【凪のあすから17話】ちさきはずっと光が好き!?要にもまだチャンスが…【感想】


凪のあすから 第17話『ビョーキなふたり』

●要、目覚める

 冒頭は、前回と同じくマッパの要から(笑)。一方、前回の造船場から光と美海が家に戻ると、要が目を覚まし漁協にいると連絡が入っていた。あかり達からそれを聞いた光は大慌てで家を飛び出して行く。そして部屋の扉を跳ね飛ばすように光が漁協の会議室に入ると、要が要らしい飄々とした挨拶を寄越すのだった。

「やあ、おはよ」

 また光と一緒に会議室に入った美海は、パンツ姿の要を見てしまい、頬を染めながら慌てて後ろを向く。流石ヒロイン、安定のラッキースケベだった(笑)。

●ちさきは"今でも"光が好き?

 OP明けて、ちさきも紡と漁協に駆け付ける。紡の後からいそいそととか、躊躇いながらではなく、ちさきも全く普通に現れた。光の時はあれだけ戸惑い避けていたのに・・・・。

 15話で光と話してたからって事もあるだろうし、ちさきは要を見て涙ぐんだり、決して要を軽視してる訳じゃないけど・・・・もしちさきが"今でも"光をそれだけ好きなのだとしたら・・・・。

 そして駆け付けたちさきを見て、近寄りながら声をかけようとした要を紡が見事にブロックしたり・・・・。

 その後、教授が要に目覚める前後の話を聞くと

「サラサラって、砂が流れるみたいな・・・・」
「私も聞きました・・・・今日、海に落ちちゃって、その時・・・・」

要はこんな音を聞いたと言い、美海もその音を聞いたと言う。

 また、異常気象解明のためには汐鹿生に行く事が必要で、そのデータが揃うまでもう少し待って欲しいと言う教授に

「頼んます!村のみんなや親父、まなかが無事かどうかも知りたいし」

光はこう言って、ブラインドから外の暗い夜の海を眺める。狭いブラインド越しに暗い景色を見る=光の視野が狭まっている演出。勿論光が見えてないもの=ちさきと美海の思い・・・・。

 そんな光の方を向きながら、ちさきは悲しそうに光から目を逸らす。問題はちさきがそうした理由。

1.今まで冬眠などから目を逸らして来た負い目から
2.今でも光が好きだから

後に紡と要が汐鹿生の調査に出かける時に「私、本当に行かないで良いの?」と言っているし、1の可能性もあるんだけど・・・・。

 15話ではちさきはもう紡の事が好きになっていると思ってたから、全然問題にしなかったけど、もしちさきが"今でも"光が好きだったら15話のあれはヤバい、あの答えはマジで惚れ直してしまう・・・・。

「変わらないものもある」

 更にそのシーンの最後で要は、光を悲しそうに見るちさきを見ながら、影に沈んだ顔でこう独白する。要はちさきのどんなところが変わってないと思ったのか?

1.ちさきが紡を意識している事
2.ちさきが光を好きな事

一連の流れや演出を見る限り、どう考えても2の方がしっくり来てしまう・・・・。

●修羅場?

 その後、自室で形見分けリストを見ながら悶々とするさゆのシーンを挟んで、ちさきと紡は要と一緒に紡の家に戻る。

「ちさき、本当にここで暮らしてるんだ」
「そう言ったでしょ」
「漁協に2人揃って来るからびっくりした・・・・そういう事なのかなって」
「・・・・バカ」

 まず要とちさきがこんな会話をする。今回最大の違和感はここが全く修羅場じゃなかった事。ちさきは要が自分を好きだと知っている。もし紡の事を好きなら、そんな要の前でここまで平然とできるだろうか?

