【ガンダムビルドファイターズ13話】惚れた腫れたは…アイラを庇って手首が腫れたレイジ!【感想】


ガンダムビルドファイターズ #13 「バトルウェポン」

●レイジの怪我に気づけないセイ

 冒頭は爽やかな朝の空気に包まれる選手村。窓側の部屋にはそんな朝が射し込んでいたけど、部屋から伸びる洗面室や出口に続く通路には、まだ僅かに夜の気配が残っていた。

 そんな薄暗い出口の近くで、洗面室に続く扉越しに、チナを迎えにいってくると、明るくレイジに声をかけるセイ。チナに会えると思うと心が逸り、多少の薄暗さなんて気にならなかった。だから、自分の視界が暗くなってると、レイジの事を見落としてると、気づけなかった。

「了解、了解」

 だから、いつも以上にいつも通りなレイジの返事を聞いても、セイは何も思わずそのまま部屋を出ていった。

●惚れた腫れたは・・・・

「いってきまーす」

 部屋を出ていくセイの声が、なんだかとても遠くに聞こえた。確かにこっちの世界の部屋は精巧だけど、こんなに声が通らなかっただろうか?そんな事を思いながら、レイジは洗面台に溜めた氷水で右手首を冷やしていた。

 赤く腫れた手首を見ながら昨夜の、アイラ・ユルキアイネンとの事を思い返すレイジ。どうしてあんな"らしくない"事をしてしまったのだろう・・・・。

 レイジはアイラの実力を知っていた。身軽さだけならレイジよりも上かもしれない。そして昨日の不良3人がアイラの敵でない事もわかっていた。勿論、だからと言って傍観するレイジでもないけど、どうして2人で戦わなかったのだろう?

 それより何より、どうしてあのバットを避けずに受け止めてしまったのだろう?避ける事は容易かった。なら何故?それは後ろにアイラがいたから。レイジが避けたからといって、アイラがそれを避け損ねる事は万が一にもなかった筈だ・・・・。

「ちょっと!なんでアンタが?」
「いいから、さっさといけよ」
「命令しないでよ!」
「足手まといなんだよ!」

 いや、あの時アイラはこう意地になっていた。そうあの跳ねっ返りがムキになって冷静さを欠いていたからだ・・・・。

 やっとその"口実(こたえ)"に辿り着き、鏡に映る自分、真っ赤に腫れた手首を見ながら、レイジは1人こううそぶくのだった。


「へっ、良いさ・・・・これくらい・・・・」

 でも、もし神様がそんなレイジを見たらこう言っていただろう。「惚れた腫れたは当座の内」と(笑)。

●バカップル・・・・

 OP明けて、久しぶりに会えてお互い嬉しそうに話すセイとチナ。車でチナを連れてきたラルさんは、そんな2人に親指を立てて見せるのだった。関係ないけど、ラルさんの車って自動車保険や車検が高そうだよね・・・・(笑)。

 でも、2人は砂糖に埋まりそうな感じでイチャイチャし続け、

「あー痒い痒い。背中を通り越してケツが痒くなってきた」
「どうしたんですか?」
「痔ですか?(意味深)」

堪らずラルさんはこう言うけど、バカップル2人に自覚はなかった(笑)。

●どう見てもデート・・・・

「遅せーなーセイの奴。3人でなんか美味いもんでも食ってんじゃねーだろーなー?」

 一方、こんな事を不満を漏らしつつ、約束の広場でセイ達を待つレイジ。レイジが座る緩やかな斜面には、手入れの行き届いた深緑の絨毯が広がっていた。

 そこで仰向けに寝転がると、近くの植え込みから花達の良い匂いが漂ってくる。でもレイジは、腹の足しにはならないな、とムードの欠片もない事を考えていた。

 そんな折、上の方から誰かが近寄ってきて、レイジの頭のすぐ上で立ち止まる。その気配を感じ、レイジが目を開けると、レイジの頭側から足側の方を向いて、つまりレイジから見れば上下が逆になったようにアイラがレイジの顔を覗き込んでいた。

 確かにこいつは、天地が逆になってるくらい良くわからない女だよな、とレイジは思った。青く高い夏空をバックに、花の香りと蝉達の歓声に包まれて、レイジを覗き込むアイラは、本当に良くわからない存在だった・・・・。

