【物語シリーズ 暦物語1話】OPが猫物語(黒)の流用である理由【終物語/猫物語(黒)/新世界より 感想・考察】


暦物語 第1話「こよみストーン 其ノ壹」

さて、大半のアニメの主人公やヒロインがそうであるように阿良々木暦君と羽川翼も色々な欠点がありつつも総合的には良い人だと思われている方はここでお帰り下さい。







●OPが猫物語(黒)の流用である理由

という訳で、どうして「こよみストーン」のOPが「猫物語(黒)」のOPと一緒なのかと言えば、

『"こよみストーン"と"つばさファミリー"が本質的には同じ話だったから』です。

終物語12話「しのぶメイル 其ノ陸」感想で書いたように、翼は

『真っ白なはずの翼が、こともあろうに、忍とのペアリングが切れてさえ(≒きっとキスショットに出会う前から)、聖水で浄化されてしまうような、不浄な化物を好きになってしまったこと』

に非常に強いストレスを感じていました。

だから翼は「つばさファミリー」で自分の恋心を切り離し、阿良々木君を殺せないストレスを障り猫に発散させていたのです。

よって今回もそれと本質的には変わりません。阿良々木君に、阿良々木君が(検閲済み)な『怪異』だと認識させ、(その望みはほぼ零といっていいですが)阿良々木君が悔い改めるか、『怪異』として忍野メメら専門家に退治されるか、その二択を迫ろうとしているのです。

なので、「つばさファミリー」もですが、どちらかと言えばまんま「おうぎフォーミュラ」の翼版なんですよね。そしてこんな翼だからこそ、忍野扇をあれほど危険視していたのです。扇が本当に過去の翼そのものだったから。

●シャフ度

そんな訳で、最初に翼が阿良々木君を祠に案内し、その説明をする時、翼を見上げる(翼が阿良々木君を見下す)カットが多いのもそんな翼の演出でした。

●阿良々木君がアレな根拠の補足

あとは「しのぶメイル」の補足を少しだけ。

終物語9話〜10話「しのぶメイル 其ノ参〜肆」で臥煙伊豆湖は、

「お姉さんは君にチャンスを与えてあげているんだよ。己のしでかした出来事の責任を取る絶好のチャンスを」
「基本的に君達が遭遇した怪異は君達のせいだ。責任逃れは許さない。但し、春休みにキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードがこの町を訪れたのは、間違いなくその灰ありきのことだっただろうがね」

こんなことを言っています。

だから、終物語9話感想などで書いたように、阿良々木君は忍に往き遭う前から、数多の怪異を抱えていたのです。忍とのペアリングが切れてさえ、聖水で浄化されてしまうくらいに。

でなければ、忍と出会ったのが阿良々木君の責任でないなら、阿良々木君が責任を取る必要なんてないんですよ。

十五年前の何らかで、(おそらく)父親を殺すか壊すかして莫大なカルマを背負い、化物語6話で

「もしできるのなら、戦場ヶ原には、失ったもの、捨てたものを取り戻して欲しい。そんな僕の考えは大きなお世話だろうし、有り難迷惑もいいところだろう。でも僕はそう思わざるを得ないのだ。だってそれは、僕には絶対にできないことだから」

こんなことを言っている阿良々木君のカルマが、吸血鬼の忍を助けたことだなんて生温い罪であるはずがないのです。

原作では最初、阿良々木君が吸血に成り下がったことをさも重大なことのように独白していましたが、阿良々木君はその遥か前からどうしようもない化物なんですよ。

なのに、忍の一件でニンゲンをやめてしまったなんて些事が阿良々木君最大のカルマのように捏造する、忍の一件をこれ幸いに自分の罪を薄めて語る、ほんとうに(検閲済み)で(検閲済み)な(検閲済み)なんですよ、この(検閲済み)は。

だから、終物語12話の斧々木余接の台詞、

「言い訳のようにも聞こえるけどね。幸せにならないから勘弁して下さい。幸せになろうとなんてしないからどうか許して下さい、どうか見逃して下さいと言っているようにも。(後略)」
「ねえ、お兄ちゃん。ひょっとして貴方、不幸や不遇に甘んじていることを頑張ってると思っちゃってるんじゃないの。そういうのを世間では、何もしていないって言うんだよ。(後略)」

も本当にそのまんまだったり、挙げればきりがないんですよね。

終物語6話「そだちロスト 其ノ参」で扇が言った、

「で、ここで言う『全然』を阿良々木先輩、でもそうは言っても少しくらい食べてたんだろう、という意味に勝手にマイルドに解釈しませんでした?」

のようなことをしなければ、物語の主人公だから良い奴なはずだ、なんてフィルターを勝手にかけたりしなければ、阿良々木君が(検閲済み)なことは明らかだと・・・・僕は思ってます。

「するがモンキー」で、神原駿河のために命懸けで戦うなんてエセ正義を見せたところから、終物語6話辺りまで、可能な限り精一杯阿良々木君を良く解釈しようとしていましたが、そうすると物語全体(に散りばめられた上記のような断片)が全然繋がらないんですよ。
(駿河との戦いは、阿良々木君が負ければ駿河は人殺しの業をずっと背負うことになるのです。絶対負けられない戦いに勝算なしで挑むとか偽善以外の何でもありません・・・・本当は。まあ、普通、娯楽作品にそこまで細かいことを言ったりしないし、当時は物語シリーズを娯楽作品だと思っていたのでスルーしてましたけど)

