【神様はじめました◎ 12話】ロリコンは濡れ衣!大人の奈々生に求婚していた巴衛【感想・考察】


神様はじめました◎ 12「神様、求婚される」

さて、今回は巴衛が奈々生を後ろ向きに助け、奈々生も巴衛を後ろ向きに助け、でもお互いちょっとだけ先に進めたよね、みたいな回でしたw

・記憶の世界で迷った奈々生を連れ戻す
・年神の羊の毛を刈る

構造としては、この二部構成になっていて、この二つのイベントが互いをなぞり、表と裏のように対になり絡み合っていました。

といったところで、本編を細かく追っていきたいと思います。

●奈々生の心の奥底にあったもの

「十二年前の奈々生は、俺の知らない顔をしている」

OP明けて、巴衛が記憶の世界で子供となった奈々生を見ながらこんな呟きを漏らします。能天気で何にでも首を突っ込みたがるように見えていた奈々生と、子供時代の奈々生が全く重ならなかったから。

一方、子供になった奈々生はかつて暮らしたアパートで生前の母親と話します。

その会話で、父親のダメっぷりと、奈々生が大昔に龍王の眼を飲んだ雪路の末裔っぽいことが示されます。そしてそのせいか一族の女は男運が悪く、母親は奈々生に独りで生きるように言い、

「うん、奈々生、男あてにしない。独りで太る!」

奈々生は元気にこう答えます。

最初(一期とか)の頃は、はじめての恋に舞い上がっていたけど、巴衛に拒まれ、奈々生も気づかないうちに忘れていたはずのこの思いが心を占めていった、そんな奈々生の心の動きを推測させるシーンでした。

●安定のツンデレ

その後、母親と死別し、父親のたばこの不始末で火事になり、奈々生はすっかり心を閉ざしてしまいます。

火事で焼け出され、父親と歩く世界を、冷たい雪が白く覆っていました。冷たく空白な奈々生の心を表すかのように。

(保護者のいない無力な子供。奈々生は能天気な性格で良かったのだろうな。そうでなければ、生き辛かったはず)

そんな姿を見ても、巴衛はこう言って奈々生の本当の姿から目を逸らそうとします。

(奈々生・・・・?)

でも、口をへの字に結び、何かを堪えるように雪空を見上げる奈々生を見て、巴衛は風に揺れる髪のように、その心を揺らすのでした。

だから、そんな巴衛に任せておけないと、奈々生のところに向かった瑞希を、巴衛も遅れて追いかけます。

・・・・こんなに気になってる時点で、もう勝負はついてると思うんですけどねw

●巴衛にぶつかった意味

一方、先に到着した瑞希は、奈々生を記憶の世界から連れ戻そうとしますが、奈々生は「人攫い!」と言って走り去ってしまいます。

そして一目散に逃げていた奈々生は、遅れてきていた巴衛に気づかずぶつかってしまいます。

無意識にとはいえ母親の言葉に囚われ、逃げ込んだ記憶の世界で、その「問題=巴衛」にぶつかることができました。ここではまだその暗示なだけですが、巴衛が奈々生を追ってきてくれたから・・・・。

だから奈々生は、本当はその問題を乗り越えたかったから、本当は両思いになりたかったから、巴衛からは逃げ出しません。そして巴衛が幼女を抱きかかえ飛び去る事案が発生し、瑞希だけ取り残されるのでしたw

●奈々生が本当に欲しかったもの

飛び去った先で、巴衛の耳を珍しがる奈々生をあしらい、(とにかく、出口の方にいくか)なんて考えながら、巴衛は奈々生と町をぶらつきます。

そこでほとんど曖昧な風景の中で、アイスクリームや焼きそば屋、だんご屋だけが細密に見え、

「そうか、ここは奈々生の記憶の世界。良く見ていたものほどはっきり映し出されている訳だ」

巴衛はその理由をこう考えます。

だから、巴衛が術でアイスクリームを出すと、奈々生は大喜びしているように見えました。それを見て、

(この中にいれば、お前が望むものなど、手に取るようにわかるからな。満たしてやることくらい簡単だ)

巴衛はこんなことを考えます。奈々生が「本当に欲しかったもの=家族」は、巴衛が奈々生から逃げたせいで、空の彼方に消えていったことに気づかないまま・・・・。

だから、お子様ランチやパフェなどを出し、奈々生が喜んでいるように見えても、巴衛の心は全く晴れませんでした。きっと奈々生は、口では喜びながら、最初のアイスクリームを含め、一口もそれらを食べなかったから。