「手首、大丈夫なの?」
「俺はそんなにヤワじゃねーよ」

 そしてレイジの隣に座って、遠くの空を見ながら躊躇いがちにこう尋ねるアイラ。でもレイジがこう答えると、安堵のため息を漏らし、レイジの方に向き直って

「そうよね、アンタ鈍感そうだし」

と嬉しそうに言うのだった。

「お前喧嘩売りにきたのか?」
「心配してあげたんじゃない」
「心配してんの?お前が?」
「い、言っときますけど、あんな奴ら私1人でやっつけられたんだから・・・・それなのにカッコつけて1人で戦っちゃってさ」

 そしてしばらくいつものようにイチャつく2人だけど、アイラにこう言われると、

「女に喧嘩させられっか。そんな事させたら一族の沽券に関わる。名誉が傷つく」

体ごとアイラの反対側を向いて、こううそぶくレイジ。アイラの顔を見て、面と向かっては言えなかった。自分でも昨日の行動に違和感を覚えていたから・・・・。

「何よそれ」
「こっちの事だよ」

 そしてこう言い合うと、2人の会話は途切れてしまった。アイラは、反対側を向いて寝そべっているレイジをバツが悪そうに何度も見つつ、目を泳がせ、髪を弄るフリをしたり、しばらく落ち着かない様子だった。

 しかし、遂にアイラは意を決してこう切り出す。レイジではなく遠くの空を見て。

「き、昨日はありがと!」
「あ?」

それを聞いて、上半身を起こしアイラの方に向き直るレイジ。

「言いそびれたから。それだけ!」

 そしてアイラは遠くを見たままこう言い放つと、足早に立ち去るのだった。でも、レイジに言いたかった事を言えて、顔には笑みが零れ、足もどんどん軽くなり、しばらくするとアイラは走り出していた。そんな2人を、植え込みの花達が静かに見守っていた。

「なんだあいつ・・・・やっぱり変な女だな〜」

 一方、駆けていくアイラを見送りながら、レイジはこんな呟きを漏らすのだった。

●ラルさん・・・・

 そんな2人を、セイ、チナ、ラルさんが覗き見ていた。そして2連続でバカップル達のイチャイチャを見せられたラルさんの目が、死んだ魚のようになっていた(笑)。

「ねえ、さっきの子誰?」
「さっきの?・・・・ああ〜あいつは・・・・そういや名前も知らねーな」
「またまた〜トボけちゃって〜」

 そしてチナと植え込みのところから、レイジとこんな会話を交わすセイ。花が咲き誇る植え込みの傍に立つ、セイとチナもデートにしか見えないのに、トボけてるのはどっちだよって話だよね(笑)。

「ああーまたケツが痒くなってきたー!」
「大変だな〜」
「やっぱり痔なんじゃないですか?(意味深)」

 そしてまたこう腐るラルさんに、(意味深)な台詞がかけられるのだった(笑)。

●アイラとガンプラバトル

 その後、ナイン・バルトの待つ専用の車の前までくるアイラ。しばらく心ここにあらずといった感じで虚空を見ていたけど、大きく溜息をついて車に入る。

「遅いぞ、アイラ」
「申し訳ありません」

 そしてアイラは、バルトとロボットのように機械的な言葉を交わすのだった・・・・。

 場面が変わって、会場でキララが世界大会第3ピリオド『オリジナルウェポンバトル』の内容を説明する。最初にくじを引き、それで引き当てた武器を使って1対1で戦うようだ。

「何がくじ引きよ、下らない。そう、下らないわ。ガンプラも・・・・ガンプラバトルも」

 控え室でそれを聞いたアイラは、1人こう毒づくのだった・・・・10話レビューでちょっと書いたけど、アイラはガンプラバトルの時ホントに詰まらなさそう・・・・でも今回の最後で・・・・。

●ポンコツ秘書

「イオリ・セイ、レイジ。あなた方はこれから惨めな敗北を喫する事になるでしょう。私のパーフェクトプランと、ミスター・ルワンの隠された実力によって」

 その後くじ引きが行われ、それが終わった会場を見下ろしながら、こう独白するマシタ会長の秘書ベイカー・・・・できるお姉さんかと思ったら、自分でパーフェクトとかフラグを立てちゃうポンコツの方だった(笑)。

●元ネタ

 その後、名人カワグチ、マオ、アイラと次々に試合が行われる。そしてニルス・ニールセンの戦国アストレイと、モブのドライセン(笑)の試合。ニルスの武器はヨーヨーで、それをドライセンの首に巻きつけ鳥居に吊り上げ、最後に弦を指で弾く。これは"必殺仕事人"の"三味線屋の勇次"の技のオマージュ。

●エース?ニュータイプ?

