さて、今回のサブタイトルを直訳すると"ダークニンジャの脅威"ですが、意訳すると
『ナラクの脅威』
なのだと思います。どうしてそうなるのかと言うと・・・・
●竹林の演出
OP明けて、ニンジャスレイヤーが竹林の中を歩いています。
真っ直ぐたわまぬ竹は、真っ直ぐな思い=信念の暗示です。よって、フジキドがゲンドーソーとユカノを助けたいと、真っ直ぐ思っていることが演出されていました。
また、緑色を見ると人は本能的に癒されます。そして無機質なコンクリートではなく、生きている竹は生命の温もりの演出です。
だから、殺伐とした戦いの中で、恩人のゲンドーソーとユカノに会えるこの場所が、フジキドの癒しになっている演出でもありました。
あと、ここでニンジャスレイヤーのマフラーが一瞬紫に光るのは、盗聴器が仕掛けられている演出です。
●ユカノが危ない!
そして怪しい動き(笑)で鳴子を避けつつ進んでいたニンジャスレイヤーが、ゲンドーソー達の隠れ住む庵を目視した時、ユカノがアンブッシュ(不意打ち)をしてきます。
ニンジャ的には挨拶をしないスゴイシツレイな技を練習してる訳ですが、可愛くて豊満なユカノは特別ですね!w
(半人前だからセーフとか?)
ただ、ユカノが斬りかかる時、ドクロの浮かび上がった巨大な月を背負っています。そしてこの不吉な月は、フジキドがナラクの殺人衝動に浸食されかけている暗示です。
(ユカノが憑依されているニンジャソウルの影響を受けている演出という可能性もなくはないですが・・・・)
何故なら、この後ダークニンジャ=サンが"アラバマ落とし"を破り仁王立ちするところにの月にドクロが描かれていないからです。ドクロ=ダークニンジャがもたらす不吉の暗示なら、ここでこそドクロを描くべきです。
また、ダークニンジャを倒した後も、ラストで草原を疾走するニンジャスレイヤーの上などに、くっきりとドクロが浮かんだ月が描き続けられていました。
よって、月のドクロはダークニンジャに関する暗示ではありません。ナラクに侵食されているフジキドの暗示なのです。
これがサブタイの「ダークニンジャ=ナラク」と解釈した理由その一です。
だから、フジキドに不意打ちなんかしてナラクが目覚めてしまえば
(実際、6話ではナラクに乗っ取られたニンジャスレイヤーがユカノごとアースクエイクを攻撃してましたし)
「今日のアンブッシュは、何点貰えるかしら?」
「ユカノ、俺は先生(=ゲンドーソー)ではない(一歩間違えば死ぬことになるぞ)」
なので、ユカノは可愛いドヤ顔でこんなことを言いますが、きっとフジキドは不機嫌にこんな答えを返しているのだと思います。
マジで、アンブッシュはユカノと青少年の何かが危ない!・・・・かもしれませんw
●ゲンドーソーの憂慮
庵に入り、フジキドから(ゲンドーソー用の)アンプルを渡されたユカノは涙ぐんで喜びます。
「無茶を、しおって・・・・」
「容易いことです。鉄の意志と、この私に宿るニンジャソウルを以ってすれば」
「それが危ういのだ」
しかし、ゲンドーソーはフジキドをこんな風に憂います。
●炎の演出
更に、ゲンドーソーがアンプルを飲んだところで、爆発音が鳴り響き竹林に火の手が上がります。
また、後にニンジャスレイヤーとダークニンジャが「ドーモ」と挨拶する時、二人のバックで巨大な爆発が起こり、二人の殺気を演出しています。
だから、「炎=殺気」の暗示で、燃える竹林は、大切な人を守りたいというフジキドの真っ直ぐな思いが、(ナラクからの)殺人衝動によって焼き尽くされようとしている演出です。
よって、この後ゲンドーソーが割って入るまで、竹林の炎はどんどん大きくなっていく=フジキドの殺気がどんどん膨れ上がっていく様が演出されていました。
●心の隙
話を戻して、迎撃に飛び出したニンジャスレイヤーの前に、炎を踏み分けるようにダークニンジャが現れます。
その姿を見て、「つけられた・・・・っ!」とニンジャスレイヤーが慌ててマフラーを手繰ると、その先端に小さな発信機が取り付けられていました。
7話レビューで書いたように、ニンジャスレイヤーのマフラーは「復讐という殺戮を続ける迷い、自己嫌悪、心の疲労」の暗示です。
だから、マフラーの長さはフジキドの心の隙の大きさでもあり、そんな心の隙を突かれたことが暗示されていました。
●不吉な月の演出
そして二人の戦いがはじまるのですが、ニンジャスレイヤーはダークニンジャの圧倒的なワザマエの前に介錯寸前まで追い詰められます。
でも間一髪、そこにゲンドーソーが割って入りフジキドを助けました。ただ、ゲンドーソーが「ドーモ」と挨拶する時「爆発=殺気」の演出が入りません。フジキドが言うように刺し違えるつもりだった(もしくはナラクを押さえ込んでフジキドに後を託すつもりだった)ことが窺えます。
だから、ゲンドーソーは自爆(?)で相打ちを狙うも、ダークニンジャのヒサツワザ・斬り捨てゴーメンで倒されてしまうのでした。
