ほんの少し、ほっとしたんだ。あかりが、やっと自分の事、考えるようになったんだって」
それはこの独白からも明らか。そして神話は地上の娘と海の神が結ばれる話。だから光の言葉の続きは
「地上の人間と、海の人間の恋なんて神話の頃から実ってるじゃないか」
でもそれは、まなかと紡だって結ばれるという事でもある。あかりは応援したいけど、まなかと紡がくっ付くのは嫌だ。そんな相反する思いを収める事ができなかったので、光は布団を頭からかぶって寝る事にしたのだろう。
でも、光はまだ受け入れられなくても神話の意味がそうであるなら
"海のいいつたえ=地上と海の人間が結ばれる可能性・希望"
サブタイはそんな未来を暗示している・・・・と良いな・・・・。
以下は時系列順に細かいところを見ていきます。
冒頭、うろこ様の祠(?)の様子を覗き見る光とまなかのところに、ちさきと要もやってくる。でもこの時、要の視線はちさきを追っていた。あかりの事より、ちさきの事が気になっている演出。
●廃校で
その後、廃校になった中学校でどうするか話す4人。誰かの家に集まる事もできたのにそうしなかったのは、大人に聞かれるとまずい話をしてると自覚していたから。
「ちさき、男の趣味悪いな」
「それは言えてる」
そこでの光と要の台詞。今回も要が黒い(笑)。
そしてちさきは、ちさきが光を好きな事を知っている要の言葉の真意がわかって、頬を赤くして黙ってしまう。そんな風に照れるちさきが可愛い(笑)。
「お付き合いしたら、その、あかりさんみたいに、キスとか・・・・あっ、エッチだと思った?」
そして未だに光にエッチだと言われた事を気にしているまなか。その初々しさがやっぱり可愛い(笑)。
●配置の距離が心の距離
Bパートになって、紡の話をみんなが聞く時、
勇(祖父) 紡 至 光 要
まなか ちさき
という配置になっている。理由ははっきりしないけど、勇は海の者と距離を取っているようだ。村から追放されているから?同様に要も紡から距離を取っている。光とまなかの仲を邪魔する=ちさきが光とくっ付くかもしれない状況を作った紡にやはり抵抗があるようだ。
●デレる光
翌日、登校時に紡を名前で呼んだり、その後教室でちさきに
「いつも悪いな、心配かけちまって。俺も、ちょっとは大人になるように頑張るからさ」
と言ったり
また、光に合わせて紡と呼ぶようになったり、紡が水場を用意してくれた事を知ったりで、要がどれだけ紡に心を開いたのか、次回の描写が気になるところ。
あと登校時に光達を見る地上の生徒達が、明らかに余所者を見てる感じでちょっと先行きに不安が募る。
そして最後は美海の兄かと思ってた至が美海の父だとわかってEDに・・・・流石に至はバツイチで、不倫はないと思うけど・・・・どうか鬱展開になりませんようにとガクブルしながら次回に続く(笑)。
スポンサード リンク
スポンサード リンク