【<物語>シリーズ セカンドシーズン24話 恋物語4話】差出人は扇?貝木は捨ててない?なら手紙の本当の内容は…【感想】


恋物語 第恋話『ひたぎエンド 其ノ肆』

●手紙の差出人は誰?

 冒頭は、音もなく雪が降り積もる冬の夜。貝木がホテルの部屋に戻ると、入ってすぐの床に謎の封筒が置かれていた。不審に思いながらも貝木が中身を確認すると、手書きで短く「手を引け」と書かれた手紙が入っていた。

 手紙を細かく破りそれをトイレに流し捨てると、貝木は冷たいシャワーを浴びはじめる。わざわざ地の文で「熱イシャワーガ好キナ俺ダガ」と断って。


 よって、いつもと違う行動をしている=素の自分ではない=貝木は何か嘘を吐いている。でも冷水以外は生まれたままの姿、真実が多く含まれている暗示でもある。

 また、貝木がこんな事をしたのは、ホテルの従業員でもなければ入れない密室に手紙を残していった、得体の知れない差出人に対する恐怖や疑念に沸き立つ体を鎮めるため。

 シャワーの後、バスローブを羽織り、ひたぎに電話する貝木。地の文での断りもないし、自然なシャワー上りの格好で、ほとんど嘘は混じってないと考えられる。

 また、これまでのレビューで書いたように、貝木とひたぎは互いに惹かれ合っていた。もしかしたら今でもまだ・・・・だから貝木は金勘定無視でひたぎを助けると決めたし、ひたぎもそんな貝木を信用している。

 これらより、貝木の自作自演、ひたぎの狂言という線はない筈。そして臥煙伊豆湖も、手を引けと言いつつ、貝木を応援してるようにしか見えなかった・・・・。

 そこで先週は見落としてたけど、1人非常に怪しい者がいる事を思い出した。貝木を尾行したり、脅迫状(?)を出す積極的な動機がある者。貝木が失敗した時のリスクなどではなく、撫子が神でなくなる事自体を嫌がる者。撫子を神に誘導し、撫子に暦と忍を殺させようとしている張本人(この詳細は23話レビューに書いてます)・・・・。

 それは「忍野扇」。そして扇は撫子の心の闇を見抜いていたので、人の心が読めるのだろう。また扇の目的は、限りなく黒に近いグレーで怪異の道を外れている忍(と暦)の排除なので、ひたぎの生死はどうでも良い筈。よって、脅迫状の内容は

手を引け
(数行飛ばして)
戦場ヶ原ひたぎの命は助ける


辺りじゃないだろうか。冷水のシャワーを浴びるほど警戒し恐怖を感じた手紙を捨ててしまうのも、なんだか不自然だし。よって、貝木が吐いてる嘘はこの事を隠している事、と予想してみたり・・・・

「俺は仕事の報告を兼ねて、今日あった出来事を戦場ヶ原に教えるのだった。とはいえ、"勿論その全てではない"。ただ斧乃木の事、それに臥煙先輩の事はここでは言わざるを得なかった」

 シャワーを終えて、電話でひたぎに謎の手紙について尋ねた時の貝木のこの台詞もそういった事の伏線・・・・だと良いな(笑)。

●さざめく心

「ねぇ貝木、貴方寂しいの?こう毎晩毎晩電話をかけてこられてもさ・・・・」

 少し戻って、貝木が電話をかけると、開口一番にこう言うひたぎ。この時、画面の3点に水滴を落としたように、3つの波紋が同心円状に広がっている。心が一つに定まらない、雨を受けた水面のように心がさざめく、そんな気持ちを演出している。だからここでは、こう言いつつも貝木と電話するのが少し嬉しいひたぎの演出。

「それで、さっきの話じゃ貝木、貴方臥煙さんから300万円という大金を提示されたのよね?」

 また、後にひたぎがこう言う時は、円ではなく星型の波が広がっていく。"丸くなる"の言葉のように、円・丸は穏やかな気持ち。一方"角が立つ"の言葉のように、直線・角は穏やかでない気持ち。これは、下に書いている同一方向の波の演出にも当てはまる要素。

「何よ?私の今日の下着の色はブルーよ」
「ふーん、臥煙さんね・・・・」
「まあ、とはいえ、羽川さんも何かを強要はされなかったらしいけど。本人曰く忠告、みたいな感じだったというか」
「同じ額が貰えるのなら仕事を止めない?」
(暦の家で貝木と電話したのを、誰かに見られたとか?)「ない」