(だから笑え、いつもみたいに能天気に。俺が、隣にいてやるから)

巴衛は、そんな奈々生の「跳ねた髪=はねっかえりの心」を手櫛でとかそうとしますが、全然とかせず、こんな独白をします。

そして奈々生も、お子様ランチなどではなく、側で母親につき添われ美味しそうにご飯を食べる、自分と同じくらいの女の子を、上目遣いでただ見詰め続けるのでした・・・・。

10話レビューでは単に"奈々生が心を閉ざしている演出"と書きましたが、この奈々生の演出は、

『本当は望み/羨みながら、虚勢を張り、心を偽っている』

演出でした。

だからその後、二人が海にいくと、(夕日デカいな)と巴衛が心の中で突っ込むほど、巨大な夕日が水平線の向こうに輝いていました。

ここは奈々生の記憶の世界で、「太陽=光り輝く手の届かないもの=家族」を羨ましく思っていた奈々生には、本当にそう見えていたから。

そして砂浜に家の絵を描きながら、誰もいない家に帰りたくないと言う奈々生を見て、巴衛もやっとその本当の心に気づくことができました。

●言葉の裏にあるもの

「今だけだ。お前はそのうち、嫌になるくらい賑やかな家の主になる」

だから、巴衛は奈々生の頭を押さえながら、頭ごなしに思いを押しつけながら、こんなことを言います。

「それって、奈々生結婚するってこと?(中略)奈々生は食べ物に釣られて愛のない結婚はしないのよ」

だから、奈々生はこう反発し、巴衛の言葉に全く納得しません。

でも、この時だけ、奈々生の台詞に合わせて効果音が重なり、これらの台詞にノイズが混じっている=本心ではないことが演出されていました。

奈々生は本心では巴衛と一緒に暮らしていきたいと思っていて、これらは単なる母親の受け売りだったから。

また、奈々生が瑞希に「人攫い!」と言った時や、その後二人に瑞希が駆け寄る時、飛び去った二人を見て怒る時にも、同様の演出が入っていました。

だから、奈々生は本心で瑞希を人攫いだと思っていたのではなく、大人の記憶が作用し、なんとなくそう言った方が良いと思ったのです。

そして瑞希もそんな奈々生の直感通り、本心では巴衛を炊きつけるために敢えて悪役を演じていた、それを暗示する演出でした。

●心を開いて・・・・

「お兄ちゃんは本当に奈々生のことが好きなの?」

でも、奈々生がこう言う時だけ、効果音が消え、これが心からの思いだと演出されます。

男運が悪いから独りで生きる、と奈々生は言いましたが、そんな考えなら巴衛が本当に好きかどうかなんて全く関係ありません。その二つの話は繋がりようがないのです。

よってこれは、子供に戻り、表層意識で認識できなくても、奈々生の心の中には巴衛が好きだという思いが今も在り続けている何よりの証なのです。

(そんなに可愛く聞かれたら・・・・応えない訳にはいかないではないか)

だから、記憶世界で繊細で虚勢を張ってるだけの奈々生の本当の姿を知り、更に奈々生の本心に触れたことで、巴衛もその心を開き、

「ああ・・・・好きだとも。これでお嫁にきてくれるかい」

と奈々生の思いに真摯に応えることができました。頭ごなしに思いを押し付けるのではなく、奈々生の目線に自分の目線を合わせながら。

「いいよ!」

だから、奈々生も満面の笑みでこう応えることができたのです。

そして忘れていても、"男をあてにしてはいけない"という母の言葉に囚われていたように、忘れていてもこの巴衛の求婚が奈々生の心の中にあったから、今回のラストで・・・・。

・・・・と、なんとか真面目にレビューしてきましたが、お約束ということで・・・・どう見てもロリコンですよね、お巡りさんこの狐です!w

●昔も今も・・・・

しかし、記憶世界から戻り、素に戻った巴衛は、

((前略)今度は何と言って誤魔化そう?)

