【響け!ユーフォニアム6話】葉月が吹奏楽を始めた本当の理由、あすかはそれを見抜いてる?【感想・考察】


響け!ユーフォニアム #06「きらきらチューバ」

さて、今回一番の注目は『葉月が語った吹奏楽をはじめた理由が嘘』だということです。

「中学の時、テニス部でも、最初全く思ったプレイができなくて、中途半端は嫌だったから一杯練習したんだ。でも、ダメだった。最後の大会勝てなくって」

何故なら葉月がこう言うとき「顔=表情=心」が隠されるどころか葉月の全身が隠される演出が入っているからです。

また、葉月の台詞も、「思ったプレイができなくて」が初期衝動なら諦めた理由は「最後まで思うような動きはできなかった」になるべきです。

自分の思ったプレイをして負けたのなら、達成感の方が大きいはずです。思ったプレイができなかったのに運良く勝てただけなら、達成感は少ないはずです。これらは密接に関係していても、大きな溝で隔てられているものです。

なのに葉月はこの二つを混同しています。本気で上手くなろうとも、大会で勝とうとも思っていませんでした。だから、この時映される風景が、黄色に滲む夕焼けだったのです。

葉月は、真っ赤な情熱を宿した夕日ではなく、「(滲む)黄色=黄金=財宝=願望≒(漠然と)憧れていたカッコ良いテニスプレイヤー像」を追っていただけです。

・・・・まあ、それで正解だとは思いますけど。たった三年、県大会レベルしか知らない方が、(仮に凡人だったとしても自分の凡才さに絶望せずに)次に移る気力が残ってるでしょうから。

「だから、上手くなりたいチューバは!」

でも、葉月がこう続ける時はちゃんと顔が映されるので、上手くなりたいと思う気持ちは本当です。

「自分で、納得できるくらい」

ただ、更に葉月がこう続けるところは手元だけだったり、チューバに映る葉月の写像と一緒に映されたりします。

「(鏡=)写像を見る≒写像が映る=客観的に自分を省みる」演出で、葉月は本当は自分が納得できてないことを自覚しています。

だから、今度こそは納得できるまで打ち込みたいと思っているのだと考えられます・・・・おそらく黄色い夕焼けを見ながら。

よって、葉月はチューバを見てなくて、チューバと真の願望(黄色い夕焼け)が剥離してるように見えます。

「葉月ちゃん!緑、感動しました。これ食べて良いですよ。人は何でも変えられます、世界中の何でも!」

更に、そんな葉月の意気込みに感動した緑が、こう言いながら持っていたアイスクリームを葉月の口に押し込みます。

「アイスクリーム=凍りついた心」で、緑は5話レビューで、久美子は1話から各所で書いてきたように中学時代の苦く冷たい思いの暗示です。

だから、緑は今度こそ一緒に楽しく演奏できる友達ができると、前のめりにその期待を葉月に押しつけているのです。

でも、ここまで書いたように葉月は曖昧な憧れを持っているだけで、二人の思いはちょっとズレています。だから、葉月はアイスを上手く食べることができませんでした。

・・・・っていうか、その程度のズレなら良いのですが・・・・

滝を見てすぐイケメンと言ってたことや、チューバくんへの無関心さ、レギューラーオーディションへの意欲のなさ、チューバを背負ってよろけたこと(チューバと一緒に奏者として歩けていない演出)、秀一へのチョロさを考えると、

「黄色い夕焼け=(カッコ良い)モテる女子≒恋への憧れ」

って解釈がワンチャンあるので、そうなると緑のアイスを食べられないって言うのはかなり不穏な暗示に見えてきて・・・・。

まあ、恋敵っぽい久美子のアイスでなかっただけマシといえばマシですけどw

あと、久美子が自分でアイスを食べられたことが救いといえば救いでしょうかw

「人と楽器は男と女のように赤い糸で結ばれているのだよ(後略)」

でも、そう考えると、2話であすかが言ったこの台詞に、葉月がころっと丸め込まれたのも、葉月のアホの子っぷりを描くギャグシーンではなく、葉月の本心の伏線だったと思えてきます・・・・。

といったところで、本編を追っていきたいと思います。

●choiceしたもの

(サンフェスを終えて、心地よい達成感を味わえたのも束の間)