 また、これらのひたぎの台詞の時も同様の演出が入る。心が一つに定まらない=嘘・裏がある。確証のない話で自信がない。相手の意図がわからなくて心がさざめいている、そんな心が演出されている。

 ちょっと気になるのは、暦の家での電話が誰かに見られているかもしれない事。咄嗟に画面を隠して、その後友達からとか誤魔化して、バレてない筈だけど、厳密には違っていて・・・・とかなら良いんだけど・・・・。

●同一方向の波

「起きてるわよ、むにゃむにゃ」
(脅迫状の心当たりは)「残念ながらないわね」
(貝木が篭絡されないか心配してるのは)「冗談じゃないのよ」

 また、ひたぎがこれらの台詞を言う時は、上から下に波が一列に並んで下りている。一方方向=二心・裏がなくて、上から下=自然に水(波)が流れる方向。よってこれが表すのは、素直なひたぎの気持ち。

(警告するような手紙について聞かれて)「何かあったの?」
「封筒なんてドアの下から滑らして入れれば良いじゃない」

 そして、これらの台詞の時は、左から右に波が進む。裏などはないけど、自然ではない=予想外の事態について話している事が示されている。よって、これからもひたぎの狂言という線はない・・・・筈(狂言でひたぎの知っている事なら、上から下の波になる筈)。

●嘘吐きタイム

「まあ、じゃあ良い。ともかく臥煙先輩は、俺が失敗する事を恐れているらしい」

 そして貝木とひたぎの話は進み、貝木がこう言うところから、貝木の部屋の背景が一変する。今までは普通の白一色の床だったのに、無数の目玉のオブジェのようなものがひしめきだす。

 そして目の方向はバラバラで、目を逸らすどころではなく逸らしまくっている。
貝木が嘘を吐きだした事を暗示している。服装は良くても、こんな背景じゃあもう真実を語っているとは思えない(笑)。

 だから、まず伊豆湖が貝木の失敗を恐れていると言うのが嘘。貝木も伊豆湖の真意は察している。その上で敢えて、伊豆湖は貝木を止めようとしていて、貝木はそれを突っぱねたというスタンスを取っている・・・・ホント、素直じゃないね!(笑)。

「つまり、告白してただ振られるのは良いけれど、告白したのに彼女がいるからと嘘を吐かれて振られるのは我慢できない、みたいな事なのかしらね」
「ああそうだな、その通りだ」

 また貝木がこう言う時は、壁と床が白黒のぐにゃぐにゃの波になっている。曲解、歪曲、曲げられた話をしている事が表されている。

「仕事を続けようと止めようと同じ額が貰えるのだから、そりゃ続けるさ」
「それは子供の理屈だな。大人はそう簡単には仕事を投げ出さない」

 だからこれも本当の理由じゃない。貝木が仕事を止めない本当の理由は勿論・・・・。

(伊豆湖は)「同じ忠告を2度する人でもない」
「ひょっとして心当たりがあるんじゃないかと思ってな」

 一方、貝木がこう言う時は普通の壁が映される。だから、これは本当だと言う事がわかる。

「手書きなのよね、その手紙?」
「ああそうだ。筆跡は意図的に特徴を消している感じだった」
(中略)
「その手紙は既に破いて捨てた。トイレに流したから繋ぎ合せる事も不可能だ」

 逆にこの時は更に目玉のオブジェが増え、嘘である事を盛大に主張していた(笑)。これからも、上で書いたように貝木が手紙をトイレに流したと言うのは嘘だと思われる。

●本心がポロり

「それに、お前は良く知っているだろう。俺はいらないものや不愉快なものは、手元に残さずにさっさと捨てる事にしているんだよ」
「ええ、確かに知ってるわ。そうやって私の事も捨てたんだもんね・・・・」

 本心からひたぎがこう思っているなら波は上から下になる筈。でもここは横から波が流れる。よって、これはひたぎの本心ではなくて、

「なんだ、お前俺に捨てられたのか?」
「失言。ちっ、うっかり阿良々木君と話しているのと間違えたわ」

こう言う時、多数の円形の波紋が重なり、ひたぎが動揺している事が示されていた。今回もこの2人は通常運転ですね(笑)。

●ひたぎが心配しているのは・・・・

「正直に言うと、その点がやっぱり不安だわ。貴方が毎日会っている内に、千石撫子に篭絡されるんじゃないかって」

 そして1月末まで毎日撫子に会いにいくと言う貝木に、こう言うひたぎ。貝木が「妬いているのか」とからかうと、ひたぎは電話を切ってしまう。すぐにかけ直して「悪かった」と謝る貝木。どう考えても尻に敷かれてるね(笑)。