 次はまたまたチョマーとフェリーニの試合・・・・チョマーがしれっとレギュラー入りを狙ってますね(笑)。

 そしていよいよ、セイ達とルワン・ダラーラの試合。チナにダラーラの事を聞かれ、

「例えるなら、シャア・アズナブル、ジョニー・ライデン、アナベル・ガトーといったところか・・・・エースパイロット級の実力者だという事だよ」

ラルさんはこう答える。でも、エースパイロット≠ニュータイプってイメージだから個人的には

「ランバ・ラル、ノリス・パッカード、アナベル・ガトー、ヤザン・ゲーブル、ラカン・ダカラン」

ここら辺のラインナップにして欲しかった(笑)。

●ベイカーもニュータイプ

 そしてセイ達の武器はグローブとボール型のボール(笑)で、ルワンの武器はバット。更にバトルフィールドが野球場になり、セイ達は野球勝負をする事になる。

「どんな超一流のバッターでも、打率は3割が限度。つまりピッチャー側には7割近い勝率があるという事。しかも初対戦で相手の球筋や癖もわからない」

 それを見て、ラルさんはこう解説し、それを聞いて喜ぶチナ。

「・・・・それはどうでしょう?」

 そして遥か離れた会長室で、その会話にこう割り込むベイカー・・・・ 盗聴は犯罪ですよ?(笑) ポンコツ秘書なのに何故かニュータイプだった!(笑)。

●RGシステム

 その後はレイジの手首の怪我や、ルワンが元プロ野球選手だったりで、苦戦を強いられるセイ達。

 1球目はファールになるけど、バトルフィールドの外にまで打ち返された球は、ミホシが飲もうとしていた缶ジュースを直撃する。真っ白になるミホシの後ろで「ファールボールにご注意下さい」というアナウンスがシュールだった(笑)。もしミホシに当ててたらルワンの極刑は免れなかったね!

 続く2球目はピッチャー返しをされ、グローブで受け止めたけどグローブごとスタービルドストライクの左腕を破壊されてしまう。

 そこで追い込まれたセイ達は、前回セイが言っていた最後の切り札・第3のシステム、RGシステムを発動させる。

 その時のコンソールの文字より、

RADIAL GENERAL PURPOSE SYSTEM

RADIAL:星形の/放射状の
GENERAL:全身の
PURPOSE:目的/成果/意志力

RADIALは"スター"ビルドストライクにかけてあるのかな?全身から放出したエネルギーを集約するみたいな感じ?集約する時に特定の動きが必要でセイがそれをナビゲートした・・・・っぽい?

 そしてGガンダムチックに顔だけレイジになったスタービルドストライクが、全エネルギーを込めたボールを投げ、同じく顔だけルワンになったアビゴルバインが打ち返そうとするけど、バットごと吹き飛ばされてセイ達が勝利するのだった。

●元ネタ

 因みに、投げる前にボールを握りつぶしたのは"侍ジャイアンツ"の"分身魔球"のオマージュ・・・・?もしそうなら上体を逸らしたのも"エビ投げハイジャンプ魔球"のオマージュ・・・・かも(笑)。

●ルート分岐?

「あったま痛い。早くこれ脱ぎたい・・・・はぁ、部屋に帰って寝たい・・・・」

 そしてCパート。試合で消耗しこうボヤきながら控え室に向かうアイラ。顔が見えないし、ヘアケアとかも大変そうだし、なんか脳にも負担がかかってそうだし、ヘルメットが邪魔だよね・・・・早くレイジに正体がバレてヘルメットを取る展開がきて欲しいです(笑)。

「楽しかったなセイ。やっぱガンプラバトルは最高だな!」

そこで偶然こう言いながら医務室に向かうレイジ(とセイ)を見かけ、レイジがガンプラファイターである事を知るアイラ。

1.レイジがやってると知ってやる気になるアイラ。
2.レイジへの恋心とガンプラバトルを嫌う思いに挟まれラブコメが加速する。

さて、今後どっちに向かうのか楽しみです・・・・いくらチョロいアイラでも流石に1は・・・・いやしかし・・・・といったところで(笑)、次回に続く!


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2014年01月07日 02:35 by 元会長
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