【デス・パレード10話】ノーナの目的は人間になること!裁定者は元人間【感想・考察】


デス・パレード #10「ストーリー・テラー」

さて、10話を観て『裁定者は死後天国にも地獄にも旅立てなかった元人間』って気がしてきました。なので今回は、どうしてそう言えるかを見ていきたいと思います。

●目覚めの場所

冒頭、2話で知幸がはじめて目を覚ましたのと同じ場所で、デキムもはじめて目を覚ましたことが明かされます。

知幸は自身の死を自覚していたためゲームに誘導できず、その記憶を消されたあとそこで目覚めました。

ならデキムも同様に、死を自覚していて裁定できなかったために裁定期間をすぎ『人形』になってしまった元人間で、目覚めた場所がその伏線になっている・・・・気がします。

だから、デキムが目覚めた瞬間=デキムが人間であった最後の瞬間には、その目に十時の印が入っていなかったのです。

「貴方は裁定者なの・・・・人間の魂を裁定し、虚無か転生に『送り出す者』のことよ」

そこでノーナがデキムにこう言いますが、虚無にも転生にも旅立てなかったノーナの思いが篭っていました。

●人形の意味

OP明けて、まとわりつくような濃い霧が鎮座する早朝、ノーナの足元では、テラスに撒かれたエサに青い鳥が群がっていました。

そんな鳥達を冷めた目で眺めながら、ノーナは以下のように呟きます。

「一つ。裁定者は裁定を止めることができない。そのために存在しているから。
二つ。裁定者は死を経験できない。人間に近づいてしまうから。
三つ。裁定者は感情を知ることができない。彼らは『人形』だから」

まず二つ目が、裁定者も死さえ経験できたなら、人間になれる可能性があることを逆説的に示唆しています。

そして三つ目ですが、後のシーンで、デキムは知幸に以下のように話します。

「人間の魂は、ここに留まることができません。裁定期限をすぎると『人形』に変わってしまいます」

これらの台詞より、裁定者は『人形』になってしまった元人間で、冒頭の目覚めの場所はそれを補強する伏線だった・・・・気がしますw

『人形』なんて一般名詞に、そんな特別な意味を篭めて、伏線を隠す意地悪をしてるんじゃないかな〜、みたいなw

●青い鳥の演出意図

よって、まずノーナの家の周囲を覆う動かない霧は、死後何処にも旅立てず停滞している、裁定者達の世界の暗示です。

7話レビューで書いたように、ノーナの家って世界遺産のように美しい場所ではなく、やっぱり停滞の暗示なんですよね・・・・。

そして幸せの青い鳥が"エサ=虚無にいかずに済む"に惹かれて、飛ぶことを放棄したむろしている・・・・勇気を出して飛びさえすれば自分自身が幸せの青い鳥だとわかったはずなのに・・・・。

でも、やってきたデキムの気配を感じ、鳥達は飛び立っていきます。これが、

『デキムがノーナ達を人間にしてくれる暗示』

だと信じたいところです・・・・。

●9話レビューから・・・・

9話レビューでは、もし裁定システムが欠陥品なら、これまでの話を台無しにする酷い着地点だと書きました。

ただ、それはデキム達が人智を超えた超越者で、言わば神の気まぐれでそうなっていたら、と言う話です。

でも、もしデキム達が(元)人間なら、逆に断然面白くなってくるんですよね。なので、そういった意味でも、この解釈を推していたり・・・・w

●ノーナとデキム

そしてノーナは、部屋でデキムと話しますが、この時ノーナは椅子に座っています。(おそらく)人間になろうと足掻いたけど人間になることができず、精神的にもう自力では立つことができないほど疲弊していることが演出されています。

でも、ノーナは"影に沈む部屋=停滞した裁定者達の世界"からただ"外=人間になること"だけを見詰めています。

一方デキムは、そんな部屋の奥にいますが、その目はノーナと同じ外を見続けていました。

「私は、生を全うした人間を尊敬しています。もう、裁定は・・・・」

ただ、デキムのこの台詞を受けて、空を飛ぶ鳥達からノーナの家を見下ろすような視点になります。今のデキムは地上の部屋の奥に隠れてしまっている裁定者ですが、その心は飛び立った人間のようだったことが演出されています。

