【デス・パレード11話】マユが教えてくれた「人生の意義」の意味!【感想・考察】


デス・パレード #11「メメント・モリ」

さて、今までデス・パレードは『良い人生とは何か?』を探求する物語だとして色々考えてきました。確かにその解釈で間違ってはなかったのですが、捉え方が曖昧すぎて解釈に齟齬が生じてました。今回、やっとそれに気づけたので、まずはその話をしていきたいと思います。

●二つの基準

今まで『良い人生とは何か?』と言いつつ、その判定基準の大半を『倫理的かどうか』に頼ってしまっていました。でも、もう一つ大事な要素が含まれていました。それが

『有意義かどうか』

です。

それについて1〜2話レビューで、

「因みに、これは『本人が満足できたかどうか』、その一例にすぎないので、老人の人生=良い人生、かどうかはあなたの判断次第です。戦争で人を殺してたり、一般的に犯罪と言われることに触れている可能性が結構高いので。」

こう書いていて、一応漠然とは理解してました。でも、今まであまりにも『倫理的かどうか』を重視しすぎて、『有意義かどうか』を十分考慮できてませんでした。

そこで、それらを踏まえた上で、まず基本方針をまとめると、

倫理○意義○→天国(虚無)
倫理○意義×→地獄(転生)
倫理×意義○→地獄(転生)
倫理×意義×→地獄(転生)

となります・・・・狭き門ですねw
(何で虚無が天国なのかについては7話レビューをご覧下さい)

ただ、天国判定のほとんどは

倫理△意義○→天国(虚無)

となり、要は

『有意義な人生を目指しながら、それが倫理に反しそうになった時、どう折り合いをつけるべきなのか』

だと思います。だから本当は

『意義上位の、倫理従属』

なんです。

でも、「意義=地球環境を守る」ために、環境汚染を行う人類を殲滅する、は許されない訳です。人間を超越した絶対者視点ではそうなのかもしれませんが、そんなものはもう『人間の物語』ではありません。

物語は人間が人間のために書くものですから。

貴方が人生に意義を求める権利があるように、全ての人にそれを求める権利があり、全ての人が他人の意義を守る義務があるのです。そしてそれが倫理に繋がるのです。

よって、判定するならどうしても倫理上位の、意義従属にせざるを得ないんですよね・・・・。

とは言え、倫理を守ることに人生の意義を見い出した方以外は、やはり倫理は従属関係なのです。

「やはり、人間はいつか死ぬから(転生できるよう)生きる訳ではないんです。生きているから、(人生を全うし満足して)いつか死ぬんです。
・・・・生きることには意味がある」

よって、デキムの台詞の意味はこんな感じになるでしょう。だから人生の意義を全く理解できていないギンティは、論外の木偶人形な訳です。

なので今回は、1話からそっち方面を重点的に観返していきたいと思います。

あと、以下の各章の最初に書くデータの書式は、

・<キャラ名>の場合
倫理<判定>意義<判定>→<裁定結果>
<キャラ名>の裁定→<裁定結果>

で、一行目が僕の判定、二行目が裁定者の判定です。

●1〜2話の裁定

・たかしの場合
倫理○意義×→地獄(転生)
デキムの裁定→天国(転生)

・真智子の場合
倫理○意義○→天国(虚無)
デキムの裁定→地獄(虚無)

まず、たかしの場合は倫理違反はないですが、人生の意義を見い出せていません。たかしの本質は単純なので、きっとどうして結婚するのか?をロクに考えてなかったのでしょう。だから人生の意義なんて全く考えていませんでした。

????をしたかったのに死んでしまった、ではなくただ死んだことだけを悲しんでいました。

一方の真智子は、たかしと幸せな家庭を築く、という明確な人生の意義を見い出していました。だから、たかしのために敢えて嘘を吐くことができたのです。

・デキムの問題点
まず、たかしが人生の意義を見い出せていなかったのにそれがわかりませんでした。

更に、真智子がたかしのために敢えて吐いた嘘を見抜けませんでした。裁定ミスだと思います。デキム達の天国と地獄判定が逆転しているので一周回って結果は同じですがw

あと不貞一回で「倫理×」となるなら、真智子を信じられず真智子を事故死させてしまったたかしも「倫理×」でしょう。

●3話の裁定

・三浦しげるの場合
倫理○意義×→地獄(転生)
デキムの裁定→天国(転生)

・高田舞の場合
倫理○意義△→天国(虚無)
デキムの裁定→天国(転生)

3話レビューはこんな感じでしたが、そのあとで気づいたことを二つほど。

「(前略)でもこれからは諦めたくないんです。私の人生はまだまだ続くから」

舞が整形手術前に言ったこの台詞より、舞は人生の意義についてちゃんと考えていたことがわかります。なので3話レビュー時点の「意義△」より更に加点されますが、それでも人生を全うできたとして虚無に送るのはちょっと可哀想かな〜って気がしなくもなかったりw

あと、しげるの回想の舞の笑顔が非常に輝いていて可愛いんですよね。だから3話レビューでは「意義×」にしたのですが、実はずっと舞のことを思い続けていた「意義△」もワンチャンあるかな〜と思ってみたり。