なんてヘタレたことを考えていました・・・・このロリコンめw

でも、目を覚ました奈々生は、記憶世界でのことを全く覚えてないと言います。

せっかく奈々生の心にも弱さがあるとわかって、巴衛でも奈々生を支えられると思っていたのに、奈々生が覚えてなくて巴衛は落ち込んでしまいます・・・・上辺では誤魔化そうとしてた癖にw

そこで巴衛は、奈々生が本当に忘れてしまったのか試すために、術でアイスクリームを出します。でも、アイスが好物だと言う瑞希に奈々生はそれを渡してしまい、

「あはは、瑞希も子供っぽいところあるな〜」
(お前もさっきまで、子供だったがな(=さっきはあんなに喜んでいたのに))

アイスを美味しそうに食べる瑞希を見ながら、二人はこんな思いを抱きます。

だから、巴衛は全くわかってませんでした。さっきだって奈々生は、アイス以外にも巴衛が出したものを一つも食べてなくて、(求婚するまでは)心を閉じていましたし、今だって口では喜びながら「心の壁=母親の言葉」がアイスを阻んでいるのです。

上でも書いたように、記憶世界で、奈々生が実際に食べるシーンが一つもないのは、こんな奈々生の心の演出です。

●今度は未来の奈々生

「お母さん、小さい時に死んだからさ。顔はよく覚えてないのよね〜」

そこから母親の話になり、奈々生はこんなことを言いますが、本当のことだと思います。その理由はまたあとで。

そして三人は年神の社に向かうのですが、

(十二年経てば人は変わるのか・・・・小さい奈々生と今の奈々生は、同じ奈々生でも違うらしい。
では・・・・あの子供は、何処へ消えたのだろう?)

巴衛はこんな考えに耽っていたので、年神の飼っている大羊にぶつかってしまいます。

記憶世界で、巴衛を好きな気持ちから逃げ出した奈々生が、巴衛にぶつかったように、奈々生を好きな気持ちから逃げ出した巴衛が、奈々生=羊にぶつかったのです。

だから前半の記憶世界と、中盤の羊の話は、互いをなぞった対になるイベントです。

羊は「来年はもふもふが流行るから」と毛を刈らせず、毛むくじゃらの大羊になっていました。

これは「男運が悪いから」と虚勢で心を張り継ぎして、無理に大人ぶって独りで生きようとしている奈々生の暗示なのです。

「毛を刈らないと重いでしょ。次はあなたの年なんだから、みなりはきちんとしておかないと。
・・・・こんな素敵なもふもふを持ってるんだもの、ここでじっとしてるより、みんなに見て貰った方が良いでしょ?」

そして奈々生は、羊の顔を両手で包むと、真剣に向き合いながらこう言って、羊に毛を刈る決心をさせました。

記憶世界では、奈々生の変えられない悲しい過去を見せましたが、ここでは

『これから変えられる、みんなが幸せになれる奈々生の未来の姿を見せました(暗示しました)』

巴衛が奈々生のように、羊=奈々生に向き合って、奈々生が心の虚勢を刈り落とせば、幸せな未来が待っていると・・・・。

●例え覚えていなくても

(十二年前の、あの子供はもういない・・・・少し寂しいのかな・・・・俺は)

なのに巴衛は、そんな奈々生を見て、こんなことを思います。虚勢で毛むくじゃらになってる奈々生を、全く理解できていませんでした。

(随分小さくなったな)

更に毛を刈り終えた羊を見て、巴衛はこんな感想を持ちますが、この小さい羊こそ、本当の奈々生なのです。巴衛が記憶世界で、守りたい、支えたいと思い求婚した、繊細で寂しがり屋な本当の奈々生の姿なのです。

巴衛は結局、最後までそれを理解できませんでしたが・・・・。

でも、羊の毛を刈れたお礼にと、年神が奈々生の記憶から母親の写真を作ってくれて、奈々生は涙ぐみながら母親の顔を思い出すことができました。

表層意識では忘れていても、母親の思い出が心の中にずっと在り続けていたから。

(そうか・・・・いなくなりはしないのだ・・・・あの子供も、母親も。そこに在った思いは、奈々生の中には在り続けるのだな。
・・・・例え、覚えていなくても)

