●護衛・・・・?
冒頭は、前回に続き祓魔局の中庭で、祓魔官・江藤が夏目(達)と話している。江藤は双角会ではないけど、7〜9話で霊災を起こした六人部と、前回多軌子に殺された牧原の同期だと言う。
「迷惑な話だよな。だが、あんたに夢を見る者がいた事を知っておいて欲しい・・・・せめてもの手向けに、こいつに呪力を注いでやってくれないか?」
そして江藤は、こう言って(おそらく道満が作った)呪具を差し出してくる。でも夏目は戸惑ったまま何も言わず、それを見た江藤は自嘲する様に「すまない、邪魔をしたな」と言い残し去って行く。
なのに、そこでシェイバが江藤に襲いかかり、袈裟懸けの一閃で江藤を切り伏せる。でも辛うじて生きていた江藤は、死に行く体で呪具に震える手を伸ばす。それを見たシェイバは、江藤の手の甲を貫き・・・・勢い余って呪具まで串刺しにしてしまう。
「あれ?」
なんて間抜けな声を上げるシェイバを、呪具から猛烈に噴き上がる瘴気が包み、更に瘴気は周囲に広がって行く。そして大量の霊災・フェーズ3が現れる・・・・どう見てもシェイバは護衛じゃなくてお荷物だった(笑)。
●成長してる春虎
春虎達は夏目の北斗や、京子の式神で退路を開こうとするも、別のフェーズ3に行く手を阻まれてしまう。そこで春虎は
「奴の体は、水の塊だ・・・・地の土よ、猛き火の力を得て汚れた水を堰き止めよ!」
と術を放つ。まず相手の属性を見極め、相手の属性である水に強い土をぶつける。更に土の威力を高める火で、土の術の威力を強化している。春虎がちゃんと属性を意識して戦えるようになっている、成長している事が窺える。
因みに、属性に関する詳細は14話レビューの五行相克、五行相乗で書いてます。
●お荷物・・・・?
でも、それだけは倒す事ができず、更に別のフェーズ3も加わって春虎達は追い詰められてしまう。しかし、そこで春虎がダメージを与えていた水のフェーズ3をシェイバが倒し・・・・
「駄目だよ、遊ぶなら僕が先でしょー!」
と言って春虎達に襲いかかるのだった。
後のシーンより、シェイバは刀を形代に術で作られた式神。それが呪具から噴き出た瘴気を浴びて暴走してる、って感じなのかな?それか呪具関係なく素でアッチ側に行ってるか・・・・。
どっちにしても、もう護衛でもお荷物でもなく、完全に敵だった(笑)。
●鏡は・・・・
そこで夏目は北斗にシェイバの相手をさせ、春虎達はその隙に退路を探すも、結局は多数のフェーズ3に追い詰められてしまう。
しかし、やっと駆け付けた祓魔官達が、フェーズ3を札や式神で攻撃しはじめ、春虎達は何とか食堂に逃げ込むのだった。
さて、祓魔官達も駆け付けたのに、鏡は何をしてるのか?結局最後まで出てこなかったし、どう考えても知ってて放置してるよね。ホント、ツンデレなんだから・・・・って、鈴鹿とかならそれで不問だけど、男キャラは許されないから(笑)。
●シェイバはドM
話を戻して、食堂で一息吐く春虎達だけど、シェイバは北斗を振り切り、窓を破って食堂に押し入ってくる。一方、北斗は大きすぎて食堂に入る事ができず、春虎達は再び追い詰められてしまう。
しかしそこで、食堂に潜んでいた天馬、冬児、鈴鹿が次々にシェイバを不意打ちし、シェイバを吹き飛ばす。でもシェイバにダメージはなく、逆に喜びの声を上げて春虎達に襲いかかってくるのだった。
冬児を蹴り飛ばしたシェイバに火矢の術を放つ鈴鹿。シェイバはそれを難なく斬り払うけど、斬られた火矢は4つに別れ死角からシェイバを貫く。
「今のはちょっと面白いね。もっと他にも頂戴よ〜」
「キモッ!」
でも矢を受けながらシェイバは恍惚とこんな事を言い、鈴鹿は堪らず嫌悪の声を上げる。実はシェイバはドMだった(笑)。
●髭切
更に夏目が北斗を無理矢理食堂に突入させ、北斗はシェイバの左腕を噛み千切る。でも逆に、北斗はシェイバに頭を貫かれ、壁に串刺しにされてしまう。そしてシェイバは嬉々としてこう話す。
「これが龍か〜この刀、髭切って言うんだ。どうだい凄いだろ?」
髭切は、源氏重代の刀として伝えられ、源頼朝も帯刀したという、北野天満宮所蔵の重要文化財。北野天満宮は、菅原道真公を祀ってる事でも有名な京都の観光名所ですね。
●上に逃げるのは・・・・
話を戻して、北斗のダメージが、主である夏目の霊力にも及び(?)、夏目は霊力をほとんど使い果たしてしまう。
そこで冬児が足止めしてる間に、春虎と夏目は食堂を出る。更に二人は棟を移り、逃げる場所を探す。でも、外ではまだまだ多くのフェーズ3が暴れていた。兵法的に逃げ場のない建物の上に逃げるの下策だけど、他に逃げる場所がなかった・・・・って事かな?