●新世界より、と、物語シリーズ

本来はそういった物語の仕掛けを解説した上で、一例として僕がそこからどう思ったかを書くべきなんでしょうけど・・・・。

そんなのは単なる一例にしかならないので、別にいらないかな〜、みたいな(建前)。

そんなの書いたら僕が人並みに狭量な一般人なのがバレるので絶対書きたくないんですよね(本音)w

最近、ニコニコ動画様で「新世界より」の一挙配信がありましたが、大多数の方は業魔になった青沼 瞬などの異端を容易く排除する世界に嫌悪感を抱かれたのではないでしょうか。

種全体を守るためとはいえ、個を容易く切り捨てる世界=異端を切り捨てる世界に疑問を投げかけるってのが「新世界より」のテーマの一つになっているので。
(バケネズミなど他種族は容易く殺すのに、同種だけは駄目なんて傲慢極まりない『偽りの神』様気取りの馬鹿どもが、同族を殺すために不浄猫なんかを作り出し、隠蔽に隠蔽を重ねながらそんなことをやっているんだから、阿良々木君の悪行を眺めるような、どうしようもない気持ちにさせてくれますw

そんな傲慢を抱えたせいで、「攻撃抑制」や「愧死機構」なんてものが絶対だと信じ込み(洗脳され、の方が正しいのでしょうけど)、本当は二〜三人が最悪相打ち覚悟で戦えば収束できるだろう悪鬼に全滅させられそうになったり、バケネズミが虎視眈々と万物の霊長の座を狙っている、人類を疎んでいるなんて明白なことすら想像できなくなって寝首をかかれていたり、本当にマヌケな阿呆として描かれているんですよw
(例えば、遮光眼鏡を着用し、少し開けた場所で悪鬼を待ち伏せします。悪鬼が現れたら悪鬼を囲むように呪力で閃光球を作成します。同時に場所を特定されないよう歩いて常に移動を始めます、それを数人が、呪力干渉しない球の配置を考えながら行えば万が一誰かが殺されても大丈夫です。

悪鬼がとっさに目を閉じたとしても球がある限り目を開けたら目をやられるし、目を閉じていては呪力を使えません。そもそも、光を使った光速の不意打ちなので、閃光球を出した時点で普通は悪鬼の視力をしばらく奪えるはずです。
(攻撃抑制などに抵触しないなら最初から失明狙いでもいいですけど)

悪鬼がとっさに目を閉じ呪力で遮光眼鏡を作り出すなんて芸当が可能なのなら、閃光を作ると同時に眩しいであろう悪鬼のために待機していたもう一人が簡単には外せない目隠しを作ってあげれば万全でしょうw

悪鬼がその呪術で作った目隠しを呪術で壊せるくらい呪術が万能なら、目隠しなんか作らずに、悪鬼が遮光眼鏡を作った瞬間に『その眼鏡を』壊す役でスタンバイしておけばいいだけです。

そこを遮光眼鏡を着用させた不浄猫に襲わせる、などなど、手はいくらでもありますw 炭疽菌を足元に投げつけるのがセーフならこれくらい余裕でしょう。

まあ、そもそも何があっても人は攻撃してはいけないと洗脳されているのでこんな発想が出てこないのでしょうが、それは洗脳の力であり「攻撃抑制」や「愧死機構」だけならザルなんですよね、本当は。

それに、本来は十分に勝てるはずの悪鬼相手に全滅しかけるマヌケさを説明したいだけなので、更に完璧を期した詳細な作戦や、洗脳しつつ悪鬼対策もできるようどんな洗脳をしていくべきか、など、物語の主題と真逆方向の話は、書かないで済むなら書かずに済ませるべき内容ですしw

勿論、こんな物語を観ても尚、そんな好戦的なことを考えられる人類はアレだよなぁ、と更にその先を考えるならここら辺も必要な話ですが、もう長くなりすぎて書ききれないのでw)

神栖66町の人口が数千なのに、数十万匹の知性を持つ他種族を放置していたことなど、どこまで阿呆なのかと突っ込めばきりがない訳ですが、それら全てが最後の

「想像力こそが、すべてを変える。」

に繋がっていく、良い作品でした・・・・物語シリーズ同様、娯楽目的で観るには辛い感じですけどw

呪力(核兵器)なんて持ったところで、制御できなければ自滅するだけです。「攻撃抑制」や「愧死機構」を組み込もうが、何らかの手段でそれを無効化する者が現れた瞬間、逆に致命的な破綻をもたらします。

特に異端を許さない、それが発覚すれば処分されるような社会なら、悪鬼が友好的に社会に合わせようと、なんとか妥協点を探そうと考えるはずもありません。

更に、そこまでして得た呪力なんかでバケネズミ達に圧政を敷いていても、相手がそれを上回る力を手に入れた瞬間、何もかもが終わりです。圧政下で虐げられていた相手が、優位に立って尚こちらに情けをかけるなんて思われる方はいないでしょう。

なら、どうしていくべきなのか? 「想像力」を総動員して考えていこう、そんな物語だったのだと思います)

まあ、そっちベクトルなら、(できればこれも可能な限り触れたくはなかったのですが)その話に触れられなくもない訳ですが、物語シリーズはこれを逆ベクトルから訴えている訳です。そんなもん、人格者でない、人並みに狭量な一般人である僕に触れられる訳がないんですよw

なので、物語シリーズはそんな観方をするために敢えて阿良々木君をあそこまで(検閲済み)な(検閲済み)に描いている訳で、それを解説している僕も、単に描かれているものを素直に受け取っているだけです。断じてアンチじゃありません、絶対、と言い訳を済ませたところでw、

暦物語 第2話「こよみフラワー」

に続きますw


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2016年01月10日 14:08 by 元会長
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