OP明けて、久美子のこんなナレーションをバックに、久美子がテストの答案に「choice(選択)」と書いていました。

「choice=今回のオーディションの暗示」と取りそうになりますが、本当は

『choice=5話で久美子が梓より北宇治の方を選んだこと』

で、ナレーションの「心地よい達成感」はそこにかかっています。

だから、5話のラストで久美子が影に沈みながらも上を向けたのは、練習をやりきり良い演奏ができたからではなく、梓より北宇治をchoiceできたからです。

また、今回の会話より、演奏の上手さは「あすか>久美子>夏紀」です。多分、北宇治内ではトップクラスだと思われるあすかとの比較ならこれでも十分な位置と言えます。

でも、久美子はおそらく麗奈の方が上手いのに香織の演奏を「上手だね」と言っていたり、中学で上級生とモメたことが描写されているので、遠慮しているだけで本当は

久美子≧あすか>夏紀

って可能性もあります。

よって、サンフェスでの演奏はやる気のなかったモブ達や、周囲の観客にとっては満足できる内容だったのでしょうが、久美子、麗奈、あすか、滝辺りは満足してないと思います。

これらより、「choice」の演出は、久美子が(それまでの練習を含めた)演奏的に達成感を感じている訳ではないことを暗に示す演出となります。

●テストの演出

何故なら、続くテストのシーンも、サンフェスの成功で士気が上がり、テスト期間でも練習に邁進する吹奏楽部、ではなく、

『大半の部員達はサンフェスで満足してしまっていて、更にテストが挟まったことで再びダラけはじめている演出』

になっているからです。重なる久美子のナレーションもそんな感じですしw

滝がオーディションを提案した時、二、三年生達が強く反発したのが、そんな部の現状を良く表していました。

●緑と葉月

その後色々あって、低音パートの練習シーンで、

「先生の望むレベルじゃなきゃ、コンバス抜きで編成組むってこともありますよ」
「いや〜無理ですよ、ムリムリ。きっと来年には成長してると思うんでそん時に・・・・」

緑と葉月が、オーディションへの意気込みをこんな風に語ります。5話レビューや今回最初に書いたように、二人とも上を目指しているようで実は齟齬があるので、そのことが演出されていました。

●あすかと葉月

「甘いぞ加藤ー!(後略)」

そんな弱腰の葉月を見て、あすかはこう発破をかけますが、窓際で机に突っ伏していた中川夏紀には何も言いませんでした。

おそらく夏紀も本当はちゃんと練習がしたいのに、大半がやる気のない吹奏楽部で頑張っても、逆に摩擦が起きて無駄だと考えていて、あすかもそんな思いを察しています。だから、ちゃんとした部になれば、夏紀の方から自発的に練習してくれるとあすかは夏紀を信頼しています。

一方、夏紀はあすかが部長になってやる気のない吹奏楽部を引っ張って欲しかったのに、あすかはそれを断って、それがわだかまりになっています。

二人がずっとこんな感じなのは、そんな二人の距離感の演出なのかな〜と思ってますが・・・・。

だとすると、あすかは葉月をちゃんと繋ぎとめておかないと、辞めてしまうのではないかと心配していることになります。

2話であすかは、葉月がトランペット志望なのに、勢いでチューバのマウスピースを買ったことを聞きました。だから、正攻法ではなく、運命だとか赤い糸だとか、まともに吹奏楽をやっている久美子が逃げ出すような話の方が有効だと思って敢えてあんな話をしていた・・・・とか?

そうすると、あすかは葉月が曖昧な憧れ、危うい勢いで吹奏楽をやっていることに気づいている・・・・のかなと思ってみたりw

ただ、今回はアリとキリギリスになってましたし「男と女、赤い糸」などは偶然で、恋愛絡みの思いまでは見抜けていない気がします・・・・そもそも、まだ恋愛絡みって確定してませんけどw

●独りよがりな滝

話を戻して、そんなところに、後藤が大会で演奏する課題曲と自由曲の譜面を持ってやってきます。そして自由曲の難易度を見て、

(私は思った。やっぱり滝先生は、本気で全国を狙っていると)

久美子はこんなことを思います。

でも、この時、おそらく職員室で窓の外を眺める滝の姿が映されます。音楽室や練習教室などではなく、職員室にいるので、吹奏楽部員達とかなり(心が)離れた場所にいます。

そして一人で「輝く窓の外=目指す目標」を見据えています。そんな独りよがりの心構えだから、視点がどんどん引いていき、久美子が滝を(気持ち的に)遠くに感じていることが演出されます。

まあ、麗奈とかそんな指導スタイルの方が合う生徒もいると思いますが、(4話で秀一が言っていた)部員間の摩擦をフォローするって意味での指導力は望めそうにないことが改めて演出されていました。

●香織の演奏は・・・・

その後色々あって、久美子が楽器管理係の麗奈にチューバのソフトケースがないか聞きにきます・・・・このシーンのアングルが素晴らしかったです、はいw

麗奈は渡り廊下の下の中庭(?)で練習していて、二人が話していると渡り廊下で練習する香織のトランペットが聞こえてきます。

「渡り廊下=心の架け橋」の暗示ではありますが、下から見上げるアングルで、香織が「屋上=孤独の暗示」で演奏しているように見えます。

香織が麗奈ほど上手くないからか、繋ごうとしているのがコミュ障っぽい麗奈やトランペットパートの問題児達だからかはわかりませんが、香織の思いが届いてないことが演出されていました。

OPの香織がずぶ濡れになるシーンに繋がる前に、何とかなって欲しいところですが・・・・。

●百合百合?

