【東京レイヴンズ7話】冬枯れの木は冬児の心、春虎は闇夜を照らす三日月【感想】


東京レイヴンズ #07 「cHImAirA DanCE -鬼喰-」

●冬枯れの木

 冒頭は春虎達の登校風景。テストが近いらしく参考書を片手にやつれきった春虎や、春虎の落第は許さないと息巻く夏目。そこで、わかる問題はテスト中に教えるとコンが言い出して、カンニングだなんだと相変わらず賑やかな春虎達。

 そんな中、1人で冬枯れの木を眺め、元気のない冬児。それに気付いた春虎が声をかけると

「いや・・・・もう半年も経ったんだな・・・・」

冬枯れの木を見ながら、呟くようにこう答える冬児。冬を暗示するだけならクリスマス飾りとか、楽しいイメージを伴ったものが沢山ある。なのにわざわざ冬枯れの木を描いたのは、その木のように寒々しい冬児の心を演出するため。

●目標に向かう春虎

 筆記のテストで惨敗した春虎は、実技に望みをかける。実技の訓練で京子と戦う春虎(とコン)は、京子の黒楓から1本を取るほど成長していた。

「凄いよ春虎君。この半年で急成長だよ」

それを見た天馬の台詞からも、夏目の式神になるという明確な目標に向かって、春虎が充実した生活を送っている事が伺える。

 そしてこれが後のシーンで描かれる、目標がなく冬枯れの木のように寒々しい冬児の心を対照的に浮かび上がらせる事になる。

●今回の中心は・・・・

 一方、春虎達がそんな事をしていた時、冬児は塾長室に呼び出されていた。そこで、今回の実技試験は霊災の修祓で、2年前に霊災に被災し後遺症と戦っている冬児を心配していると話す美代。

 シーンが変わって、道満と話す謎の男。たまたま通りかかった夏目を見た時の反応から明らかに夜光信者。

「ああ、今夜は寝かせないからね」

でもその時夏目は春虎にこんな事を言っていて・・・・京子や天馬もスルーしてるし、もう春虎と夏目の仲は確定してるっぽい(笑)。でも謎の男が最後に見たのは夏目ではなく冬児だった・・・・。

 またシーンが変わって、高級バーでかつての上司、十二神将の天海 大善と会う大友。そこには大友の後釜、比良多 篤祢も同席していて、大友が元十二神将だったという事が語られる。

 またまたシーンが変わり、食堂でやっとご飯を食べられると思った春虎だけど

「お腹に詰め込む前に、頭に詰め込むものがあるんじゃないのかい?」

と夏目にご飯を取り上げられてしまう。そんな夏目とコンが揉めだし、仕方なく席を立った春虎は、窓越しに1人佇む冬児を見付ける。窓が示すのは心の壁。薄いガラスのようなものだとしても、冬児との間には壁がある。更に、バカをやってる春虎・夏目・コンと対照的に描かれる事で、冬児の孤独さが強調されている。

 そしてシーンは高級バーに戻り、比良多 篤祢から2年前の霊災に関わった六人部 千尋がまた動き出している事が大友に告げられる。そして六人部は先ほどの謎の男で、2年前の霊災は(おそらく)冬児が被災した霊災。だとすると、六人部が冬児を見たのは、2年前の冬児を覚えていたから・・・・?

 こんな感じで今回の中心はどう見ても冬児。そして冬児無双(笑)は更に続いて・・・・。

●冬児の心

 勉強を教えに春虎の部屋に押しかけていた夏目だけど、連日の無理が祟り、コンと一緒に寝入ってしまう。そんな夏目に上着をかけてジュースを買いにいく春虎。

 同じ頃、屋上で1人佇む冬児。高度が高くなるほど同じ高さで暮らす者の数は減っていく。よって、高い場所=屋上が暗示するのは孤独。

 そこで冬児が思い出していたのは塾長・美代の話。

「直接助ける事はできないけれど、貴方が自らを乗り越えるための術を教える事はできます。貴方が、貴方の望む生き方をしていけるように」
「生憎、俺には望む生き方なんて結構なもんはありませんよ」

