【公式サイト様/ニコニコチャンネル様】
さて、今回は化物の強さについて考察し、4話の化物が最弱である理由を説明していきたいと思います。
●主人公の名前
まず、
ニコニコチャンネル 闇芝居 三期 第4話「にぎやかな病室」
のあらすじより、主人公の名前が「近藤」だとわかります。でも、作中ではそれが明かされません。何故なら、
『今回の化物が、近藤の名前を知れるほどの強い力を持っていない』
からです。
「名前を知ることは相手の魂を掴むこと」だと言われるくらい、名前には重要な意味があります。だから、力の弱い化物ではそれを知ることができないのです。
●回想シーン
それは、近藤が寝付けずに「明かりが点きっぱなしの病室」を見ていた回想シーンにも表れています。
まず、画面に靄でもかかったように白っぽくなっていますが、病室に入ることのできない化物が外から様子を窺っていたため、ぼんやりとしか様子がわからない演出でした。
また、EDで映される化物のスケッチに看護婦の姿がないことより、看護婦は(「決まりだから」とあんな異常な病室を無視できるくらい心がアレなだけの)普通の人間です。
だから、このシーンで看護婦が近藤に声をかけた時、普通はそうするように、看護婦も
「近藤さん、まだ、起きてたんですか」
と、言っていたはずです。
でも、化物は名前の部分を聞き取ることができず、(アバンやEDでスケッチをしている少年に)語ることができませんでした。
これが、単に回想シーンであることを示すにしては、靄が濃かった本当の理由です。
●EDで顔の化物が増える理由
よって、三期の物語は
『各話毎に異なる化物が、自分の起こした怪異譚を少年に話す形で描かれている』
のだと思います。
だから、話が進む度に、EDに出る顔の化物がどんどん増えているのです。
●化物の強さランキング
よって、冒頭で化物が近藤にあんな夢を見せたのも、直接近藤を襲える力がなかったからです。
近藤に自発的に「にぎやかな病室」の扉を開かせる、そんな手順を踏まないと、現実に干渉するだけの力がないのです。
1話感想でも書きましたが、魔(化物)は人間の悪しき心の投影です。
だから、今回なら「決まりを破る」、1話なら「(相手の話す内容が異常だからと)コミュニケーションを拒絶する」と、自分と合致する悪しき心を作り出させ、その心の隙を突いて襲ってくるのです。
なので、人間に抱かせないといけない悪しき心が些細なものであるほど、容易く人を襲える強力な化物ということになります。
よって、三期の化物の強さランキングを考えると、
2話>3話≧1話>4話
という順番になると思います。
・2話
ちょっと道に迷って気まずくなっている、そんな些細な心の隙間さえあれば、車に閉じこもり、互いに声を掛け合っていた二人を、力押しで取り込めるほど強力な力を持った化物でした。
・3話
ケンちゃんの本名を知るには至っていませんでしたが、マチコの名前を知っていました。「他人に悩みを相談できない、問題を一人で抱え込む」状態にさせれば相手を取り込むことが可能です。引きこもりのボッチ体質だと抗う術がありませんw
・1話
関口の名前を知るほどの力はありませんでしたが、獲物に自発的な何かをさせなくても、こちらの問いかけを無視するよう仕向けられれば相手を襲うことが可能です。
・4話
獲物に自発的に「病室のドアを開けさせる」必要があるので、マチコや関口のように心を閉ざし拒絶されると何もできなかったでしょう。
因みに1期の「傘神様」は専門的な結界に入ってすら、それを中から開けさせられたらアウトという2話並に強力な化物です。結界などない一般人相手に特別な手順が必要な今回の奴とは別格でしょうw
●例え化物がいなくても・・・・
何せ、今回、最もぞわぞわしたのは一周目を観終わったあと、二周目の最初に、近藤の夢の中でトラックが密かに出ていくところでした。
一周目では気付けませんでしたが、真夜中にトラックが出ていくなんて異常事態が起こっていると、ちゃんと伏線が入っていたのです。
でも、それは、そんなガバガバな、看護婦の助けがなければ逆に獲物に逃げられそうな夢しか見せられない、化物の弱さの表れでもあるんですよね。
だから、今回の化物は自分の力だけでは人間(近藤)を襲うことができず、看護婦の、人間の力まで利用していました。
「決まりだから」とあんな異常事態を無視できる、ほとんど魔に成り果てた心を持つ看護婦を利用して、獲物の疑心暗鬼を増長させていたのです。
だから、化物なんていなくても、やっぱりアレになってしまった人間の心が一番怖い、なんてことを思いつつ、
闇芝居(三期) 第5話「」
に続きますw
スポンサード リンク
スポンサード リンク