【Charlotte(シャーロット)13話】憎い化物=有宇とも恋人になれる!それが奈緒の答え!【最終回 感想・考察】


Charlotte 第13話「これからの記録」

さて、遂に最終回を迎えた訳ですが、この物語の主題はなんだったのでしょうか? それは、

『"大切な何か"を失っても、それでも前を向いて進んでいける』

です。だから、深い部分では、

『大震災や各地の激甚災害で大切な何かを失ってもそれでも前を向いて進んでいける、自然を憎むのではなく寄り添って歩いていける』

という最近の世相を反映したものになっているのだと思います。

●大切な何か

では作中で"大切な何か"とは何だったのかというと、

乙坂隼翼の熊耳(と視力)であり、
乙坂有宇の記憶であり、
友利奈緒の記憶でした。

●奈緒は記憶喪失

まず、どうして奈緒が記憶を失っているのかいうと、今回、有宇が全ての能力者の能力を奪い切り、病院で目覚めてから、奈緒と

「ところで貴方は?」
「っ!?・・・・そうきましたか。そりゃそうですよね。何千何万という能力を奪った訳ですから。脳への負担は半端ないものでしょう。喋れるだけマシってものです。
・・・・私はですね・・・・」

こんな会話を交わします。しかし、この時、奈緒は目から上が見切れていたり、俯いて前髪で目が隠れていたりして、目は口ほどにものを言う、との言葉もあるように、「目≒口≒心」を隠している演出が入っているからです。

更に、「私はですね」ところでは口の口角が上がり笑っている、喜んでいる、それを押し隠しているような演出になっています。

だから、奈緒は有宇が記憶を失って少し嬉しかったのです。

『記憶を失い広大な世界に一人きり、なんて奈緒の気持ちを有宇と共有できたような気がしたから』

「貴方の恋人です!」
「恋人・・・・? 見覚えもないのに?」
「傷付くな〜、『思ってたより』・・・・」

更に、奈緒と有宇はこんなやり取りを続け、奈緒が

『予めこんな状況に陥ることを予想していた』

ことが匂わされています。

よって、5話で有宇と奈緒が交わした

「・・・・何て言うか、広いところに独り立っているような、不思議な気分になる」
「おお〜! わかってるじゃないっスか。そうなんスよ。ZHIENDの音楽は凄く凄く広大で、ひたすら孤独なんです」

このやり取りも、『記憶を失った奈緒が、見覚えのない世界に独り孤独に立っている』伏線でした。

●奈緒もカンニング魔

では、どうして奈緒が記憶を失ったのかというと、隼翼が、

「俺の能力は、これまで目に映してきた物や人、風景全てを一瞬にして見て過去へと遡る」

と言っていたように、奈緒は

『これまでに記憶してきた物や人、風景全てを一瞬にして見て過去へと遡るため、その代償として全ての記憶を失ってしまう』からです。

よって、奈緒のビデオカメラはタイムリープした後、その時点までの自分が何をしていてどんな状況になっているのかを確認するのと同時に、未来の情報を持ち帰るためのものでした。
(なので、厳密にはタイムリープではなく、奈緒が身に着けているものまで一緒に移動できるタイムトラベルなのだと思います)

よって、5話感想などで、

「前回の野球の記事に続き、今回の飛行写真の記事まで奈緒が都合良く持っていたのが、もう熊耳要らないよね的に、余りにも出来すぎているんですよね・・・・。」

と書いていたように、奈緒が未来を知っていることを匂わせる伏線が入っていました。

だから、奈緒が有宇に言っていた「カンニング魔」は奈緒自身に対する特大ブーメランの自虐だったのです。

10話でタイムリープした有宇と奈緒が、

「おそらく僕の妹だ・・・・風邪で学校を休んでいる。こんな時間に家にいるってことは妹に間違いない」
「『異様に鋭い』っすね。貴方らしくもない」

こんなやり取りを交わすのも、奈緒が一周目ではそこまで頭が回らなかった、タイムリープしてカンニングしていた伏線でした。

何せ、この推理は元々奈緒が言っていたもので、「異様に鋭い=自画自賛」な訳で初めて聞いたときからずっと引っかかってたんですよねw

よって、5話のOP後の奈緒がリンチされるシーンは、そんなズルを繰り返している奈緒のせいで色々な歪みが生じ、その報いを甘んじて受けている、いずれ有宇もそんな報いを受ける(奈緒達の記憶を失うほど困難な旅に出る)ことになる伏線、だったのだと思います。

●奈緒がタイムリープした理由

といったところで、奈緒がタイムリープ能力を持っているなら、どうして記憶を代償にしてでもタイムリープをしたのか?

有宇が今回のような流れで世界中の能力者から能力を奪い、廃人になってしまったので、そうならないように、有宇を助けるためにタイムリープした、それが二番目に可能性の高そうな話です。

そう考えるなら、奈緒が5話で有宇に渡した携帯プレイヤーは実は一周目の世界で有宇が奈緒にくれたもので、今回のラストで並んで映される携帯プレイヤーと英単語帳が凄く対になる良い暗示で〆られていることになります。

