さて、今回はまず、ツカサはどんな性格なのか?を、まとめてみたいと思います。
今回新たに登場したベテラン社員・縹ヤスタカとの会話で、ツカサは虫垂炎で(年齢的に大学)受験に失敗し、父親のコネでターミナルサービスに就職したことがわかりました。
よって、ツカサは元々大学にいくつもりでした。なのに、浪人するでもなく、親のコネで全く知らない会社に就職したのです。
しかし、受験に失敗し投げやりになっている訳でもありません。何故なら、ツカサが意欲的に仕事をこなそうとしているからです。上司のカヅキに誘われた飲みから開放されても、家に帰るのではなく、会社に戻って仕事をするくらいに。
でも、そんなタイプなら、浪人して大学を目指さないでしょうか?
では、ツカサは父親の操り人形で、父親が浪人なんてみっともないと世間体を気にしコネで就職させた、というのはどうでしょう?
しかし、それも違和感があります。何故なら、
(でも俺、結局何にもやってない)
1話のラストでツカサがこんなことを思うからです。もし父親に言われるまま、もしくは親の期待に応えるために就職したのなら、同意書にサインさえ貰えれば、客のことなんてどうでもいいはずです。
ミチルやカヅキがギフティアのことを考えていても、課長や本社の意向を重視し、アイラのことなんて適当に流すはずです。
なのにツカサは真逆のことをしています。
では、アイラに恋をしてしまって、父親を騙し、ターミナルサービスにきた、というのはどうでしょう?
しかし、この案も、ツカサが余りにギフティアのことを知らなさすぎて、違和感が拭えません。
よって、これらを総合して、無理矢理に繋げると・・・・
ツカサは父親に言われるまま何でも受け入れる良い子です。大学進学も就職も全て父親の思惑で、ツカサには自発的に何かやりたいという欲求がほとんどありません。
でも一方で、ツカサはボランティアなど福祉系の仕事がしたいと自発的に思わないギリギリのラインで、他人を幸せにしたいと思うかなりのお人好しでした。
まあ、深く考えず状況に流されるお人好し、っていえばそうなのですが、それにしては意欲的に仕事をしすぎ・・・・。
特に大学受験に失敗し自分のことで頭が一杯なはずのこの時期に、一目惚れしたアイラは元より、ニーナやチヅのことまで考えられるってのは、自分の人生に興味がないか、悟りを開いた仙人のどっちかだと思うんですよね・・・・。
だから、ツカサはそんな性格の人間、ってよりは、まるでギフティアのようだなって感じたので、1話レビューはあんな解釈になっています。
ただ、これが当たっていれば良いのですが、外れた時のことも考えて、どこまで引っ張るかが難しいんですよね・・・・。
白黒はっきりするまで1話レビューなんてなかったことにして、しれっとレビューしてもいいのですが・・・・
(勿論、外れてた時はガンスルーしてなかったことにしますけどw)
でも、"マニュアル人間"ってのもギフティアっぽいとか、色々気になる演出もあるし・・・・どうしようかな〜、みたいな・・・・w
まあ、そんなことを思いつつ、以降は本編を追っていきたいと思います。
●植物の演出
冒頭は、出勤したツカサが事務所の席に着きながら、モノローグでターミナルサービスのことを整理します。そこに、ベテラン社員のヤスタカが出社して、ツカサのコネ入社が明かされます。そしてヤスタカのサボリーマンっぷりが演出されたところで、OPがはじまるのですが・・・・
ここで気になるのが植物の演出です。「背景に映る植物の多さ=一緒に映っているキャラの人間味」の演出です。
そして座席配置や映されるアングルによって、背景の植物が
多:ツカサ、アイラ
普:ミチル、カヅキ、ヤスタカ、コンスタンス
少:シェリー、ザック、事務員、課長
みたいな感じになっています。
そしてOPにもこの演出が顕著に表れていて、1〜2話を総合的に判断すると
↑多
↑ツカサ、アイラ
↑(ミチル)、(ヤスタカ)、コンスタンス
↓(ミチル)、(ヤスタカ)、カヅキ
↓シェリー、ザック、事務員、課長
↓少
のようになっています(ミチルとヤスタカをどっちに入れるかちょっと悩ましいですw)。
