【境界の彼方11話】走る秋人!未来の思いを受け止めて、その絶望を塗り替えて!【感想】


境界の彼方 #11 「黒の世界」

●世界は真っ白でも・・・・

 冒頭は"境界の彼方"の中で戦う未来。"空白"、"頭が真っ白になる"などの言葉があるように、白は見たものに"無"を感じさせる。また、体温が維持できなければ生物は死んでしまう。だからそれに反する冷たい雪は"死=敵"の暗示。

 誰もいない、"境界の彼方"が造った偽りの町に、冷たい雪が降りしきる。そんな町で1人戦い続ける未来。
世界は冷たい白色でも、未来まで白色で塗り潰されてはいないから・・・・。

 そして未来は、血で作った剣を思いっきり空に向かって投げつける。でも剣は何に当たる事もなく、そのまま地上に戻ってくる。"境界の彼方"の本体は遥か上空で攻めあぐねているようだ。

●混乱する秋人

 一方、目覚めた秋人は病室の窓から空を眺めていた。あんな夢を見たのに携帯を探すでも、病院職員に電話を借りようとするでもなく。

 前回の夢が本当だとは限らない。案外、未来がひょっこり現れるかもしれない。でも、何故か心が無性にざわめいて。しかし、なんだか怖くて電話を探す気にもなれなくて
・・・・といった感じだろうか。

 そんなところに美月がやってくる。起き出していた秋人を見て、嬉しくて思わず駆け寄る美月。声にも喜びが滲んでいた。

「栗山さんは?栗山さんは何処だ?」

 でも、開口一番に秋人が聞いたのは未来の事だった。今までボケッと空を眺めてたのに、美月の姿を見たら聞かずにはいられなかった秋人。でも、そう言われて言葉に詰まった美月は・・・・。

 こんな状態だから仕方ないけど、ずっと見舞いにきてた筈の美月がちょっと可哀想・・・・。

●黒幕確定!

 何処か良くわからない薄暗い場所で、弥勒の異能の力で作られた多くの触手が、桜に・・・・、桜に貸していた武器(?)に絡みついている。

「人の怨嗟が形となったものが妖夢と言うのなら、これは、人の憎しみが塊になったものですねぇ。相応しいですよ、この僕に」

それを見ながらこんな事を言う弥勒・・・・もう弥勒1人が黒幕で、泉姉さまは無罪で良いよね!(笑)。

●現実に背を向ける秋人

 OP明けて、窓から下の銀杏並木を歩く人達を見ながら博臣の話を聞く秋人。しばらく博臣と話してから改めて「それで栗山さんは?」と聞いているので、美月は未来の事を話さなかった・・・・話せなかった・・・・。

 一方秋人も、黙り込んでしまった美月を問い詰める気になれなかった。だから互いに雑談する事も、正面から見る事もできなくて、博臣がくるまでずっと、秋人は窓の外を見て、美月は黙って座っていたのだろう。

 更に博臣がきて、話しはじめても窓の外を見たままの秋人。大事な話なのに、正面から聞く事ができなかった。博臣から未来は「この世界から消滅した」と聞いても振り向く事ができなかった。その事実を受け入れる事ができなかった・・・・。

 そんな時、秋人は空から何か音が聞こえると言う。でも、博臣も美月もそんな音は聞こえない。その話を聞いて博臣は、最近自分の(そしておそらく美月も)異能の力が落ちていて

「何かがおかしい。その音とも関係あるのかもしれん」

と秋人に告げるのだった。

 そして退院した秋人は、美月達と一緒に新堂写真館でその事について彩華に相談する。でも彩華と面と向かって話すのは博臣と美月。秋人は傍で大量のオムライスを食べ続けていた。大事な話の筈なのに、彩華とも面と向かって話す事ができなくて・・・・。

●それぞれの守りたかったもの

「境界の彼方の影響としか考えようがないな」

 そして彩華がこう言った時、秋人がオムライスを食べ終わって、泉のところに話にいくと言う。でも、博臣達も散々話してこれ以上何も聞けない、と言う博臣と言い合いになってしまう。そして、そんなところに泉が現れる。

 近くの公園の入り口の両脇に分かれて、別々に立つ秋人と泉。互いに平行に公園の中を向き、視線を合わせない2人。

 また2人の傍には銀杏の木があり、静かに葉が舞い落ちている。黄色は楽しい、楽観的な気分を表す色。もしかしたら未来が生きているかも、そんな秋人の気持ちが静かに、でも確実に散っていく。また、それは冷酷に使命を全うした、泉の心の痛みの表れでもあって・・・・。

「境界の彼方は、人の怨嗟が飽和状態になると数千年に1度、この現し世に現れると言われている妖夢」

 そして泉はこう言って"境界の彼方"の説明や、どうして秋人の中にいたのかを知るのは弥生だけと言った事を話す。でも秋人はそれを遮り、どうして未来を呼んだのか泉を問い質す。