一方、その間に、冬児と鈴鹿が足止めを試みるけどシェイバを止める事はできなかった・・・・なんか冬児とタッグを組んでるし、冬児×鈴鹿ルートが本当にはじまったりなんかしちゃったり?
そして春虎と夏目は最上階の大部屋に立て篭もろうとするけど、霊災を避けたクラスメイト達もそこに逃げ込んでいた。でも、それに気付いた時にはもうシェイバが目前に迫っていて、春虎達は部屋でシェイバを迎え撃つしかなかった。
●奥義?神技?
夏目を庇い戦おうとする春虎に、追いかけてきた冬児が錫杖を投げ渡す。春虎はそれを受け取り、シェイバの髭切を受けようとする。でも髭切はロウソクでも斬るように容易く錫杖を切断し、そのまま春虎に振り下ろされる。しかし間一髪、コンが春虎を突き飛ばしなんとかその一撃をかわすのだった。
でも、その余波が夏目を襲い、夏目は床に跳ね倒される。夏目の髪を結んだリボンがほどけ、長く艶やかな黒髪が幾重にも分かれて、床と夏目にしなだれかかる。上着は肩口から袖までを残し跡形もなく、カッターシャツは鎖骨から下腹部辺りまでを切り裂かれ、大きく胸がはだけている。ズボンも左膝周辺と左足裾が僅かに残るのみで、真っ白なふとももが目に眩しい。
女の子に攻撃するなんてシェイバはとんだ下衆野郎ですね!
そんな夏目を見て京子が「えっ?」と驚きの声を上げる。どう見ても女の子の体だし、偽装術も服ごと吹き飛ばされ、夏目が女だと(周囲にも)バレてしまった事が窺える。
そして夏目は一瞬朦朧とするけど、自分の姿に気が付くと、すぐに両手で胸を隠し、足を閉じるのだった。
●春虎覚醒!
そこで体勢を立て直した春虎がシェイバに飛びかかるけど、あっさり蹴り飛ばされてしまう。
「何だよ恐がってばっか。あ、だから男の格好して周りを騙してたんだ。ズルい奴」
そしてシェイバは夏目をこうなじり、夏目は涙を浮かべ縮こまるように俯いてしまう。
「ズル、嘘吐き、何とか言えよ。ほら、ほーら・・・・」
更にシェイバは、涙を堪えながらうずくまる夏目をこう責め立てる・・・・。
それを見て怒りに震える春虎は、夏目に貰った見鬼の力、顔に描かれた五茫星のより効率的な使い方に気付き、反撃を開始するのだった。
●戦闘中のあれこれ
まず春虎は、シェイバの本体が刀である事、刀=金(属)、とシェイバの属性を見抜く。そして14話レビューで書いた五行相克より、金に強い火の術を使う事にする。最後の真言呪文の後に春虎が言った「火克金」はこういう意味。
その後、外に出るのは多分木属性のフェーズ3をエサに使って、火の術をブーストするため。最後に唱えた火の術は、密教の真言で7話で鏡が使っていたもの。春虎が
「よりにもよって、あいつかよ」
と言ったのはそのため。そしてわざわざ明らかに毛色の違う真言の呪文を鏡に使わせたのは、ここで誰の術かわかるよう印象付けるため、だったのかな。
そしてこれらを組み合わせた火の術により、夏目を泣かせた不届き者は審判の火に焼かれるのだった。まあ、当然だよね(笑)。
●どう考えても悪いのは春虎・・・・
でも戦闘後、夏目が女だと知った京子は「嘘吐き」と泣きながらに夏目をそしるのだった・・・・。
夏目も性別を騙してたけど、その約束は知らない訳だし、どう考えても忘れてる春虎の方が悪い。それに「忘れてたのは・・・・」と言ってるので、京子も約束の相手が春虎だと気付いている筈。
妻と死別した男が再婚したら、男ではなく再婚相手の枕元に妻の幽霊が現れた、みたいな事なんだろうか・・・・僕の胃薬的には、春虎を責めてくると助かるんだけど(笑)。
●謎は・・・・逆に深まった(笑)
その夜、陰陽庁の廊下を天海が歩いていると美代から電話が入る。それに出ようとしたところで、宮地が声をかけてきて、天海は電話を後回しにしてしまう。そして、それこそが最後の死亡フラグだった・・・・。