なので、ヤスタカはツカサと絡むことで人間性を取り戻すか、実は人情家です。カヅキはアイラとの別れを恐れ現実から目を背けていて、ミチルは1話レビューで書いたように、心の中ではギフティアに劣等感を持っていて、それがあんな虚勢に繋がっている、と思われます。
●アイラが別人すぎて・・・・
「伸ばした手は観覧車 優しく取られて」
また、OPのこの歌詞の時に映される、カヅキの奥で笑うアイラの雰囲気が今と違いすぎる・・・・気がします。
それ以外でも、OP明けてからマックスを回収しようとするアイラの交渉がとても回収実績ナンバーワンには見えません。それは前回のニーナの時も同様で、仮に運動能力がサイヤ人並になったところで失敗は目に見えています。
よって、アイラは身体能力以前に人格にも障害が出ているか、課長がアイラを押し付けるためにデタラメを言ったか、昔はカヅキが全フォローで庇っていたか、です。
でも、生真面目なアイラの性格を考えると、カヅキが全フォローしてたらOPであんなに笑うことはできなかったはずです。
あと課長も嘘を吐くような悪い子供ではなく、アイラをベテラン社員とか紹介する、嘘ではないだけで実情と違うことを言う汚い大人で、そう考えると、かつて回収実績ナンバーワンだったのも本当な気がします。
だから、1話レビューで書いたようにアイラが回収されてなくても、事故とか何か特別な事情があって、記憶の大半が飛んでいる=1話レビューの解釈もニアピンだったと、言い張れないかな〜と思ってみたりw
●カヅキの本心
話を戻して、アイラの交渉が失敗し、逃げるマックス達を追おうとして、アイラが転んで鼻血を出してしまいます。「鼻血=生物」の暗示で、アイラが生物に近い存在であることが演出されていました。
その後色々あって、自販機でジュースを買うツカサをカヅキが飲みに誘う時、ツカサの背景に植物が入るように、カヅキの背景には入らないように調整され、二人の心が演出されます。
そこでツカサは、カヅキに
「(前略)アイラはああいう子だけど、仲良くしてやってくれよ・・・・って、こんなこと頼むのも無神経か」
カヅキはこんなことを言ったあと、わざとらしく笑って、自分の思いを誤魔化します。アイラの寿命が残り僅かだと知っているのに、カヅキはそこから目を背けているから・・・・。
「私も(回収課で)十年近くやってるが、未だに正解なんて見えやしねぇ。どうやって(アイラとの)思い出を引き裂くかなんてわかるかよ・・・・誰にもわかんねぇよ」
だから、カヅキがこんなことを言うのも、()に書いたように、アイラをどうやって見送れば良いかわからないからです。
そんなところにヤスタカがやってきて、カヅキは酔いが回って寝てしまいます。ヤスタカは、困惑するツカサに「いつものことさ」と言うと、酔いつぶれたカヅキを送っていくのですが・・・・そんな関係なのかなと思ったり思ったりw
●今週のノルマ?w
その後、ツカサは家ではなく事務所に戻り、仕事を続けます。こんなに仕事に対する意欲があるのに、1話ではターミナルサービスについてググってもいなかったり、大きな目標(受験合格やなりたい職業)などがなかったり、なんか怪しいんですよね・・・・。
話を戻して、ツカサがパソコンを点けると、アイラがユニットテスティングルームでトレーニングをしていることが通知されます。
そこでツカサは、プール(?)でトレーニングしているアイラのところにいって、色々話しながら
「例えば、所有者との交渉はアイラじゃなく、俺が担当するのはどうかな?」
なんて提案をします。更にツカサは、せっかくコンビを組んでるんだから、アイラが勘を取り戻すまでそれでやってみないかと言い、
「私、トイレ」
そんなツカサの優しさに触れ、アイラは瞳を震わせながらこう言うと、足早に駆けていきます。
アイラが持っていたお茶やトイレは生物の暗示で、ツカサのおかげでアイラがそんな生物に近づいたけど、その思いを受け止めきれず心が溢れてしまった演出です。
「ツカサ・・・・ありがとう・・・・私、頑張るので!」