・・・・でも、これはミスリードだと思うんですよねw

何故なら、今回、病院のベッドで目覚めた有宇に、奈緒は、

「(だって、同じクラスで生徒会で高校生活を送り、)恋人になる約束もして出ていった人ですから」

こんなことを言いますが、()の部分だけ奈緒は目を瞑って「目≒口≒心」を隠して話しているからです。

だから、本来、一周目の世界では奈緒と有宇に接点はありませんでした。9話で有宇が夢に見た「ここにない世界」に奈緒がいないのもその伏線です。

よって、奈緒は、

『私利私欲のために能力を奪い続けた有宇が、化物となり滅茶苦茶にした世界を救うため、有宇を正しく導くためにタイムリープした』

のだと思います。

●一周目の有宇は・・・・

「良いこと思いついた。この地球ごと乗っ取っちゃおうかな。全能だし。僕が神! 全て僕が決める! そうしよう! ふふふ、はははは、はははは!」

だから、今回、旅の途中で有宇がこんなことを漏らすのも、一周目の世界では有宇がそう考え世界を滅茶苦茶にした暗示です。

でも、有宇は奈緒がくれた英単語帳を見て、それを思いとどまります。奈緒が自分の記憶を代償にしてまで渡してくれたお守りが有宇の心を繋ぎとめました。

よって、10話感想でちょっと書きましたが、8話でサラが

「サラは自分の欲のためだけにズルをして、その代償で目の光を失ったから、有宇もそんな時がきたら上手くやれよ」

みたいなことを言っていたのも、一周目の有宇がそんなズルをしていて、奈緒の助けでその贖罪をすることになる伏線だったのだと思います。

だから、こんな過酷な旅なのに、奈緒(達?)が誰も同行せず、有宇に丸投げしているのは、

『これが有宇の贖罪の旅だからです』

普通はどう考えたって誰かをサポートに就けるはずです。日常生活で五秒間は短いかもしれませんが、戦闘状態において五秒間は致命的です。

●主人公補正

なので、5話や9話で有宇が聞いたことのないZHIENDの曲を覚えていたのも、9話で夢の中の世界の最後で、本当に隼翼がタイムリープしたのなら、覚えているはずのないその記憶を夢に見たのも、そんな有宇の一周目があったことを示す伏線でした。

(おそらく)有宇、隼翼、奈緒がタイムリープを繰り返しているはずなので、もうぐちゃぐちゃで本来覚えているはずのない記憶ですが、まあ、ここら辺は主人公補正なのでしょうw

●これまでの奈緒について

そんな訳で、奈緒は世界を滅茶苦茶にした有宇を正しい道に導くためにタイムリープし、見知らぬ孤独な世界で独り戦い始めました。

OPのラップ部分の最後で、独り高空から飛び降りる奈緒はそんな暗示なのだと思います。

だから、奈緒は1話からずっと無口で無表情で、8話感想で書いたように、そんな世界で有宇が(知識でだけ兄だと知っている)一希を助けてくれても、独り暗い暗い夜の中にいたのです。

まあ、その前の有宇と奈緒が電話で話したシーンの夕日は、世界を滅茶苦茶にしたはずの有宇が、一希を思い遣れるような人間になった、良い方向に導けつつあることがわかって嬉しかった、という暗示になっていましたが。

よって、7話感想で書いたように、7話の逃避行はやっぱり、いずれ独りで多数を相手に能力を奪う旅に送り出すつもりの有宇に喧嘩慣れをさせる、実践訓練をさせるためのものでした。

●これからは・・・・!

でも、有宇がそんな憎い仇のような存在だと知っていても、奈緒にその実感はありません。

1話感想に書いた、川原で有宇と話す奈緒にかかっていたネガティブな感情の演出はそんな複雑な奈緒の気持ちの表れだと思いますが、有宇と一緒に行動していくうちに奈緒の中では有宇への好意の方が大きくなっていきました。だから、

『世界を滅茶苦茶にした大災害のような有宇とでも、こちらから寄り添い関わっていけば、今度は一緒に歩き出すことができる』

そんな主題が今回ラストの奈緒の台詞、

「これからは、楽しいことだらけの人生にしていきましょう!」

にこめられていました。

よって、その前に奈緒が

「なので、幸せな思い出をたーっくさん、残していきましょう」

こう言う時、ビデオカメラの画面を操作して画面がブレるのは奈緒がそんな風に視界がぼやけるほど涙ぐんで喜んでいる演出です。

・・・・まあ、奈緒が本心から有宇のことを恋人と思えているかっていうと、まだ微妙な気がしますけど・・・・。

今はまだ見覚えのない孤独な世界で、でもそんな思いを共有できる有宇と、淡く芽生えかけた恋心を一緒に育てていきたい、って感じなのだと思います。

●1話の伏線

一方、有宇の方も、1話冒頭〜OP明けにかけて

「ずっと小さい頃から疑問に思っていた。何故自分は自分でしかなく、他人ではないのだろうと。我思う、故に我あり、とは昔の哲学者の言葉だそうだが、僕は我ではなく他人を思ってみた。あの人も僕なのではないのかと・・・・。

『他人を思う、そうしたら僕は他人になっていた』」

こんなことを言っていて、

『奈緒が関わってくれて、他人を思う(思い遣る)ようになったら記憶を失い、それまでの自我を失ったけれど、世界を滅茶苦茶にしたゲス野郎から、奈緒が恋人だと言ってくれるような別人、「他人」になることができた』

そんな伏線が張られていました。

ここまで書いたような解釈になったのは、この部分によるところが結構大きいですw

●主題!

よって、シャーロットは、

『大切な何か(記憶)を失い、自分がいたという実感のない世界で、それでも笑って前を向いて歩いていく、歩いていこう』

そんな淡い恋と共に新しい芽吹きを迎える、少し切ない物語だったのだと思います。

といったところで、シャーロットの感想レビューをひとまず終わりたいと思いますw


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2015年09月27日 13:17 by 元会長
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