・デキムの問題点
倫理のチェックしかしておらず、二人が本当に意義ある人生を送れたかどうかの判定ができていません。

●4話の裁定

・立石洋介の場合
倫理×意義×→地獄(転生)
デキムの裁定→天国(転生)

・橘みさきの場合
倫理△意義○→天国(虚無)
デキムの裁定→地獄(虚無)

ここは4話レビューで書いた通りです。

・デキムの問題点
みさきの倫理は褒められたものではありませんが、それで殺されたのはマネージャーの心の問題に拠るところが大きいです。

何より、倫理をないがしろにしてしまうほど、みさきは人生の意義を見い出し、それに向かってまい進していました。

だからみさきは今のところ唯一の『意義の加点で倫理を補っている』ケースなんです。

なのにそれらを総合的に判断できなかったデキムの裁定ミスだと思います。

一方、人生の意義を見い出せずに自殺という屈指の酷さを誇る洋介を天国判定にするとか、ちょっとどうしようもない感じです。

デキムはギンティほど木偶人形ではないですが、やはり意義軽視が裁定者の重大な問題だと言えるでしょう。あと天国と地獄を逆に判定しているところも・・・・。

●6話の裁定

・有田マユの場合
倫理○意義△→天国(虚無)
ギンティの最低→裁定不能

・原田の場合
倫理△意義△→地獄(転生)
ギンティの最低→地獄(虚無)

6話レビューでは上記のような感じでした。

デス・パレード最大の癒し回だったのに、今回それを台無しにした木偶人形ギンティに裁定できるはずもありません。

●8〜9話の裁定

・島田の場合
倫理×意義×→地獄(転生)
デキムの裁定→地獄(虚無)

・辰巳の場合
倫理△意義○→天国(虚無)
デキムの裁定→地獄(虚無)

9話レビューで書いた通りですね。

また9話レビューで、あそこまで表の流れに逆らったのは、

辰巳:倫理×意義○→天国(虚無)
島田:倫理×意義×→地獄(転生)

を二人並べても仕方ないって理由もあります。

後に詳しく述べますが、「倫理×意義×」を超える最底辺の人生「倫理×意義○」と、底辺の「倫理×意義×」を比べても仕方ありません。

「倫理×」の二人、人の道を踏み外した、トチ狂った二人を比べても得られるものなんてないでしょう。

だから島田が「倫理×」の時点で、辰巳が「倫理×」はないんですよね、メタ読み的にw

あと辰巳を

倫理×意義○→地獄(転生)

と見れば、今のところ唯一の組み合わせです。

でも、そんな理由で辰巳の裁定を変えるくらいなら、みさきの解釈を

倫理×意義○→地獄(転生)

に変更して、辰巳をそのまま残しますよ。そっちの方が遥かにマシですw

・デキムの問題点
まず、心の闇を見るまでもなく明らかにアウトな島田を転生判定にできないのが問題です。逆に辰巳に関しては、難易度が高すぎたとしか言えないですね・・・・。

●10話の裁定

・幸子の場合
倫理△意義△→地獄(転生)
デキムの裁定→天国(転生)

これも10話レビューに書いた通りです。

●知幸の場合

・知幸の場合
倫理×意義△→地獄(転生)
デキムの裁定→保留

因みに11話の知幸の場合はこうなります。倫理的には自殺した洋介と変わらないのですが、

「でも・・・・(生きる意義は沢山見えてたはずなのに)何で死んじゃったんだろ・・・・ねぇ、どうして・・・・?」

多分、こんな感じだと思うので、意義に目覚めかけている差が生きてくる・・・・はず?

特に、「意義」ステータスが最低になり発生する自殺は「倫理×」とほぼセットなので、「意義」の回復は「倫理」の回復でもあるんですよね、知幸と洋介の場合は。

だから7話レビューで書いたのを発展させて、裁定の意味は

『心の闇を認識させ、人生の意義を考えさせ、次の人生では良く生きられるよう魂に刻ませる』

だと思います。だから、

・そうなっていない現状をデキムが変える
・それに気づいたところでオクルスに記憶を消される

のどちらかかな〜と思ってみたりw

●マユの場合

・マユの場合
倫理×意義△→地獄(転生)
ギンティの裁定→地獄(虚無)

そして問題の木偶人形ギンティによるマユの裁定です。

6話レビューで書いたように、マユは元々「意義」が限りなく怪しかったです。「意義△」も原田と比較したら、消去法で相対的に期待値を込めて(笑)って感じでしたし。

そして上で書いた自殺が端的に表すように、「意義」と「倫理」は密接に連動しているんですよね。

だから、人生の意義を深く考えたこともなく、ただ偶然出遭ったおっかけ人生にハマるようなマユは、倫理が全く育っていませんでした。

単に(相対的に)平和な日本だから、倫理が試される事柄に出会わなかっただけで。

なので「意義×」に限りなく近い「意義△」の時点で、倫理に問題ありと推測できたんですよね。

11話は(今までぼやかしていた)そんな視点を(わかり易く)明示してくれた回だったと思います。

・・・・まあそうは言っても、ギンティの呼称が木偶から変わることはありませんがw

●ケースまとめ

あと、最後に僕の裁定結果をまとめておきます。

倫理○意義○→天国(虚無):真智子、老人(※)
倫理○意義△→天国(虚無):舞
倫理△意義○→天国(虚無):みさき、辰巳
倫理○意義×→地獄(転生):たかし
倫理△意義△→地獄(転生):原田、幸子
倫理×意義×→地獄(転生):洋介、島田、知幸
倫理×意義○→地獄(転生):

