【ニンジャスレイヤー10話】ナンシー達が勝てた理由と、タヌキの本当の意味【感想・考察】


ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン#10「ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ PART2」

さて、今回まず考えるのは、ナンシーがどうして電脳戦で圧倒的に格上だったダイダロスを倒すことができたのか? です。

直接的にはニンジャスレイヤー(フジキド)が助けに来てくれたからですが、それはつまりナンシーが現実世界で行動していた(=ニンジャスレイヤーを説得していた)ということです。

更に言えば、ナンシーは現実世界の『不正を暴く』ことが目的で、電脳世界(言霊空間)はそのための手段にすぎません。つまり、

『ナンシーは現実世界で生きている』のです。

ナンシーが言霊空間について「カルトに興味はないわ」と即答したのもその演出です。

また、ダイダロスを倒した後、ナンシーまで伸びるLANケーブルが大きく強調して映されます。これも9話レビューで書いたように、「ミノタウロスの迷宮=電脳世界(言霊空間)」から戻ってこられるよう「入り口に鞠の糸=現実世界にLANケーブル」を結んでいる演出です。

一方、ダイダロスは、

「(前略)そして私と一緒にIRC言霊空間で懇ろしましょう」

「言霊空間とは、言霊イメージとは何なのか?誰にプログラムされたのでもない。このような電脳空間を共有し、同じ光景、同じ物理法則を認識することができるのか?不思議に思ったことはないのですか?」

「では、常に上空に浮かぶ、あの黄金の立方体は何なのですか?私はその秘密へと迫りたい!貴方とのLAN直結によって」

これらの台詞より、電脳世界(言霊空間)に生きています。「ミノタウロスの迷宮=電脳世界」に囚われて、現実に戻れなくなっているのです。

そしてナンシーに言霊空間をわざわざ"カルト"と言わせたりしているので、この作品内では多分、普通の電脳空間ではなく、

電脳空間≒ニンジャ能力が関係した超常の世界=言霊空間

です。だからダイダロスもニンジャソウルからの殺人衝動に溺れている他のニンジャ達同様、言霊空間への誘惑に溺れてしまっているのです。

なので、ナラクの殺人衝動に抗っているフジキドと同様に、ナンシーも何とか現実世界に踏み止まっていて、それがダイダロス戦の勝利に結びついていたのです。

7話レビューで書いたようにナンシーも好奇心に侵食されかけていますが、好奇心の対象がギリギリ現実世界に踏み止まっていて、だからこそナンシーは自身の中に眠る?ニンジャソウルをまだ自覚していないのかなと思ってみたり・・・・。

つまり、上に書いたように、電脳世界もニンジャの能力絡みの世界でした。また、1〜3話レビューなどで書いているハイライト(ナンシーだと強調されている水色の部分)の演出がナンシーにも入っています。

なので明示はされませんでしたが、ナンシーのハッカー能力も多分ナンシーの中に眠っているニンジャソウルの影響なんじゃないかな〜って気がします・・・・。

●LANケーブルの意味

また、ダイダロスを倒した後、ナンシーのLANケーブルが強調して描かれる時、ニンジャスレイヤーのマフラーも同様に強調されています。

そして7話レビューで書いたように「ニンジャスレイヤーのマフラー=迷い、自己嫌悪、心の疲労」の暗示です。

よって、ナンシーのLANケーブルは、

『ナンシーが巻き込んで殺してしまったホゼ達への悔恨の暗示』

にもなっているのだと思います。

だから、そんな人間らしい思いを捨てずに持ち続けていたことも、(ナンシーが自分の中に眠っているニンジャソウルに溺れることなく?)言霊空間から生還する鞠の糸になっているのだと思います。

そしてそれが最後のパスワードを説くのにも繋がっていくのです・・・・。

●雨とホゼ=サン

話を戻して、ナンシーが最後のパスワードを入力するために再び電脳世界に潜って行きます。

すると今度は大座敷で、外には電子数字の羅列が雨のように降りしきっていました。雨=涙の暗示で、これもLANケーブルと同じく「ホゼなどを巻き込んで殺してしまったナンシーの悔恨の演出」です。

だから、ナンシーはパスワードに確信が持てず、動きが止まってしまいました。

しかしそこで、ホゼの幻が現れ、ナンシーにお茶を差し出します。

「ホゼ=サン?・・・・何故貴方がここに?」

ナンシーはこう呟きつつも、そのお茶を飲み、心を落ち着けます。そしてパスワードの本当の意味に気付くことができたのです。

ナンシーが正解のパスワードを書き込むと、ホゼの幻や座敷などが電子数字の欠片となり、天に解き放たれるように上昇しながら宙に消えていきました。

これは雨とは逆に、ナンシーの悔恨が天に吸い込まれるように消えて行った=迷いが晴れた演出です。

「薬物反応と脳内電気が引き起こした、幻覚に救わ、たの」

でも、ナンシーはホゼの幻のことをこう言っていて、自分でもどうして迷いが晴れたのかわかっていません。

だから、ナンシーの心の成長とか内的要因ではなく、外的要因なんですよね。ならホゼもハッカーで電脳世界、言霊空間に僅かに残っていたその思いの欠片がナンシーの背中を押した・・・・とか?

後に言霊空間の詳細が明かされた時、こんな感じの伏線になっていたことがわかるのかも・・・・?

●タヌキの本当の意味

まあ、理由はどうあれナンシーの迷いが晴れたことは確かです。だから、タヌキは、

『迷いを晴らす=信念の邪魔になっている他の思い(後悔など)を抜く=他抜き』

で、サブタイと合わせてそんなナンシーの心境の変化を暗示していました。

あとは細かい話を幾つか・・・・。

●サワタリの血

今回サワタリがニンジャスレイヤーに殴られると、赤い血を吐き出していました。なので、ベトナム帰りのアブナイ人(笑)ではあるのですが、心根的には殺人衝動などに溺れていない=その内味方になる暗示、なのかなと思ってみたり。

●縦読み?

また、ナンシーがパスワードを解くために電脳世界に行った後、ニンジャスレイヤーが見ていたディスプレイに、

あと 60.00 秒です
一分以内にパスワードが入力されなかっ
た場合、トップシークレットを守るために
この施設は爆発します。ヨロシクオネ
ガイシマス。

こんなことが表示されます。

改行ポイントが明らかに不自然なので、何か意味があるとは思うのですが・・・・

あと
一分
た場
この
ガイ
=あと一分タバコの害

これくらいしかそれらしいのが見つかりません・・・・でもイマイチすっきりしないし、他に何かあるのかも・・・・?

といったところで、これと今回のナンシー=サンのエロさに悶々としながら、11話レビューに続きますw
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2015年06月19日 03:35 by 元会長
カテゴリに移動する| ニンジャスレイヤー |
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