「じゃあ彼女はどうするの?」

逆にノーナがこう答える時は、部屋の机の下から二人を見上げる視点になります。何処にも旅立つことができなかった裁定者の世界で、黒い空を見上げる黒い心、そんな演出がされていました。

ここまで書いてきたことを総合して、

『ノーナは人間になりたくて、その実験としてデキムに人間の心を植えつけようとしている』

のだと思います・・・・望みが叶って人間になれたら、ノーナは何回も転生して人生を満喫できそうですねw

そして二人は色々話しますが、結局新たな客を加え、知幸の裁定を行うことになるのでした。

●疲弊しきった知幸の心

その後、デキムが知幸の部屋を訪れますが、知幸はベッドに寝ていて、デキムと話す時も上半身を起こすのがやっとでした。それくらい疲弊している知幸の心が演出されていました。

●幸子が黒すぎる

そして二人がクイーンデキムのカウンターに移動すると、新たな客、(自称)漫画家・上村幸子がやってきます。

・・・・中庭を見て、デキム達から九十度顔を逸らしながら・・・・やましいことがあるとか、コミュ障とか、前向きに生きていないとかの演出に見えてしまう訳ですが・・・・。

そして幸子がルーレットのボタンを押し、ゲームがババヌキに決まると、

「あら、私のこと」
「いえ、トランプの・・・・」
「冗談よ、勿論知ってるわ(震え声)」

自分で冗談を言い出したのに、こうなってるように聞こえるんですよね・・・・少なくとも、ここだけ他の話し方と違う=明らかに何らかの意図が篭っている・・・・気がします。

次に、デキムがトランプを配り終わり三人が手札を確認していると、

「私ね、大して売れてないけど漫画家なのよ。その登場人物」

幸子がこう言って花に水をやる少女の絵(ダイヤのQ)を見せてきます・・・・絵本作家じゃなくて漫画家なの・・・・?

「トランプなんて久しぶり。楽しいわ〜」

また、ババヌキがはじまり幸子がこう言う直前、その手札が映されます。この時、ジョーカーは幸子からみて一番左端にありました。

でも、その後デキムが幸子から見て左から四枚目のカードを引くとそれがジョーカーでした。

「順調ですね」
「ええ〜」

そこでデキムがこう声をかけると、幸子はジョーカーの動きに全く触れずしれっとこう答えます。幸子が口調の通り普通にトランプを楽しんでいるなら、

「ふふ、ジョーカーはさっき貴方が引いてくれたもの」

とか言っても良い気がしないでしょうか?

特に今回は極限状態を作らないので"命を賭けたゲーム"とは言ってないはずです。

気づいたら見知らぬバーにいたなんて異常事態だから、警戒するのは当然ですか?でも、そうなら口調にそれが表れないでしょうか?1〜2話レビューで僕が単純と評したたかしのように。でも、

『幸子はむしろボケ老人かと思うくらい無警戒で平静な風を完璧に装っているのです、本心では、デキム達を警戒し、完全に心を閉ざしているくせに』

幸子と比べたら、たかしの方がよほど素直な善人に見えてこないでしょうか?

更に、幸子がハートのQを引いた時、部屋で作画する幸子が映されるのですが・・・・

視点が斜めに傾いている=幸子の認識の何かがおかしい、演出です。しかも部屋の奥=心の奥に閉じ篭って、奥窓から差す光=脳内にしかない光に目が眩んでしまっています。

紙が漫画用原稿用紙でないのは百歩譲ってスルーしても、定規類も修正液も鉛筆削りも(インクも)ないのは不自然です。また、上で触れた絵本のような絵柄なら何か色つけ用の画材が必要なのに、映されている画材は黒色しかありません。

とどめに、左手で直接原稿用紙のほぼ真ん中を押さえるとか、汗や油で原稿用紙がよれよれになりますよ?

