第22話「The best place to see the stars.」
さて、今回のサブタイトル「星々を見るための一番良い場所」は表の意味では美城常務にかかっています。部長が
「上からしか見えない景色も美しい。が、それを支える存在がここにはあるね。何かを夢見ている者同士の絆の力が、あの華やかな舞台を支えている。アイドルという夢で繋がった女の子達の絆。良いもんじゃないか」
と言ったように、高い特別室から他人事のように見下ろすのではなく、初めて現場に出て助け合うアイドル達の絆を感じ、その心が揺らぎ始めた美城常務のことを指していました。
と、普通に考えればポジティブなサブタイなのですが・・・・
裏の、本当の意味では、あまりに眩しい星々の、アイドル達の輝きを間近で見てしまったために、
「私頑張ります。一杯頑張ります。みんな頑張ってますから、私頑張ります! えっと、あれ、す、済みません、なんか頑張るばっかり言ってますね・・・・」
と焦り、自信を喪失してしまった卯月にかかっていました。
鷺沢文香が本番直前で緊張のために倒れてしまい、弱さを抱えている者同士、卯月と絡んで二人でちょっとずつ前に進むのかな〜と思ったら、そんなこともなくて・・・・。
7話レビューの時点でそんな予感はしてましたし、19話レビューの時点でほぼ確信はしてましたが、結局、卯月の心が折れるところまで話が進んでしまいました・・・・。
だから、ラストではわざわざ卯月だけに十二時を指す時計の演出がかかり、遂に卯月の魔法が解けてしまいます。
ただ、15話レビューで書いたように、14話のラストでも十二時の、魔法が切れる演出がありましたが、あちらの魔法は「346プロのサポート」が美城常務によって途切れた暗示です。
でも、後述しますが、卯月は346プロに、シンデレラプロジェクトに入る前からガラスの靴を履いていました=魔法にかかっていました。
つまり、卯月の魔法は子供の頃にかかった漠然とした夢、アイドルへの憧れ、そんな卯月自身の願いの魔法です。
でも、アイドルを目指すうちに、アイドルになり活動を続けていくうちに、(21話レビューで書いたように)卯月は自分には何もない、自分は何も出来ないと自分に「呪い」をかけていき、遂に卯月の魔法が切れてしまいました・・・・。
まあ、ここまできたら後は上に登っていくだけなので、ここから卯月がどうやって立ち直っていくのか、見守っていきたいところですが・・・・。
●ガラスの靴と王子様
ここで、次回のサブタイ「Glass Slippers=ガラスの靴」より、ちょっと先の展開を予想してみたいと思います。
まず、童話「シンデレラ」を重ねているなら、ガラスの靴を手がかりに王子様がシンデレラを見つけ出すことになります。
そして「王子様=武内P」、「ガラスの靴=(卯月の)笑顔」なのだと思います。
1話で、本当はオーディションに落ち、打ちひしがれ、散り続けていた卯月の桜、そんな散りゆく花びらが空元気の「笑顔」となって、卯月の本心を隠していました。
でも、卯月が気付いてないだけで、その「笑顔」が本物だったから、落ち込んでいた武内Pを元気付け、武内Pは再びプロデュースを始められた・・・・のです。
春の「四月=卯月」に出会った卯月が、武内Pの、シンデレラプロジェクトの、全ての始まりだった・・・・。
だから、7話で部長が言っていた、何人かのアイドルが去っていき、臆病で無口な車輪になってしまっていた武内P、そんな武内Pを元気付けたのが卯月の「笑顔」だったのです。
武内Pがずっと卯月のボロボロの心に気付けなかったのも、こんな経緯があって、自分を再び立ち上がらせてくれた卯月は大丈夫だと無条件に思い込んでいたからなのかな〜と思ってみたり・・・・。
だから、1話時点で卯月のガラスの靴はもう片方が脱げて(桜の花びらとなって散ってしまって)いて、7話で卯月のガラスの靴が片方しか欠けなかったのは、欠けるも何も、もう片方はすでに脱げてなくなっていたからで・・・・。
よって、13話レビューでは、片方しか映ってないガラスの靴は凛のものと解釈してましたが、本当は卯月のものでした。
(そう考えるなら、同時に映っていた残り二組のガラスの靴は凛と未央のもので、その後、凛はちゃんと両足で爪先立ちして、両足で(エア)ガラスの靴を履く演出がかかっていました)
そして、そんな卯月の脱げてしまったガラスの靴、散ってしまった花びらが、武内Pを元気付け、ガラスの靴として王子様のところに残り、卯月(のガラスの靴=笑顔≒王冠)を見つけ出す手がかりになる・・・・20話レビューで書いた、OPの卯月の足を包みガラスの靴になる(ように見える)花びらはそんな流れの暗示・・・・なのかな〜と思ってみたりw
それに、アイマス(無印)に比べて、後述する蘭子の話のように、デレマスではプロデューサーである武内Pについてもかなり掘り下げられてきました。
また、無印でも23話といえば赤羽根Pが春香をかばって大怪我をした回です。
更に、20話レビューで書いたように、1話の公園では卯月が凛に繰り返し「武内Pが夢を叶えてくれるかもしれない」みたいなことを言ってましたし、武内Pが大きく物語に絡んできてもおかしくない・・・・気がします。
まあ、7話で卯月のガラスの靴が欠けた時一緒にいたのが凛だったり、OP(Shine!!)の演出などより、王子様は武内Pではなく、凛と未央である可能性も高いですが・・・・w
●本物だからこそ・・・・
あと、OP明けて、楽屋でシンデレラプロジェクトのミーティングが行われ、武内Pが一番手の蘭子を、
「神崎さん・・・・存分に・・・・魂を輝かせてきて下さい」
と熊本弁で鼓舞します。
11話レビューで書いたように、みくや李衣菜は本気になるほど普通の口調になりますが、蘭子は本気になるほど
だから8話では武内Pが歩み寄って熊本弁で話せるよう意思疎通を図っていました。
でも、13話や21話では蘭子の方からみんなに標準語で話しかけていました。アイドル的には?、ファン視点では?熊本弁でなくなるのはちょっと寂しいですが、でも、結局、自分の思いを真摯に伝えられるように変わっていく、という視点で考えれば、ネコ語尾を止めて真摯に話したみくと何ら変わらないんですよね。
本当は熊本弁で話したいけど、自分の思いを伝えるために敢えて標準語で話す、それが蘭子の成長でした。
でも今回、武内Pが更にそれに答えるように、二人の間だけでなく、蘭子がみんなと熊本弁で話せるように、熊本弁で話しかけ、
「ふふ〜ん、ならば我は同胞達を誘う導き手となろう!」
と、嬉しそうに熊本弁で応える蘭子が可愛かったですw
といったところで、
アイドルマスター シンデレラガールズ 2nd SEASON
第23話「Glass Slippers.」
に続きますw
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