一方麗奈は、ソロパートのオーディションも受けると言い、香織の演奏も

「上手だね」
「先輩の中ではね。ハイトーンも綺麗に出せるし」

こんな風に率直に評価します。

「高坂さんらしいね」
「仕返し?」
「・・・・うーん、そうかも」

そして二人はこんな会話を交わし、麗奈は笑顔を残して駆け去る久美子を見て大きく瞳を震わせます。

これが5話との対イベントなのは確定ですが、どこまで対になっていると解釈すべきか悩ましいところです。

麗奈と久美子が相思相愛なら、滝も葉月(のチューバケース)も単なる口実で、仲良くなりたくて話しかけてきた側が、応えてくれた相手に「○○さんらしいね」なんてちょっと意地悪な言い方で返したという、EDの赤い糸にまで繋がる完璧な対になりますw

そう考えると、葉月と久美子が修羅場ることもなく、一番平和に終わる気もするのですが・・・・二人が百合だっていう暗示や演出がまだないので、今はその可能性は低いかな〜って感じですw

・・・・百合を示す暗示や演出って何?って話もありますけど・・・・w

●帰ってきた場所

その後、葉月がチューバをケースに入れて担ごうとしますが、その重さに大きくふらついてしまいます。葉月がまだまだ初心者で、チューバを上手く演奏できず持て余していることの演出です。

「何かチューバに担がれてるみたい」

それを見た久美子は、思わずこんなことを言ってしまいます。また、この後色々あって、あすかが葉月に簡単な曲「きらきら星」を吹かせ、その達成感でモチベーションを上げさせようとしますが上手くいかず、

「奥の手か」
「早っ!?」

早々に奥の手を出そうとしたあすかに、久美子はこんなツッコミを入れたりします。

でも、これは余計な一言が漏れはじめた悪い暗示ではなく、5話で久美子が変に本心を隠していなかった、ただ「フェスティバル=祭り≒音楽」が楽しかった頃に「ただいま」できたことを受けた演出です・・・・多分w

●サボテンからチューバくんに

だから、このあと久美子がチューバくんの着ぐるみを着ることになって『心を閉ざしていたサボテンから、ゆるく周囲と交わっていけるゆるキャラになりかけている』ことが暗示されます。
(サボテンの詳細は1話レビューをご覧下さい)

「騙された、騙されました私」

でも、葉月を励ますことに失敗して、久美子はあすかをこうなじり、久美子がまだ(精神的に)チューバくんになりきれていないことも暗示されていましたw

「でも、何で急に葉月ちゃんのこと心配しだしたの?」
「それは、何か思い出しちゃって。上手く吹けないのって、周りが思ってるよりずっと辛いと思うんです。(後略)」

ただ、頭部分は脱ぎましたが、首から下はチューバくんのままの久美子に長瀬がこう質問し、久美子はこう答えます。だから、不完全でも変わりつつあることが再び暗示されるのですが・・・・

ここで練習中に秀一を見かけ瞳を潤ませる葉月が映されてしまい、むしろ修羅場の方が心配、みたいな・・・・。

●合奏!

その後、話し合ううちに、葉月はまだ合奏をしたことがなくて、その楽しさを知ればモチベーションも上がるはず、という話になります。

だから、久美子と緑が自主練から戻ってきた葉月を「きらきら星」の合奏に誘い、

「なんだろう、すごく音楽だった!・・・・そっか、こういうことか。やっぱ良いねチューバ、メッチャ楽しい!」

合奏が終わった葉月は、こう言って教室を染める琥珀色の夕日が霞むような満面の笑みを浮かべるのでした。

●不穏なフラグが・・・・

しかし、下校中に、葉月がチューバを持って電車を降りる時に、転びそうになったところを秀一が助け、葉月が完全にフォーリンラブしてしまいますw

更に、湖畔でユーフォの練習をする久美子を見て、

「良いな久美子ちゃんは・・・・」

葵がこんなことを呟いて、まだまだ前途多難な感じになったところで、7話レビューに続きますw


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2015年05月14日 21:03 by 元会長
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