 また、この後ちさきと紡が息ピッタリにお茶の用意をするけど、それを見ても要はそれほどショックを受けなかった。ポーカーフェイスだった可能性もあるけど、後にここを思い返しながら、

「変わってない・・・・のかな・・・・」

要はこう呟いている。変わってない、で一度区切り、その後弱々しく疑問を付け加えているので、少なくとも要はちさきが変わっていないように感じている筈。

「全然平気!」

 一方、心配する紡に必要以上に力を込めてこう答えてるので、ちさきが全然平気じゃないのも確かなんだけど・・・・。

●地先で考える

 その後は、翌日のホームルームで光が1人でコントしたり、美海とさゆが5年前は光達が遠すぎたけど、今なら輪に入れるかもしれないと同じ思いを共有したり。

 その頃、港から灯台の前にまで伸びる桟橋の先、"地先"で、要はちさきの事を考えていた。15話では、光もここで「ダッセ」と呟いていたけど、紡に八つ当たりした事、ではなく、ちさきを避けていた事を考えていた・・・・のかな。

 また、ここで要が考える事は上で書いた通り。

●さゆと要の再会

 その後、美海達と別れさゆが一人で学校から帰っていると、偶然要と遭遇する。でも要はさゆを見ても、一目ではさゆだとわからず、

「わからない、か・・・・」

さゆはこう呟くとそのまま走り去ってしまう。その後ろ姿を見てさゆだと気付き、追おうとする要だけどそこにちさきが戻ってきて、結局その日はそのままとなる。

●変わってない二人

 そして一緒に話しながら帰る要とちさき。

「ちさきは変わったのかな?」
「五年分歳は取ったけど(変わってないよ)・・・・」

要の質問にちさきはこう答える。15話で、変わってないと言った光と、変わった(綺麗になった)と言った紡。完全に"変わってないと答えた光"を選んでいる。

 12話レビューで確かに"転んでした告白=言えただけで良いは嘘"とは書いたけど、紡が一緒で五年もあればそれを乗り越えてるだろうと思ってたのに・・・・12話レビューが当たってたのは良かったけど、ホントにちーちゃんは難儀な子なんだから!(笑)。

 でも本当にそうなら、要にも十分チャンスが残ってる事に・・・・しかし、そう思わせておいて、やっぱり紡が勇気を持ってあと一歩踏み出せば終わりなのか・・・・うーん・・・・。

 まあ、どっちにしても、OPの「届かない」と言う台詞のところの、紡→ちさき→光(→まなか)を見るだけで胃薬が進むね!(泣笑)。

「それは関係ない。年上好きだし」
「何よそれ。そう言う要は・・・・要は、変わった?」
「変わってないよ。寝てただけだし」
「そうなんだ・・・・」
「・・・・(ちさきを好きな気持ちはずっと)変わる訳ない・・・・っ」

 話を戻して、要とちさきはこう話を続ける。そして互いに今でも好きな相手が変わらない事を確認するのだった・・・・。

●美海は今でも・・・・

 数日後、美海を覆ってるものがエナだと教授が検査結果を報告しにやってくる。ここでも無造作に美海の袖をまくり腕を見る光が、美海を全く異性として見ていなかった。

 翌日、学校で美海がさゆに話しかけると、要に気付いて貰えなかったさゆがもう要に会わないと言い出したり、放課後光と要が焼却場のところで話したり。

「そういえば美海ちゃん、大人になったね」
「中身はそうでもねーよ・・・・でもま、仕方ねーよな。変わっちまったように見えるからなー」

 そこでこんな話をする要と光。やっぱり光は美海の事を完全に子供扱いしていて・・・・。

「本当に光"も"変わった。僕より少し早く目覚めただけだけど」
「そっか?」
「そうだよ。たった数日前に目覚めた光ですら、そうなんだから、五年経てば・・・・」

 この時の要の台詞をそのまま取れば、要はちさきも変わったと思っていると解釈もできるけど、光は"まなかのために変わらない"と言ったりその芯は全然変わってない。それに「五年経てば」だけ言い方が違って、要の願望、そう思い込みたいみたいな気持ちが感じられて・・・・。

「お前が目覚ましたって事は、まなかも・・・・あいつは変わってねーだろうからな。あの頃のまま(・・・・きっと紡の事を・・・・)」

 そしてこんなフラグを立てる光・・・・・・・・べ、別にこんなフラグの一つくらい、か、簡単にへし折れるし(震え声)。

「それでも俺は変わらねー、絶対に!」

更に続けて光はこう宣言し、それを立ち聞きした美海は悲しそうに俯くのだった。

●ビョーキな、ふたり?

