【無彩限のファントム・ワールド7話】シュレディンガーのパンツを真面目に考察してみる!w【感想・考察】


無彩限のファントム・ワールド #07「シュレーディンガーの猫屋敷」

さて、冒頭でルルが言っていた、

「スカートの中のパンツに例えると、観測してみるまでは履いている状態と履いていない状態が同時に存在する」

ことをオタク界隈では「シュレディンガーのパンツ」と呼び、ずっと議論が続いている・・・・気がしますw

●シュレディンガーのパンツ

しかし、シュレディンガー方程式(波動関数)は本来、原子核の周りを回る電子の軌道(≒位置)を示すものです。そしてその軌道は原子核に接触する寸前(≒0)から無限遠までまさに無限の可能性の重ね合わせになっています。

よって、波動関数に電子の座量情報を代入するとその位置に存在する確率が返ってくる訳です。

だから電子(粒子)が観測されるまでは、何処に存在するのか波動関数としてその可能性は無限に広がっています。しかし、観測された瞬間、その情報が特定され一つの粒子になってしまうのです。

なので「シュレディンガーのパンツ」とは履いているのかいないのかだけではなく、どんなパンツを履いているのかなども含めた無限の可能性が重なり合った状態、とした方が元ネタに近く、より多くの夢と希望が詰まった素晴らしいシチュエーション(固有状態)になると思いますw

●探し出した未来

では何故こんな話をしたのかというと、今回の話がこれを前提にされてるっぽい気がしたからです。
(まあ、無限のパンツは関係ないですけど・・・・w)

今回、晴彦達が猫屋敷に入ってから、昼だったり夜だったり、夏だったり冬だったり、これまでの様々な回想シーンが背景に流れたり、といった演出が入っていました。そして、それらが多分

『無限の可能性(≒波動関数)の中から、ルドルフが生きているという未来(≒存在確率が非常に低い座標)を探し出している演出』

なのだと思います。

・・・・が、上記のバックボーンをある程度知らないとそこら辺が意味不明なんじゃないかな〜、みたいな・・・・。

●今回の真相

そもそも、その解釈に辿り着くためには、6話感想で書いたように、前回の話を、舞に無理強いされ逃げ出しかけていた久瑠美の話、ではなく、

『久瑠美がファントムと戦う決意を固めかけていたから、その力を頼ったファントム・アルブレヒトと出会うことになった話』

と解釈していないと更に意味不明というか・・・・。

前回、久瑠美がそんな強い心を持てたから、いよいよ過去の、

『ルドルフがいなくなった問題と向き合うことができた』

というか、向き合ってしまったというか・・・・。

今回、一瞬だけ、夕暮れの川原で「ルニョルフー!」と叫ぶ久瑠美が映されますが、その隣に佐茂アリナの姿がありません。アリナのルドルフを心配して探し回った最近の記憶なら、(演出的に)アリナと一緒に描かれないのは不自然です。

だからルドルフは久瑠美が昔飼っていた猫の名前でもあって・・・・

『久瑠美がルドルフの生き続けている世界を願ってしまったから、猫(ルドルフ)が生き続けている可能性を示す波動関数(ファントム)が生まれ、無限の可能性が溢れ出しました。

そのせいで、アリナがルドルフに似た猫を飼っていることになり、もしくはルドルフに似ていたからアリナの猫が行方不明になり、「ルドルフが生きているかもしれない≒生きているものはルドルフかもしれない≒みんなが猫化」した世界になってしまったのです。

しかし、久瑠美がルドルフを観測したことで、ルドルフが生き続けている未来が確定され、みんなの猫化が一匹の猫に収束した』

のだと思います・・・・多分w

ただ、これって量子力学をちょっとだけかじってないと意味不明なんじゃないかな〜、みたいな・・・・。

せめて、冒頭の晴彦の薀蓄で、波動関数と存在確率の分布をもっと入れて、晴彦の

「つまり、久瑠美ちゃん達の気持ちがルドルフを命あるものに固定した」

の台詞を

「久瑠美ちゃんの願いがルドルフの生き続ける未来を見つけ出した」

くらいに変えた方がいいような・・・・でも、仮に僕が量子力学の雑学を全く知らなかったら、その程度の補足があってもどっち道わからなかったような・・・・なんとも悩ましい感じですw

あとは細かいことをいくつか・・・・。

●晴彦が怪しい・・・・

冒頭、猫の入った箱が日向と日陰で二分されるのは、生きているのか死んでいるのかが重なり合っている演出です。

ただ同時に、ルルが日向に、晴彦が日陰に分断されているのが非常に気になります。普通、

日向=生きている(実在)
日陰=死んでいる(ファントム)

だと思うのですが・・・・。

だから、後に晴彦が描いた探し猫のポスターも背景が赤と青に二分されていて、晴彦が既にルドルフの死を感じ取っている? って伏線にも見えて・・・・。

晴彦が一人だけ猫化しなかった(進行が遅かった?)のも気になりますし・・・・。

因みに、冒頭のルルと晴彦の

「つまり、スカートの中のパンツに例えると、観測してみるまでは履いている状態と履いていない状態が同時に存在するってこと?」
「お前はノイマン先生かよ」

この会話は「フォン・ノイマン=ウィグナー解釈」でググると後に晴彦が言っていた「抽象的自我」と合わせた答えが出てくるはずです。

そして、この『フォン・ノイマン』が現在のノイマン型コンピュータの父と呼ばれるアメリカの数学者だったりします。

●恥ずかしい・・・・

その後色々あって、ルルの振る猫じゃらしに、舞、玲奈、久瑠美が飛びついてしまった時、玲奈が口では

「恥ずかしい〜」

と言いますが、その顔がちょっと嬉しそうですw

5話感想で書いたように、玲奈が本当はちょっとはしたないことをしてみたいと思っていることがここでも演出されていましたw

といったところで、

無彩限のファントム・ワールド #08「猿温泉を突破せよ!」

に続きますw
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2016年02月19日 22:45 by 元会長
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