●互いを心配する2人
OP明けて一緒に登校する光、要、まなか。光がちさきの事を尋ねると、具合が悪く遅れて登校すると答える要。それを聞いて、ちさきを心配し俯くまなか。
そんなまなかの画から、俯いて歩くちさきの画に変わる。互いに相手の事を考えている事が印象付けられる。
●ちさきと船
ただ、純粋にちさきを心配するまなかは良いけど、
「まなかは、ホントに良い子・・・・それに比べて私は・・・・光への気持ち、なんとかしなくちゃ・・・・」
そんな自分をなんとかしなければと思ってはいても・・・・。
この時、背景の海を船が通り過ぎる。海に映った船体は、鏡に映った自分、何かに映して自分を客観視している暗喩。そんな写像を伴って進む船は、自分を客観視して前に進もうとするちさきの姿。
でもここで、ちさきと船は互いに逆の方向に進んでいる。「なんとかする=思いを押し殺す」は間違った解決方向だという暗示・・・・。
●電車と遮断機
そんな感じでちさきが歩いていると、朝の漁が大漁で同じく遅れて登校していた紡と出会う。紡の話を聞きながら、バツが悪そうに逡巡しつつも、思い切って昨日の事を謝るちさきが可愛い・・・・んだけど、今にも潰れそうで危なっかしくて・・・・。
「あんた、光が好きなの?」
そんなちさきを見てこう質問する紡。この年頃で異性にこんな質問をさらっとできる紡が、相変わらずイケメン過ぎる(笑)。そして頬を赤らめ、少しむくれたように誤魔化すちさきが可愛い。こんな感じでもっと素直にちさきが自分の気持ちを言えれば・・・・。
「幼馴染の好きよりも、好きよ。でも、光を好きでい続けると、どんどん嫌な自分になってく。どんどん自分、許せなくなってく」
でも、ついこんな事まで言ってしまうちさき。更に、ちさきを心配して戻ってきたまなかにそれを聞かれてしまい・・・・。
逃げ出すまなかと、追いかけるちさき。そこに丁度電車がきて、閉まった遮断機のところで、まなかはちさきに捕まってしまう。
騒々しく鳴る警報機はちさきの心のざわめき・動揺。電車は"光を好きだというちさきの気持ち"。それが通り抜ける=気持ちがまなかに伝わってしまった事の暗喩。遮断機はその気持ちを伝えまいとするちさきの心。
「わ、忘れてまなか・・・・良いからお願い、忘れて、ね?・・・・お願い!」
そしてまなかにこう頼むちさきだけど、どれだけ遮断機でまなかを電車に近付けないようにしても、もう電車は通り過ぎていて、伝わってしまった気持ちは取り消せない。遮断機は電車を止めるものではないのだから・・・・。
●結構重要キャラ?
そしてレギュラー5人の中で、ちさきの気持ちを知らないのは当事者の光だけになり・・・・体育祭のフォークダンスの練習で、露骨に光によそよそしくするちさきと、それを心配そうに見つめるまなか。
次回くらいで要はまなかとちさきの変化に気付きそうだけど、光は相変わらずのお子様で・・・・まあ中2なんだし、光が普通なんだろうけど(笑)。
あとここでまなかに足を踏まれたのはEDクレジットより江川岳。EDの海底の砂の絵にも描かれてるし、結構重要なキャラの筈。ただ、前回まなかが土下座したのはこいつのせいみたいなもんだし、もっと踏みまくられれば良いよ(笑)。
●不吉な名前?