 光との距離が全然縮まってなかった事に落ち込みながら、美海が一人帰っていると造船場にさしかかる。そして何となく美海が入ってみると、さゆもそこで黄昏ていた。

「少しは近付けたと思ったのに」
「全然遠いままだよ。あーあ、結局女一人か。でもさ、所詮子供の恋なんて叶う訳ないし、こんな気持ちもきっといつかは忘れちゃうに決まってるし」
「そうかな?」
「そうだよ!一人で生きて行くなんて格好つけたって、時間が経てば他の男の子を好きになったり、寂しさに耐えかねて、好きでもない相手と付き合ったり、そんなもんだよ!
子供の頃から一人の相手をずっと思い続けるなんて、そんなのあり得ない!漫画だよ!ドラマだよ!五年も思い続けてるなんて自分に酔っ払ってるだけだよね。気持ち悪い!見っともない!最低!ビョーキだよ!」

 そこでさゆはこんな風に心にもなく自分の事を否定して、美海は「そんな事ない!」と反論し、またさゆと喧嘩してしまう。

 でもその後、さゆが一人で帰ってると、要が話しかけて来て、

「私も、ビョーキだ・・・・」

さゆはこう観念するのだった。僅か数分で手の平を返したさゆが可愛すぎる(笑)。

 でも、上に書いたさゆの台詞を"ビョーキ"の定義だとすると、

何年思い続けてるか不明だけど:光、要
子供の頃からか微妙だけど:紡

とグレーな人達だらけ(笑)。更に美海とさゆだけを、敢えて光達と分ける必要もないし。


 だから、サブタイトル「ビョーキなふたり」がミスリードを誘うものだとしたら?正しくは「ビョーキな(六人の内の)ふたり」というサブタイなのだとしたら?その目的はただ一つ、ビョーキをこじらせまくってるちーちゃん(笑)を隠すため。

 だって、もしちさきがずっと光の事を思い続けているなら、今回のサブタイはどう考えても「ビョーキなひとり(orろくにん)」(笑)。すると益々ちさきが今でも光を好きな気がして来て・・・・。

●砂の音を鳴らしているのはうろこ様?

 その後は教授と紡が未知の潮流を発見し、それを辿れば汐鹿生に入れるかもしれないという。そこで光、美海、要でその潮流を辿る事になる。

 光にも要にも聞こえないのに、美海にだけはその潮流の音が聞こえるという。もし美海にエナを与え、砂の音で導いているのが本当にうろこ様ならその目的は・・・・?

 うろこ様は光がまなかを好きな事を知っているし、このままじゃ三角関係になるとわかっているハズナノニナー(涙)。


 あと次回のサブタイについて、これまでのサブタイを見れば、ひらかな表記になる筈なのに、

「しおししお」
「シオシシオ」

何でカタカナにしただけで、サブタイがこんなに不穏に見えるかな(汗)。

 因みに、"し"と"お"を逆にすると「鷲大師(おしおおし)」になるんですね、はじめて気付きました(笑)。といったところで、次回に続く!
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2014年02月03日 01:04 by 元会長
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毎回毎回考えさせられるものばかりで、
凪あすが更新される度にレビューを覗きに来ていました。
こっそりと(笑)

私は裏を考え込みながらの鑑賞はとてもできなくて、
一度単純に自分で凪あすを見てから、
会長様のレビューを見てもう一度見直すと、
二度おいしいものがありまして・・・

それが最近の楽しみです((

よかったら最終話までレビューを続けてほしいなー、なんて、
厚かましいですか?

気が向いた時にでも是非!
レビュー待ってます!
Posted by 秋成 at 2014年02月27日 23:59

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