陰陽師の力を伸ばせば、後遺症を乗り越えられるという美代に、乗り越えたところで望む生き方なんてないと答える冬児。

 霊災に被災してから、春虎のような目標が見えなくなってしまった。将来の夢や希望、そういったものが全て散ってしまい、寒々しい冬枯れの木のような心になってしまった。そんな冬児の思いが明かされた。

●流石主人公

「なんだよヤンキー、シチュエーションの割には煙草がねーじゃねーか」

 でも、そんなところにこんな軽口を言いながら春虎がやってくる。そして春虎がきてから三日月が背景に入るようになる。下ばかり向いていた冬児が、目を少し上に向けるようになった事がわかる。そのおかげで、満月とはいかないけれど、三日月の光・僅かな希望を見る事ができた冬児。

「全く・・・・流石は親子、ケア入れるタイミングがそっくりだぜ」

 春虎が部屋に戻ってから冬児が呟いたこの台詞からそんな思いが伝わってくる・・・・相変わらず夏目が相手でなければ春虎のコミュ力は凄いな(笑)。

●鬼喰と鬼?

 シーンが変わって、電車で4〜5人分くらいの席を1人で独占する十二神将・鏡 伶路。今回のサブタイ・鬼喰(オーガイーター)の通り名を持つ鏡の目的は・・・・。

 シーンが変わり翌日、いよいよ実技試験がはじまる。でも六人部が意図的に起こした霊災により試験の擬似霊災も勢いを増し、試験は大混乱に陥ってしまう。

 しかも、擬似霊災でなく本物の霊災の近くだと冬児はその影響を受けるようで、激しく苦しみだす冬児。


 夏目が北斗に霊災を吹き飛ばさせ、一旦は窮地を脱する夏目達。でも、そこに六人部の霊災によって発生した鵺が現れ、再び窮地に陥ってしまう。

 しかし、その鵺を追って現れた鏡が鵺を痛めつける。でも遊んでいた鏡は結局鵺を逃がしてしまい・・・・鵺がいなくなったせいで、冬児にも何かが取り憑いている事に気付いた鏡。鏡が冬児のバンダナを取ると、そこには鬼の角のようなものが生えていた・・・・。

 鬼喰・鏡と、鬼に憑かれていた冬児。なんか不穏な組み合わせだけど、鏡は一体どんな行動にでるのか?・・・・といったことろで次回に続く!
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2013年11月22日 21:58 by 元会長
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この記事へのコメント
更新お疲れ様です!相変わらず読み応えのある考察をなさっていて、記事を読むのが楽しみです。

以前、会長様が主人公勢の中でも特に四季の名を冠するキャラクターについての考察を述べていましたね。個人的な意見ですが、これはおそらく陰陽五行思想と四季の変化の関係を由来にしているのではないかと思います。

同じ法則で名付けられたキャラクター達ということで、作中でも重要なキャラクターであることを伺わせますね。

Posted by 名無しなのです at 2013年11月24日 00:55
名無しなのですさん、コメントありがとうございます。

「陰陽五行思想 四季」でググってみましたが、
四季にも関連があったんですね。

春虎=木・土、夏目=火・土、秋=金・土、冬児=水・土

相生(援護属性)
木→火→土→金→水→木
春虎→夏目→全員→秋→冬児→春虎

相克(強弱)
水>火>金>木>土>水
冬児>夏目>秋>春虎>全員>冬児

全員が土を含む時点でちょっと難しいですが、
結構当てはまってる面もあって面白かったです。
次からは、これも頭に入れて見ていきたいと思います。

こんな感じですが、宜しければまたお越し下さい。
Posted by 元会長 at 2013年11月24日 21:28



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Excerpt: サブタイの前の部分が原作3巻のものに替わりましたので、また新しいエピソードの始まりですね。 「鬼喰(おにくい)」 の語が示すように、道満のサポートを得て事を起こそうとした六人部千尋よりも、後から現れて..
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Tracked: 2013-11-23 12:36