そんな訳で、幸子が机の上の原稿を見る視点も見事に斜めに傾いている訳です。むしろ、視点は真っ直ぐなのに、幸子が原稿とかを真っ直ぐに置くことすらできてないのではないかと思えてきます・・・・。

「私達には子供ができなかったから、自分の作品は子供みたいなものなの。(後略)」

更に、幸子が上がりこう言う時、インクこそ追加されましたが、やっぱりあるはずの画材が圧倒的に足りませんし、白紙の原稿用紙の中側をまた左手で直接抑えています。

何より、部屋の外の光溢れる縁側ではそんな幸子にお爺さんが寄り添ってくれているのに、幸子は暗い部屋の中=心の中に閉じ篭っているのです。

「苦しかったこともあったけど、漫画と向き合ってきてホントに良かったわ」

更に、幸子がこう言う時に映されるのは、どう見ても漫画原稿じゃなくて 落描き ラフ描きです。絶対コマ割りすらしたことないですよね・・・・。

最初に、幸子の職業に(自称)をつけたのはこういった理由があったからです。

「だから夢のような時間・・・・私良い人生だったわ」

そして幸子はこう締め括る訳ですが・・・・どうやってこの言葉を信じれば良いのでしょうか・・・・?

●デス・ビリヤードの老人が凄すぎる

因みに、幸子の夫がデス・ビリヤードの老人に似てる気がします。もしそうだとすると、幸子はこんな有様なのに「もう一度婆さんの漬物が食べたい」とか言ってた気がするし、5話レビューで書いた以上に、マジであの老人が凄すぎますw

●裁定の意味

そんな幸子が転生なのは全然良いんですけど、問題はデキムがちゃんとわかってそうしてるのか、裁定ミスなのか、作中では"天国=転生"扱いなのか、判断が悩ましいですw

「(前略)裁定は生にも死にも寄り添って行わなければならない。人間に寄り添って行わなければならないものなのです。そのために人間の感情を・・・・知幸さん、私に全てを教えてください」

そして今回の裁定を経て、デキムはこう決意するのでした。

7話レビューで裁定の意味を、

『心の闇を認識させ、次の人生ではそうならないよう魂に刻ませる』

と書きましたが、何となくそれが当たってそうな予感がしてきたり?

まあ、OP明けのノーナとデキムの会話では、現状その真逆になってそうな感じですが・・・・w

といったところで、

デス・パレード #11「メメント・モリ」

に続きますw


スポンサード リンク
スポンサード リンク
2015年03月16日 02:56 by 元会長
カテゴリに移動する| デス・パレード |
スポンサード リンク


この記事へのコメント
お前記事のタイトルにネタバレ書くのやめろやボケ
検索結果にそのまま出るんだよカス
誰もみてねえブログなんて書いてんじゃねえよ
Posted by ネタバレ死ね at 2015年03月22日 02:39
とりあえず、コメントありがとうございます。

まず、大半の感想サイトさまが、あらすじを追い、各々気になられたところを掘り下げられています。その全てにネタバレするなと書き込まれているなら、貴方がネットをご覧になられないのが現実的な解決法です。

次に、僕は作中に描かれていることを解釈し、先の展開を予想しているだけです。その予想が当たってるかどうか、どうして断言できるのでしょう?公式サイト様の次回予告や雑誌にそれらしいことがあったとして、今の段階でそれがミスリードないと断言できる根拠は何でしょうか?

最後に、作品を『鑑賞』するなんておこがましいことを言わなくても、僕程度の『観賞』ができて作品を『観』られれば、全て作中に描かれていることです。あらすじを追ったのと本質的に変わりません。

という訳で、仰るとおりこんなネットの場末で放置されているようなブログに、わざわざいらっしゃることはないと思います。
Posted by 元会長 at 2015年03月22日 22:15



この記事へのトラックバック

デス・パレード 日テレ(3/13)#10
Excerpt: 第10話 ストーリー・テラー 公式サイトから黒髪の女の言葉をきっかけに、デキムは意図的に死者を極限状態に追い込む裁定方法に疑問を抱くようになる。その疑問をデキムはノーナに報告し、裁定者の任を降りようと..
Weblog: ぬる〜くまったりと
Tracked: 2015-03-16 09:39


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。