シーンが変わって、あかりと縒りを戻そうと喫茶店で話をする至。その喫茶店の名前は「トライアングル」・・・・話がこじれたのはこの店名のせいでは?(笑)。また店の窓にはすりガラスの模様が入っていて外が良く見えない=先の見えない2人の気持ちの演出。
●至と美海に惹かれたあかり
そして至と話しながらこれまでの事を思い返すあかり。雪=みおりの後釜に入ろうとしている後ろめたさや、海の掟などあかりを取り巻く厳しい環境。そんな雪が降りしきる中に訪れた至の部屋。窓から漏れる光は温かくて、美海が飛び出してきたドアから漏れる光に照らされて・・・・あかりがどれだけ2人に惹かれていたかが伝わってくる。
次は、夕暮れの海岸で夕日と巨大な橋桁を背景に話すあかりと至。4話レビューで書いたように、夕日は憧れ・理想。美海と至と一緒に暮らす憧れの生活。巨大な橋桁は3人の心を繋ぐ架け橋。あかりと至はそんな生活ができると思っていたけど・・・・。
美海に拒絶され、あかりは至と別れる決心をした。そんな訳で、あかりが1人で勤務先のスーパーに戻ってくると美海の姿があった。
「大丈夫。私、ちゃんとどっかいくから。だから安心して。辛い思いさせちゃって、ごめんね」
そこで美海にこう告げて立ち去るあかり。でも、美海の本心は・・・・。
●希望と焦り
シーンが変わって、光が晩御飯を作っているとあかりから電話がかかる。美海がまだ帰っていないと取り乱すあかり。
「子ども扱いすんなよ。いくら大人ぶったってな、お前なんか俺のかーちゃんの代わりにはなれねーんだよ。だから、とっとと美海のかーちゃんの代わりになれ!」
そんなあかりを落ち着かせ、励ますためにこう言う光。この時、あかりの背景の空には沢山の流れ星が。すぐ消えてしまう小さな光(流れ星)だけど、光があかりの希望を灯した事が表されていた。
そして電話を切り美海を探しに出る光。あかりも電話ボックスから出て再び美海を探しはじめる。この時、電話機から出てるテレフォンカードを映したまま、ドアの開く音が流れる。光の言葉に少し元気付けられたけど、まだ美海の所在がわからず、カードを取り忘れるほど焦っているあかりの演出。
●トライアングル
そして光にまなか達も加わって、美海を探して走り回る4人(とあかり)。でも、美海は見付からず、光が至の悪口を漏らす。そこを後ろから美海に蹴られ、無事に美海と合流する事ができた4人。でも美海は家に帰らないと言って・・・・。
ひとまず光が美海を見つけた事がわかり、それをあかりに伝える至。それを聞いてあかりはへたり込み、至と美海が好きだと、2人を諦めたくないと至に抱きついて泣きじゃくる。
そしてそこは喫茶店「トライアングル」の前。トライアングルは(みおりの生前もあかり達がきてた店で、みおり・あかり・至の)三角関係ではなく、あかり・美海・至の3人の家族関係を暗示したものだった・・・・んだよね?(笑)。
●まなかはウミウシ
シーンは変わって、帰らないという美海のためにみんなで晩御飯を作る事になり、まなかは美海と一緒に食材を探す事になる。そこでウミウシの伝説を美海に話すまなか。
3話レビュー、4話レビューで書いたように、「ウミウシ=みんなの悩みを聞き進むべき道に導く」のはまなか。今回もこのまなかとの話によって、美海が自分の本当の気持ちと向き合う事ができた。
「赤いの見つかったら、何を話すの?」
「赤いウミウシが見つかったら、何を話せば良いのかな?・・・・何に、答えが欲しいんだろう?」
でも、美海にこう聞かれ、自分の事はわからない・導けないまなか。また、ちさきを導くのにも悉く失敗している。今のところ一番危ないのはちさきなので、まずはちさきを導いてあげて欲しいんだけど・・・・。
●光はロリコン・・・・
そして晩御飯が終わり、美海のために1人残る光。そこで色々あって、海に飛び込んだ女子小学生を助ける振りをして、女子小学生を抱きしめるという事案が発生。
「だけど、あかちゃんが新しいママになるかもって怖くなった」
光に抱きしめられながら、美海がこう言う時に、走り抜ける電車が映される。美海の本心が確かに光に伝わった事を示す演出。
「またママが、美海の大好きが、美海の前からいなくなっちゃたらどうしようって・・・・もう、こんな悲しいお腹になるのは嫌だ。大好きにならなければ、あんな苦しくならない。だから」
そして美海はあかりが嫌いなのではなく、好きだからこそ拒絶していた事がわかる。
「だけど、よ・・・・誰かを好きになるの、駄目だって、無駄だって、思いたくねー」
でも、そうだとは思いたくないと光は美海に言って・・・・
「あ、ああ、そうだ。お前の事も大好きになったしな!」
最後にこうやって美海を口説いた光・・・・女子小学生口説く前に、ちさきをなんとかしろよ、このロリコンめ!(笑)。
「ドリコンなの?・・・・小学生の事好きな人って、ドリコンって言うんだって、さゆが゙」
「ドリコンじゃなくてロリコンだろ!ってか、俺はそうじゃねーえ!!」
そして美海にドリコンと言われ、こう叫ぶ光。ロリコンはみんなそう言うよね(笑)・・・・光が小学生に走ったので、もう要がちさきを助けるしかないな!(笑)。
●美海の思いも伝わって
翌日、寝付けなかったあかりが早めにスーパーにくると、光と美海が眠っていた。その横の壁には「どっかいかないで」の文字が。それを見て美海の本当の思いを知ったあかり。
「(前略)だから、美海は美海のままで、ずっと一緒に、隣にいさせて欲しい」
そして美海に抱き付き、泣きながら思いの丈をぶつけるあかり。そんなあかりの頭を撫でる美海と、そんな2人を見守る光。そんな3人を"太陽=憧れ・理想の象徴=夕暮れの海岸であかりと至が見ていた夕日"が明るく照らし、あかり達が憧れの・理想の場所に辿り着いた事を力強く伝えていた。
海の掟は気になるけど、あかり関連はこれで胃薬不要になった筈・・・・次はちさきを是非なんとかして欲しいところだけど・・・・次回も今回みたいにハッピーエンドになると良いなと祈ったところで、次回に続く!
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