しげる:倫理○意義?→判定不能
マユ  :倫理○意義△→倫理×意義△→地獄(転生)

(※):デス・ビリヤードに登場

あと、強い「意義○」が信念となり、確固とした凶行「倫理×」におよぶ

「倫理×意義○」

は、最も救いようのないケースです。

まあ、みさきをそのケースと仮定すれば「意義○」がまだ「倫理」をそこまで引き下げていません。でも、辰巳をこのケースだと考えると、「意義○」の減点が乗算的に加わって、

「倫理×××意義○」

倫理が"トリプル×"なんですよね・・・・なのでそんな最底辺を描いても仕方ありません。「倫理×意義×」の方が遥かにマシなので。

よって、僕の解釈としてはこんな感じです・・・・雰囲気的に最終回でも答え合わせはなさそうですがw

といったところで、

デス・パレード #12「スーサイド・ツアー」

に続きますw


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2015年03月22日 21:46 by 元会長
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この記事へのコメント
はじめまして。

私は全話視聴するまであまり深く考えずにそのまま観る派なのですが、11話を観ていてどうしても気になった事が一つ。
こちらでは天国=虚無、地獄=転生の解釈のもと、考察されているようですが(合ってますか?)、
ギンティの台詞で虚無について「あらゆる負の感情を抱いたまま永遠に 落ちていく感覚だ」とありました。「魂の墓場」とも。
ここで「落ちる」という言葉について、地獄に落ちるという言葉はあっても天国に落ちるとは聞いた事がありません。
墓場、あらゆる負の感情はもちろんマイナスのイメージです。
そんなものを抱きながら天国に落ちる?
日本語おかしくないか?と考えてしまいました。
確かに仏教における転生はまぁ、いいとは言えません。
だがしかし、墓場と言われる所に落とされるのが転生よりも良いとも思いません。

会長様がかなり細かく考察されていてなるほどと思う傍、もし今の解釈の逆の場合があるならば、ぜひそちらも読んでみたいです。

ぶっちゃけ私は今のところ表面しか観てないのでこのコメントに不快になられたなら申し訳ありません。
Posted by まる。 at 2015年03月23日 02:24
まる。さんコメントありがとうございます。

作中の裁定者達は虚無=地獄と捉えていて、「落ちる」はそのイメージにあう言葉を脚本の方があてられているのだと思います。

「虚無に召され闇に眠る」

とかだと受ける印象が変わってしまうのでw

木偶・・・・ギンティの言葉に関しては、言い伝えとか伝聞です。

「三つ。裁定者は感情を知ることができない。彼らは『人形』だから」

でないと、感情を知ることができないというこの裁定者の設定と矛盾します。

そうでないなら、ギンティかノーナの少なくとも一方は嘘吐きが確定します。つまり、作中のキャラが本当のことを喋っている保障なんて、検証で積み重ねない限りどこにもありません。嘘でなくてもギンティのように体験してもない伝聞を平気で織り交ぜているのです。

そして虚無にしても転生にしても、実際それを経験したキャラが出ておらず、どうなるのか明示されていません。

なので僕が「天国=虚無、地獄=転生」を判断したのは全く別の切り口からです。

クイーンデキムにきた二人の死者の人生を比較し、虚無と転生に振り分ける。そんな物語で何を描きたいのか?

僕は『良い人生とは何か?』を考えさせるための物語だと思いました。

「やはり、人間はいつか死ぬから生きる訳ではないんです。生きているから、いつか死ぬんです。
・・・・生きることには意味がある」

これはデキムの台詞ですが、僕の読みはあながち外れてなかったと思っています。

そうだとすると7話レビューで書いたように「虚無=地獄」では話にならないのです。そしてそれ以外の諸々も7話レビューで書いた通りです。

だから、木偶人形達の裁定システムが狂っている、が今のところ一番有力な解釈かな〜と思っていますが、そこら辺がどう転んでいくのかはまだわかりませんw

こんな感じですが、宜しければまたお越し下さい。
Posted by 元会長 at 2015年03月25日 01:24



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デス・パレード 日テレ(3/20)#11
Excerpt: 第11話 メメント・モリ 公式サイトから今まで一度も裁定に迷ったことのないギンティ。ところが、自分の命よりも原田を優先したマユにだけは裁定を下せず、彼女をウィーギンティに留めていた。苛立ちを募らせたす..
Weblog: ぬる〜くまったりと
Tracked: 2015-03-22 22:07


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