だから、アイラは途中で立ち止まると、こんな思いをツカサに伝え、通路の奥に進んでいくのでした。
1話ラストでもこの演出があって、トイレが(人間に近づいていくアイラの)毎週のノルマになりそうな感じがしなくもなかったりw
●むしろ人間の方が・・・・
一方その頃、ミチルは自室のベランダでツカサのことを考えて悶々としていました。
緑の全くないベランダで、背景に緑を背負うツカサのことを思い出し、
「面白くない・・・・」
と呟き、両手を抱き締めるミチル。
口では色々言ってますが、所有者との交渉はザックに丸投げで、むしろロボットのように生きているのはミチルの方だと多分自覚しているから・・・・。
それはミチルに限らず、課長は元より、カヅキやヤスタカも一緒で、この先
『ロボットみたいな人間と、人間みたいなギフティア』
が対照的に描かれ、ミチル達も自分の生き方を見詰めていくのかな〜と、思ってみたり・・・・。
●ミチルのデレw
だから翌日、ハーブに囲まれたアイラや、植木鉢を背負うツカサと話し、ミチルもプラスティックのように固まっていた心を少し動かすことができて、
「それとツカサ、この前は、色々酷いこと言って・・・・ごめん」
と素直に(?)謝ることができたのだと思いますw
そんなミチルがちょろ可愛い!w
●プールは記憶の暗示?
でも、その夜、またツカサが残業しているとヤスタカがやってきて、雑談をするうちに、アイラの運動能力はもうトレーニングしても戻らないと明かします。そしてアイラもそれをわかっているはずだと。
それを聞いて、ツカサがプールでトレーニングするアイラの様子を見にいくと、アイラは一生懸命トレーニングで使う縄を結んでいました。
前のトレーニングのシーンで、アイラはプールの底に続く通路に潜り、その先にある部屋の扉を開けて、その部屋の中の止め具にこんな縄を結んでいました。
よって「プールの底の扉=深く沈んでしまった記憶の扉」で、その扉を開けたいと思っているアイラの暗示・・・・だと思います。
一応「プール=他人の心」で、他人の心と繋がりたいとも取れますが、1話レビューであんな解釈をしてなくても、ここは自分の記憶に潜っているって方がしっくりくるんですよね・・・・。
もうかなり親密になっている相手と、更に深く繋がりたいって場合は、プールでも良いのですが、普通に人と繋がる時にプールの暗示を使うのは大袈裟すぎるというか、ちょっと障害が大きすぎるというか・・・・多分、一般人がこんなに潜ると死んじゃうしw
●ツカサと存在意義
話を戻して、ツカサはそんな健気なアイラの姿を見て、ツカサが頼りないせいでアイラが無理しているのだと思います。
でも、普通に考えれば、アイラがお荷物で終わりたくない、回収課のギフティアとしての存在意義を実感したいと思っているからです。それは1話の
「仕事をしてるうちは、私にも存在意義がある」
というアイラの呟きからも明らかです。
なのにツカサはそれがわかりません・・・・だから、怪しいんですよね・・・・。
ただ、ツカサは、そんなアイラの思いが理解できなくても、そんなアイラのために頑張ろうと気合いを入れて、事務所に戻り仕事を続けたのだと思います。
●残り二千時間
そして翌日、無事マックスの回収に同意して貰えたのですが、アイラはマックスが機能停止する直前にも何かを囁きました。もし、毎回同じことを言ってるなら、何て言ってるのか非常に気になるのですが・・・・。
でも、そんな悲しい別れのシーンも、某千早の中の人が歌う明るいEDでなんとか乗り切り、とりあえず今回は明るく〆られるかな〜と思っていたのに・・・・
「とぼけちゃって〜。伝えてないんでしょ?アイラの寿命が残り二千時間ってこと」
植木鉢が映らない無機質な事務所で、ヤスタカがカヅキにこんなことを言って終わる訳ですよ・・・・。
・・・・まあ、2話のフラグなんか最終話までにはへし折れるから(震え声)、と現実逃避したところでw、
プラスティック・メモリーズ #03「同棲はじめました」
に続きますw
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