さて、冒頭は九年前(?)の記憶。母親に手を引かれ王宮を去るフィルフィに、ルクスは
「フィちゃん、フィちゃん達が安心して暮らせる国を僕が作るから。約束する」
と、自分の思いを伝えます。
そしてフィルフィも、ルクスに駆け寄り
「"お姉ちゃんから"教わったの。必ずまた会えますようにって」
とキスに思いを託しました。記憶の中、音もなく湧き出す噴水の側で・・・・。
●フィルフィの口癖?
おそらくこれがサブタイトルの「約束」(一回目)で、開始早々タイトルが回収された訳ですが、ここで注目するのはフィルフィの台詞の「お姉ちゃんから」です。
後に、フィルフィが大雨が降る中、ルクスの母親の墓参りをしたことが回想されます。そこでもフィルフィは
「こうしてあげると元気出るって、"私のお母さんが"してくれたから」
と、ルクスを抱き締めました。
フィルフィの優しさを抱き締めるように泣きじゃくるルクス。しかし、記憶に残るのは激しい雨の音だけで・・・・。
更に後のシーンでも、フィルフィはルクスに
「お母さんが病気で死んじゃった後、"お姉ちゃん"、凄く寂しがるようになったから。私は死ねない、って思ったの。"ルーちゃんも"寂しがり屋だから」
こんな思いを話します。
流石にここまで畳みかけられると、フィルフィが3話で(ルクスを一週間独占できるという)特別依頼書を持って逃げ回るルクスを見つけた時に言った、
「ルーちゃんを捕まえたらケーキくれるって、"お姉ちゃんが"」
という台詞を思い出さずにはいられません。
しかし、8話の冒頭で、ルクスとフィルフィが初めて会った時の回想では、
「めっ! だよ。悪くないのに謝っちゃダメ」
と、ロリっ子可愛いフィルフィは、誰のものでもない自分の言葉で自分の思いを伝えていましたw
なら、フィルフィは(同回想のク○皇子などに迫害され?)すっかり自分に自信を失ってしまった、本当に伝えたい思いは、誰か他の人の言葉を借りないと自分の言葉として話せなくなってしまった・・・・のかなと思ってみたり・・・・。
なので、とりあえず8話のク○皇子どもは全員五年前の革命で成敗されたという脳内設定が、僕の脳内では全会一致で採択されましたw
●フィルフィが世話焼きな理由
よって、旧帝国の人体実験施設でヘイズに脅された日の夜、ルクスがフィルフィの部屋でフィルフィにパンがゆ(?)を食べさせるシーン。
フィルフィは逆にルクスにパンがゆを食べさせようとします。その他にも、これまでフィルフィは隙あらばルクスの世話を焼こうとしてきました。
これらは全て「フィルフィがルクスの面倒を見なくては」と生きる理由を自分ではなく他人に求めていた結果、なのだと思います。
●もう大丈夫・・・・
だから人体実験でアビスになってしまったことで、フィルフィは更に自分を肯定できなくなり、自分を蔑ろにしていってしまったのでしょう。
フィルフィがルクスと同じベッドに潜り込んでも、一緒にお風呂に入っても、全く恋愛感情を感じさせなかったのは、こんな思いのためでした。
だから、そんな自分がルクスを殺そうとしてしまったことで、
「お母さんが病気で死んじゃった後、お姉ちゃん、凄く寂しがるようになったから。私は死ねない、って思ったの。ルーちゃんも寂しがり屋だから。
でももう大丈夫。ルーちゃんには大切な人一杯できたから。お姉ちゃんもルーちゃんがいれば安心。ルーちゃんは強くなったからきっと大丈夫」
と、フィルフィはもう生きることを諦めかけてしまいます。
でも、ルクスが、
「違う! 僕は駄目なんだ。僕はずっと弱いままで。あの日、フィルフィが僕を助けてくれたから、今までいてくれたから、僕は戦うことができたんだ。だからいなくならないで!」
と、それでもフィルフィが必要だと言ってくれたから・・・・。
●オーバーリミット・・・・
その後色々あって、ヘイズが連れてきたラグナレクとの戦いが始まります。
そこでフィルフィは、触手プレイでルクスに勝ち誇るヘイズ(笑)に、
「何も知らない貴方がルーちゃんのこと決めつけないで・・・・私、知ってるから。ルーちゃんが傷ついても、この国を変えようとしてたこと、全部知ってるから」
「だから戦って! 他の誰でもないルーちゃんが望んだ願いのために」
と言い切ることができました。
自分の願いに自信が持てずフギルの問いに答えられなかったルクス。そんなルクスに最後の一歩を踏み出させたのは、ルクスと同じくずっと自分に自信を持てなかったフィルフィの言葉だったのです。
だから、フィルフィの言葉と、
「オーバーリミット、オン!」
と、遂にルクスはバハムートの真の力を発動させたのでした。
●大好きだよ・・・・
そんなこんなで、ラグナレクを倒し、シーンはルクスの部屋に移ります。
ルクスが上体を起こして座るベットに、フィルフィはルクスの足と触れ合うほど深く腰かけています。
でも、フィルフィはルクスに背を向けていて、茜色に染まった頬がルクスからは見えませんw
「ちょっと近すぎない?」
「ルーちゃんの看病だから」
野暮なことを言う主人公の鑑、ルクスにこう言って今度は一人でパンがゆ(?)を食べ切るフィルフィw
そしてルクスの方を振り返ると、
「私、もう平気だよ。ルーちゃんが約束守ってくれたから」
と、ルクスの肩にそっと体を預けます。夕日から隠れるように
「ありがとうルーちゃん。大好きだよ」
と囁きながら・・・・でも、今度こそ自分の言葉で・・・・。
・・・・と、フィルフィが意外にチョロくないんじゃないかな〜という理由(そんな演出が入れられているということ)を、たまには説明文でなくなんちゃって小説風もどきな感じで書いてみましたが伝わったでしょうか・・・・?
あと、Cパートでまたも破られるこの世界の牢屋にもはや清清しさを感じつつ(笑)、
最弱無敗の神装機竜《バハムート》第10話「」
に続きますw
スポンサード リンク
スポンサード リンク