そして宮地と共に訪れた長官室で、天海は再び多軌子と会う事になる。陰陽庁長官・倉橋源司は(、そしておそらく十二神将の宮地も)双角会の者だった。
「倉橋の決定ね。しかし美代ちゃんはこの事を知らない筈だな〜知ってて放置する筈がねぇ」
「母は、倉橋の"直系ではない"」
その時の天海と源司の会話と、15話の多軌子の
「その名を夜光塾。家や血筋に関係なく、素質ある者に門戸を開いた育成機関だったのさ」
この台詞より、家柄の悪かった美代を源司(や倉橋の家の者)は快く思ってないようだ。でもそんな家柄に拘る者が、倉橋のライバルになる土御門の夜光を担ごうとするとは・・・・まあ、倉橋の本家が土御門って考え方なのか・・・・な?
それに陰陽庁の長官が双角会だと、夜光の転生のせいで東京で霊災が頻発するようになった=陰陽師の必要性が増した=陰陽師の権力が増大した、って考えたくなるよね。その延長で考えるなら、源司の目的は陰陽庁の省への昇格辺り?
性格的には、長官なんてしち面倒臭い役職、学者肌は目指さない。まず第一に人の上に立ちたい者、権力を望む者が目指す役職。
単なる陰陽術を極めたい学者肌が望む役職じゃあない・・・・だとすると双角会の目指すものも怪しい。まあこれに関しては源司が双角会を利用してるだけの可能性もあるけど・・・・。
あとシーンが切り替わって、多軌子が焼け焦げた扇子を拾うけど、天海がどうなったのか・・・・部屋は全然荒れてないし、源司は完全に落ち着いてるし・・・・。
1.源司達に殺された
2.幻術で死んだと思わせて逃げ延びた
3.拘束され監禁された(or 洗脳される)
・・・・黒幕がわかっても結局疑惑が深まるだけだった(笑)。
といったところで、次回「over-cry -強襲-」に続く!
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なので瘴気を浴びたシェイバは霊災になりかけていました。
あとアニメではカットされましたが鏡は途中から来ていて春虎達の実力を見るためにシェイバを好きに暴れさせていました。
けれど予想以上では無い(春虎覚醒前)ので冬児の中の鬼だけでも確認するために冬児が堕ちるように仕向けようとしたところで鬼気をまとった声に止められました。
声の主を見つけて対峙すると隻腕の鬼(角行鬼)がいました。(ちなみにこれまたカットされていますが角行鬼は道満の襲撃の時も様子を見に来ていました)
鏡は戦う気でいましたが角行鬼は次にしようと言い、その後に「次はあいつ(シェイバ=髭切)をもってこい」と言いました。
それに対し鏡が「シェイバがいない方が、あんたには都合がいいんじゃないのか?」と答えると角行鬼は「そのときは渡辺綱と比べてやろう」と返しました。
それと天海は相手が倉橋源司だけなら逃げることが出来ましたが、宮地が相手では幻術を使ったところで倉橋達だけを標的からはずして部屋ごと、あるいはその階ごと焼き払うことが出来ました。
宮地の「お願いします」というのは自分にそんなまねをさせないで欲しいという懇願です。
長文失礼しました。
鏡は予想通りというか、予想以上に悪さをしようとして角行鬼が出てきてたんですね(笑)。
次回そこら辺の補足があるのかも?
角行鬼については、だから隻腕だったんですね・・・・。
このネタバレ、角行鬼の素性に関する伝説は書いても良い気がしますが、チキンなのでとりあえず書かないでおきます(笑)。
気になる方はググるとすぐ見付かると思います。
天海は相手側に十二神将が二人もいましたからね・・・・。
このまま退場なのか、洗脳され敵として出てくるのか、監禁を知った大友とかが救出にいく事になるのか・・・・
どうなるのか気になるところです(笑)。
こんな感じですが、宜しければまたお越し下さい。