 そこで再び撫子は魔性だから毎日会いにいくのは止めた方が良いと言うひたぎ。

「わかったよ、お前からのありがたい忠告聞いておこう」

貝木はこう答えるけど、この時床には一面目玉のオブジェがひしめいていた・・・・。

 あとここでひたぎが心配しているのは、貝木が裏切って撫子につく事じゃない。ひたぎは貝木が撫子を騙すだけじゃなく、本当に救うために無理をする事を心配している。その詳細は23話レビューに書いているので、宜しければご覧下さい。

●神様・・・・

 翌日、日本酒を買って、また撫子に会いにいく貝木。試しにお賽銭箱に2万円を入れると

「な、なでえええええーー」

と動揺のあまり撫子はどもりながら賽銭箱に突っ込むのだった。

「日本酒"は"ねぇ、はじめて飲むんだよね」

 そして日本酒を渡すと撫子はこんな事を言ったり、また2人であやとりをしたり・・・・。

●翼は怖い子?

 そして貝木が神社のある山から降りてくると、麓で翼が待ち構えていた。丁寧に挨拶をする翼を見て、

ダッシュデ逃走スルコトハ、
俺ニハデキナクモナカッタダロウ

こんな事を考えた貝木。一目見て翼のヤバさを感じ取ったようだ。

 だから、貝木と翼が一緒にタクシーに乗った時、全く風景が映されないのは、貝木がそれだけ翼に集中し警戒していた事の演出。

 そして翼は、ひたぎや暦には海外にいくと言っているけど、密かに帰ってきたと貝木に告げる。それは伊豆湖の目を誤魔化すためのフェイントだと言う。それを聞いて、

「お前は臥煙先輩から直接忠告を受けたと聞いている。(伊豆湖が直接現れるほどの事件に遭って)なんと言うか災難だったな」

こう言う貝木。でもこの言葉の真意は()に書いたような事なんじゃないかと思ってみたり。これも、貝木がそれだけ翼をヤバいと感じている事の裏返し。

 そして翼は今一瞬戻ってきているけど、明日にはまた外国に飛行機で飛び立つと言う。親とは不仲な筈だけど、海外旅行するような費用はどうしてるんだろう?・・・・ちゃんと親に費用を下さいと頼めるようになってる証拠、だと良いな・・・・。

「そんな貴重な時間に俺と接触する意味はあるのか?」
「ええ、あります。なんでも知ってる臥煙さんにはそんな手あんまり意味がなさそうなんですけれど、でも私が海外に出た事で、(ひたぎの貝木への思いを知る者がいなくなり)戦場ヶ原さんが動き易くなって、貴方に連絡を取った事は良かったと思います」

 それを聞いて、こう尋ねた貝木にこう答える翼。翼が話す間目を逸らしてしまう貝木。それは()に書いたような意味が含まれていたから、それを貝木も察している、一目見て翼の力がわかっていたから・・・・。

「貝木さん・・・・戦場ヶ原さんを助けてあげて下さいね」

 そして翼は貝木を真っ直ぐ見据え、優しく、でも精一杯の誠意を込めてこう貝木に頼むのだった。

●ツララが溶けて

 その後、貝木を自分のホテルに誘う翼(意味深)・・・・その時、今度は逆に周囲の風景だけが映される。貝木が翼への警戒を緩めた事が伺える。

 そしてホテルに着くと、まず翼の真意を確認する貝木。ひたぎと翼を助ける、それが目的で間違いないかと、それを神に誓えるかと。そう聞かれ即座に「猫に誓います」と言い切る翼。

 そして話をはじめようとする翼だけど、貝木は、貝木の気持ちを確認しないのかと、更に翼に尋ねる。

 この時、ツララの絵が映される。ツララは凍って閉ざされた心の暗示。多分貝木は、手紙の差出人が翼ではないかと警戒している。翼ならあの手紙を出せても不思議はないと、そう思っている。

 でも、翼は「聞きません」ときっぱり答え・・・・

「ふん、どうやらお嬢ちゃん、お前はなんでも知っているんだな」
「なんでもは知りません。知ってる事だけ」

こんな会話を交わして、2人は情報交換をはじめる事になる。この時、ツララが溶け水滴が落ちる絵が挟まるのは、貝木の翼に対する警戒が解けた事を示す演出。といったところで、次回に続く!


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2013年12月20日 21:18 by 元会長
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