そしてそれを見たフジキドの黒目が、ドクロを浮かべた不吉な月に置き換わります。ナラクに体を渡す寸前まで心が侵食されたことが演出されていました。
更に、ダークニンジャこそが妻子を殺した張本人であることまでわかり、殺意に塗りつぶされたフジキドの心に
「殺せ、殺せ、フジキド!さぁ、ワシに体を寄越せ。仇を討ってやろう。お主は寝ておれ」
こんなナラクの甘言が響き渡ります。フジキドはその誘惑に負け、眠って体を明け渡しそうになります。
ここのナラクの口ぶりから、もし体を明け渡せばナラクには勝てる確信がありました。だから、脅威は
ナラク>ダークニンジャ
となり、これがサブタイの「ダークニンジャ=ナラク」となった理由その二です。
しかし、そこにゲンドーソーのソウルが現れ、
「ならぬ!耳を貸すな」
とフジキドの目を開かせます。そして開いたフジキドの黒目は不吉な月から、ゲンドーソーを映したものに変わっていました。これらも不吉な月がナラクに侵食されたフジキドの暗示だと言える理由です。
●フジキド=サン
「最後のインストラクションだ、フジキド。ニンジャソウルに飲まれることなかれ。手綱を握るのはお前自身。この通り・・・・イヤー!」
更にゲンドーソーはこう言ってナラクのソウルを吹き飛ばします。
「ニンジャソウルの力を正しく引き出すのだ、フジキド=サン。これにてさらばだ。我が教え、ゆめゆめ忘れるなかれ。そして、ユカノのことを頼む!」
そして最後にこう言い残し、ゲンドーソーは旅立って逝くのでした。ここでフジキドの呼称がサン付けに変わっていて、ゲンドーソーがフジキドを一人前のニンジャと認めたことが演出されていました。
あと、炎に巻かれながらもシルエットで豊満さがわかるユカノ=サンがマジ豊満でしたw
●ダークニンジャは生きている?
そんな訳で、ゲンドーソーの教えにより、ナラクの力をより使いこなせるようになったフジキドは、ダークニンジャに猛攻をしかけ、
「イヤー!」
「グワーッ!」
を11回も繰り返す、1話以上のギャグ戦闘を魅せダークニンジャを吹き飛ばすのでしたw
でも、ダークニンジャは「サヨナラ」ではなく「ヤ、ラ、レ、ターッ!」と言って吹っ飛んでいって爆発四散もしてないように見えます。EDでも血塗れになってないし、多分生きてそうな感じです。
●ゆめゆめ・・・・
そしてダークニンジャを倒すと竹林の炎が消えていました。ひとまずはナラクを押さえ込めたことが演出されています。
でもその後、フジキドはドクロの浮かんだ不吉な月の下、長い長いマフラーをなびかせて、誰もいない草原を走り去ります。
なのでナラクの脅威は全然去っておらず、多少有利になったものの、これからもナラクとの綱引きがまだまだ続くことが暗示されていました・・・・。
といったところで、12話レビューに続きますw
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ニンジャのイクサにおいてアイサツ前に1度だけアンブッシュしても良いというしきたりがあります(古事記にも書かれている)のでユカノの不意討ちはあんまりシツレイにはあたりません。
そしてユカノはリアルニンジャ(ニンジャソウルの憑依ではなく修行でニンジャになったニンジャ)を目指して修行している身なので、まだモータル(一般人)なんですね。
最後にドクロめいた月は本編で度々登場しており、今後もいっぱい出てくるので探してみるといいですよ。
こういう豆知識があればニンジャスレイヤーのタノシサもポイント倍点!それではオタッシャデー!
不意打ちを一回だけしても良かったとは知りませんでした。古事記に書かれているなら間違いないですねw
あと、ユカノ(とゲンドーソー)がリアルニンジャというのはそういう意味だったのですね。
原作を読もうかな〜とも思うのですが・・・・
ネタバレを知った上で何かの演出を解釈した場合、ネタバレを知らなくてもそこに辿り着けたか?と、アニメの内容とは全く関係ないところで延々悩むことになりそうなので、今のところアニメが終わるまで原作は我慢しようと思っていますw
あと蛇足なのですが、ドクロの月の補足を少しだけしますと・・・・
"アラバマ落とし"を破り、ダークニンジャが仁王立ちするところはダークニンジャの強さを強調するシーンです。もし、不吉な月がダークニンジャに関する暗示ならそこにこそドクロの演出を入れるべきです。
でも、勝ち誇っているだけでフジキドに危害を加えない(加えようとしていない)シーンなので、ナラクが刺激されずドクロの演出が入っていないのだと解釈しています。
「斬り捨てゴーメン!」
(中略)
「これがデス斬りだ」
一方、ダークニンジャこう言う時などに、背後にドクロの月が描かれますが、フジキドに斬りつけようとしている=フジキドの心を弱らせナラクを刺激することになる、のでドクロの演出が入っているのだと思います。
といった感じなのですが、ここまで書かなくても何となく伝わるかな〜と、上のレビューでは甘えてみましたw
こんな感じですが、宜しければまたお越し下さい。
オタッシャデー!