【ワンパンマン2話】ジェノスとサイタマが出会った意味【感想・考察】


ワンパンマン 第2話「孤高のサイボーグ」

さて、今回、サイタマ(ワンパンマン)とジェノスが出会った訳ですが、それにはどんな物語的な意味があったのか? を考えていきたいと思います。

●サイタマはサボテン

まず、冒頭でサイタマがとっ散らかった自室から、カーテンをくぐり殺風景なベランダに出ていきます。部屋はそこに住む者の心を反映し、カーテンで隠された更にその奥=ベランダはサイタマの心の奥底、本心の暗示になっています。

だから、散らかった部屋は考えがまとめられず(ヒーローとして)何をすれば良いのかわからないサイタマの心の暗示で、殺風景なベランダと(渇いた土地に生息する)サボテンは、満たされず渇いているサイタマの本心の暗示です。

しかも、サボテンは水をやりすぎると腐ってしまうのに、サイタマは心の渇きを癒したくて無表情に水をどんどん注いでいる=(サイタマ本人の望む胸躍る戦いを繰り広げるためには)過剰な訓練を経てその思いが腐るほど不必要に強くなってしまっていることが演出されていました。

●蚊と血の意味

でも、それはサイタマが人間の感情をちゃんと持っている証です。蚊に狙われるくらい血の通った人間である証なのです。

一方、サイボーグのジェノスは蚊の大群に襲われても平然としていました。ジェノスが血の通っていない、感情のないサイボーグだからです。

モスキート娘に殺されかけたのに、

「完全に油断した。もう勝機はない。こうなったら自爆するしか(後略)」

と、自分の死に臨んで全く感情を動かさなかったジェノスに対し、

「蚊、うぜー」

と、(衝動的、刹那的な)感情のまま蚊を叩き潰したサイタマが対照的にそんな二人を浮かび上がらせていました。

●ジョウロの水

更に、冒頭、サイタマがジョウロに水を入れる時、ジョウロの中にだけ並々と水が入ります。

熱せられると熱くなり、冷気で冷たく凍りつき、川のように流れ、湖のように停滞し、泉のように(心の奥から)湧き出る水は、(瑞々しい)心の演出です。

だから、これもサイタマが心を持った人間である暗示になっています。

一方、モスキート娘を倒したあと、ジェノスがサイタマの部屋を訪れ、自分のことを話す時、外面を水滴が流れるジョウロが映されます。でも、もう水をやり終わっているので中身はきっと空っぽのはずです。一見すると正義感を持っているように見えて、感情がない、心が表面を滑り落ちている、感情ではなく論理で動いている、そんなジェノスの心が演出されていました。

「クセーノ博士に一度救われたこの命、サイタマ先生に再び救済されたことによって、『更に重く責任が増したものになりました』。
こうなったらなんとしても、暴走サイボーグを破壊するまで『死ぬわけにいかない』。そのために再び奴が俺の前に現れるまで、正義のサイボーグとして『悪と戦い続けなければならない、強くならなければならない』」

また、このジェノスの台詞がわかり易いですが、自分の意思ではなく自分を客観視したらそう分析できる、論理的にそうしなければならないと、感情ではなく論理で動くジェノスの行動基準が、ジェノスの台詞の端々に暗示されています。

だから、そんな心のこもっていない、熱い思いのない、敢えて棒読み演技になっているジェノスの話に、サイタマは苛立ちを覚え

「バカヤロー! 二十字以内で簡潔にまとめやがれ!」

と叫んでしまったのです。

●サイタマとジェノスが出会った意味

これらより、サイタマはジェノスのような論理的な正義観念を持っておらず、ジェノスはサイタマのような人間の感情をなくしかけています。

だから、こんな二人が出会ったのは、

『互いに何かを失くしている二人が、相手の良い部分に影響され成長していくため』、

そんな物語的な意味があったのだと思います。

●今は、まだ・・・・

あと、グランドドラゴン(モグラ)を倒し、地表に出てきたサイタマが、地面ごと寸断され剥き出しになった水道管の残骸や、炭化し崩れ去る木の枝を見るシーンがあります。

更に、おかまいなしに破壊された周囲の街の様子が映され、ヒーローとして、人間として大事なものが欠けている二人が行う正義など(今はまだ)単なる破壊行為でしかないことが印象深く演出されていました。

こんな二人が自分に欠けているものを見つけるのは、まだまだ先のことなのでしょうが、一日も早くそんな日がくることを願いつつ、3話感想に続きますw


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2015年10月12日 12:37 by 元会長
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こういう解釈ができるのは逆にすげーなw
Posted by at 2015年10月14日 01:03

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