だから、巴衛も毛むくじゃらの大羊の中には、変わらずあの小さな羊が在り続けているんだと、それだけは知ることができたのです。

よって、奈々生が本当は母親を覚えていたとすると、この流れが台無しなので、奈々生は本当に母親を覚えていなかったと思います。

●すぎゆく年末

そしてEDが流れ、奈々生が大きなゴミ袋をゴミ回収の人に渡します。覚えていなくても、巴衛の求婚でちょっとだけ心を整理し、溜まっていたゴミを出すことができたから。

それから各々の大晦日の風景が流れていきます。

相変わらずな奈々生と巴衛、
仕事に追われる大国主とイザナミ、
沼皇女と小太郎、
鞍馬と二郎達、
霧仁に夜鳥、
月を眺める乙比古にミカゲ、
年神と羊。

「(前略)古い一年が終わって、それぞれの、新しい一年が、やってきます。最後まで、泣いたり、笑ったり、せわしない年だったけど、凄く楽しい年でした」

それに合わせて、奈々生のナレーションが重なり、いよいよ大晦日の夜になります。

●奈々生と雪

奈々生達が居間でくつろいでいると、降り出した雪に気づいた護が

「あっ、奈々生、雪だぞー」
「え・・・・っ!?」

こう言って、奈々生は喜ぶ素振りを見せますが、顔のアップなのに左半分と上下が見切れていました。本来映るはずのものが映らない=心を隠している演出です。

「ホントだー。わーもう積もってる」

だって、こう言いながら奈々生は雪空を見上げていて、積もっている地上の様子なんて見えてるはずがなかったから・・・・。

そして奈々生は、全く動かない瞳で雪空を見上げたまま、雪で凍ったように固まります。本当は、火事で焼け出された日の、冷たく空白になった世界を思い出してしまうから。

●蘇る記憶

「今だけだ・・・・お前はそのうち、嫌になるくらい賑やかな家の主になる」

でも不意に、奈々生の脳裏にこんな言葉が浮かんできました。そしてその言葉通り、護達が騒ぐ、賑やかな室内を振り返ったあと、

(あれは、誰の言葉だったんだろう?)

と思いながら、再び雪空を見上げる奈々生。その心は、あの雪の日と同じように、未だに凍りついて虚勢を張り続けていたから・・・・。

でも、もう忘れてしまって、顔も思い出せないはずなのに、あの言葉の主は巴衛だった、そんな思いが不意に奈々生の脳裏をよぎります。

そしてこここそが、今回のサブタイ「神様、求婚される」を受けた、大人の奈々生が巴衛に求婚されたシーンであり、だからサブタイが「求婚」と漢字表記なのです。前回の「こどもにもどる」のようにひらかな表記ではなかったのはこのためでした。

●多分・・・・

そんな奈々生に護がミカンをむいでと甘えてきて、巴衛達が男性視聴者の気持ちを代弁しますがw、

「あら、別に私は護君のお母さんでも良いわよ」
「(前略)お母さんみたいにお嫁にいったりしないでね?」

奈々生は気にせず、瑞希がこんな心配を口にします。

「だいじょぶ。私は結婚なんてしないわよ・・・・多分」

そして奈々生はこんな風に答えます。11話では

「結婚しないわよ、絶対」

と言っていたのに・・・・今はまだおぼろげだけど、心の中には巴衛の求婚が今も在り続けているから。

こんな感じで、奈々生が無意識にだけど記憶世界に逃げ込んで、奈々生の弱さを知ってつい巴衛が求婚してしまって、でも奈々生はそれをはっきり思い出せなくて、巴衛も奈々生が大羊の毛のように虚勢を張ってるだけで本当は記憶世界の小さい子供のままなのを見抜けなくて、だからずっと奈々生の重いから逃げ続けていて、奈々生も羊にはあんなことを言っておいて自分は未だに毛むくじゃらの心のままで・・・・

でも、確かに巴衛は求婚してくれていて、奈々生もおぼろげにそれを思い出して、巴衛も大羊の中に変わらず子羊がいることだけは知ることができて・・・・

ほんの少し二人の心が繋がって、ちょっとだけ前に進めたよね、っていうお話でしたw

なので、前回棚上げした、奈々生はどうして十二鳥居に入ったのか?は、

『辛い現実の生活に追われていたせいで昔のことを忘れていて、更に虚勢を張っていたから自分を省みることもできなくて、何も考えられないまま十二鳥居に入ったら、知らない間に子供になっていた』

のだと思います。

こんな感じで、全体的にふわふわしてましたが、それでも少しずつ前進している奈々生(と巴衛)に幸せな未来が訪れると信じて、神様はじめました◎のレビューを終わりたいと思いますw


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2015年04月05日 17:03 by 元会長
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神様はじめました◎ テレ東(3/30)#12終
Excerpt: 最終回 第12話 神様、求婚される 公式サイトから巴衛たちが見た12年前の奈々生は、幼くして波乱万丈であった。母を亡くし、ギャンブル好きの父は家を空けがちだったが、それでもひとりでたくましく育っていた..
Weblog: ぬる〜くまったりと
Tracked: 2015-04-05 17:18


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