「境界の彼方は、呪われた血の一族にしか倒せない妖夢だった。それが全てよ。でも、問題が起きた。栗山未来が、貴方を殺したくないと言いだした。だから仕方なく、貴方を助ける方法を教えたわ。凪の時にしか使えない方法を」
「そんな説明で僕が納得すると思っているのか?(最初から、未来には秋人を殺す事なんてできず)栗山さんがその方法を選ぶ事はわかっていた筈だ!」

 こう答えた泉を更に問い詰める秋人。()は、10話レビューで書いた、泉の性格描写から。

「でも私は名瀬の人間として、みなを守る義務があった。この世界を守る義務がね。そして栗山未来にも、守りたいものがあった。自分の命よりも大切なもの。例え死んでも守りたいと思えるものが。彼女は自分の意思でそれを守った」

 泉がこう言う時、公園と、秋人の回想シーンが映される。泉が守っている、子供達が無邪気に遊ぶ平和な公園。そして未来が守った大切な者の姿が・・・・。

 未来は秋人が助けるし!(断言)、私利私欲で動いてた訳じゃないし、泉は無罪で良いよね・・・・。

●桜の思い

 その後、未来の事を思い出しながら、黄昏れながら家に帰る秋人。帰る途中で、待ち伏せしていた桜に未来の事を聞かれるけど、何も言えず通りすぎる。

「そんな背中、見せるな」

 そんな秋人を蹴り飛ばしてこう言う桜。桜は、未来が秋人を好きだと知っているから、未来が望んでやった事だとわかっているから・・・・。

●未来の思い

 家に帰った秋人が携帯を見ると、未来からのメールが入っていた。そこにはこれまでの未来の思いが綴られていた。

「私、これまで呪われた血の一族として生まれて、ずっと嫌な事ばかりでした。いつもどうして生まれてきたんだろうって、死んでしまいたいって、どこかで思ってて」

 この辺りは、4話レビューや、7話レビューで書いているので良ければご覧下さい。先週はちょっとヒヤヒヤだったけど、当たってて良かった(笑)・・・・未来的にはより苦しんでたって事になるんだけど・・・・まあ、それを埋めるくらいこれから秋人が頑張るから!(笑)。

 でも、そんな血の力が、誰かを、大好きな秋人を救える力なんだとわかって、未来は「私、生まれてきて良かった」と思う事ができた。

「この力が、呪われているなんて言われて忌み嫌われたこの力が、誰かを傷つけるんじゃなくて、誰かを救える力なんだってわかったから」

 また、未来がこう話す時、地面に血の剣が突き刺さっているのに、上空の"境界の彼方"にダメージが通ったような描写が入る。地面に"境界の彼方"本体と繋がっているところがある?

「今まで生きてきて、死ななくて本当に良かった。この町にきて、先輩と出会えて本当に良かった。私、自分で思っていたより、ずっとずっと幸せでした。私、呪われてなんていませんでした」

話を戻して、更にメールでこう綴る未来。そして秋人は普通の体になったのだから、

「だからこれからは、普通に生きて下さい・・・・先輩があの時、私に言ってくれたみたいに」

普通に生きて欲しいとメールは続く。因みにこれは、4話で「生きろ」と秋人が未来に言った事を指している。

 そして最後は「先輩・・・・私・・・・」からページが切り替わり、

「不愉快じゃないです」

真っ白な画面にこの文だけが映されるのだった。白は"空白"、"無"を表す色。その画面のように、未来を失った喪失感が秋人の心を占める。でも、だからこそ、その中にある「不愉快じゃないです」という未来の気持ちが強烈に心に入ってきて、秋人は暗い部屋で1人嗚咽を漏らすのだった・・・・。

●境界の彼方が現れる

 シーンが変わって、泉は"境界の彼方"が未来と共に消滅したと思っているけど、まだ両者は消えていない。"境界の彼方"は周囲の力を吸収しながら、自らが造り出した空の上の隔絶された空間で未来と戦い続けていると言う弥勒。

 そして弥勒が、桜に貸していた武器に蓄えた力を"境界の彼方"に撃ち込むと、活性化した"境界の彼方"が町の上空に現れるのだった。


 その異変に気づき外に出た秋人。そこに風で飛ばされた紙が飛んできて秋人の顔に張り付く。それを引き剥がしてみると

「文芸部部室に来い    PS.栗山未来は生きている」

と書かれていた。

 その頃、未来は"境界の彼方"の中で秋人の抜け殻(?)を守りながら、戦い続けていた。そして巨大な立方体の妖夢が現れてから、雪が地面から上空に舞い上げられるようになる。これも"境界の彼方"を倒すヒント、なのかも?

●サブタイの意味

 一方、秋人が文芸部部室に向かっていると、桜や、美月、博臣、雫と合流する。みんな謎の紙を見て部室に向かっていると言う。

 そして部室には・・・・秋人の母・弥生の姿があった。秋人とコントをやりつつみんなを呼んだ理由を話そうとする弥生。ウルトラクイズネタとか流石高校生の息子がいるだけはあるね(笑)。

 そして弥生は、虚ろな影を倒した時の妖夢石が"境界の彼方"の一部だと言い、それを秋人に取り込ませる。

 妖夢石を取り込む時、"境界の彼方"と戦っている未来のイメージが流れ込んでくる。その最後、真っ黒な影になって空を舞う未来が映される。

 黒は"何ものにも染まらない"色。強い信念、思いの表れ。誰もいない真っ白な世界でも、大好きな秋人を、秋人達がいる世界を守るために1人戦い続ける未来の強さが示されていた。


 でも長期に渡る戦いで未来の心は疲弊していて、絶望、暗闇に覆われそうにもなっている。だから今回のサブタイは、そんな強くも危うい未来の心の世界を指している。

●変態なのに・・・・

「境界の彼方には"栗山未来が作り出した、彼女の強い思いが作り出した秋人の傀儡"がいるわ。それを捕まえなさい、全力で。後はその妖夢石が運んでくれる筈よ」
(中略)
「いずれ僕の事も、きちんと話して貰うからな」

 そして弥生の話を聞き、こう言って秋人が部室を出ようとした時、部室の窓を破って泉が現れる。"境界の彼方"に向かおうとするのを見て、秋人を止める泉だけど

「不死身じゃない!・・・・わかってるさ。でも僕は、今も眼鏡と眼鏡美少女のためならなんだってできる、変態だ!」

秋人はこう言い切って"境界の彼方"に、未来を助けるために、走り出すのだった。やだ、この変態、変態の癖にカッコ良い(笑)。

●サブタイの意味 その2

 そしてOPをバックにひた走る秋人。

「神原先輩!」
「蹴り飛ばす準備をしておけ!必ず連れて戻る!」

窓から身を乗り出して叫ぶ桜にこう叫び返し、一心に"境界の彼方"を目指す。

 でもその頃、"境界の彼方"の中の未来は力尽きようとしていて、秋人の傀儡も周辺の建物ごと宙にゆっくり舞い上げられていく。

「捕まえるよしっかり
求め合う心 それは夢の証」

 そんなシーンにこの歌詞が重なる。未来を今度こそしっかり捕まえるためにひたすら走る秋人。互いを求め合うのは、2人の夢・望む世界が同じ証だから。だから2人でその夢を掴むために!

 また、この時宙に浮かぶ傀儡が影で真っ黒になっている。黒色は、弥生が言った未来の強い思い、そしてもう秋人には会えないのだという絶望、悲しみ。

 そして、"境界の彼方"の内部は上下が逆。つまり、宙に吸い上げられたと思った傀儡は地上に向かい落下していた。そこに向けて、取り込んだ妖夢石の力で飛び上がる秋人。"境界の彼方"の境界に傀儡がぶつかると同時に、その反対側から境界を打ち破り傀儡と、未来の思いと一つになる。

 一つは受け止め、一つを塗り替え、秋人はそのまま"境界の彼方"の内部を突き進む。


「互いを受け止めて 生きる喜びに
きっときっと 2人目覚めるよ」

 虚ろな影の時とは逆に、今度は秋人が未来の思いを受け止めて、不幸だった2人で「生まれてきて良かった」と喜び合うために!

 そして未来が血の剣で地面を刺すと、空間が歪んで(?)剣は未来の胸を貫いて、背中からその刀身が飛び出す。そして未来の背中に大きな羽根が生えたかのように、おびただしい量の血が噴き出す。でも、同時に"境界の彼方"にも大ダメージを与えたようで、上空で大きな爆発が起こる。

「迷いながらも君を見つけたよ・・・・」

 その衝撃で宙に舞い上げられる未来を空中で抱きとめて、自らをクッションに着地の衝撃から未来を守る秋人。迷いながら遠回りもしたけど、秋人は遂に未来を見つける事が、抱きしめる事ができた・・・・。

 そして秋人の胸の中で「先輩・・・・?」と呟く未来。そんな未来に涙ぐみながら秋人が言う言葉はこれしかなかった。

「・・・・栗山さん・・・・ざまあみろ」

 再び会う事ができた2人。後は"境界の彼方"と弥勒をフルボッコにしてハッピーエンドあるのみ!
・・・・ここまで上げといて最終回で落とすとか僕の胃が穴だらけになるので止めて下さい、マジで(笑)といったところで、次回に続く!


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2013年12月17日 01:39 by 元会長
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