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さて、1話で主人公・岬 明乃が指導教官・古庄 薫に真っ先に尋ねたことは「どうして自分が艦長なのか?」でした。つまり、明乃の自己評価は高くありません。だから艦長に相応しい自分になろうと無理に背伸びをしています。そこら辺は1〜2話感想にも書いているので、宜しければご覧下さいw
よって、そんな前提で本編を追っていくと・・・・。
●五十六の意味
OP明けて、記録員・納沙 幸子が船の被害状況を確認します。ブリッジでその報告を聞き、副長・宗谷ましろが、
「巡行で学校に戻る最短コースでいいですね、艦長」
と問いかけますが、明乃の耳には届きません。明乃は救難要請をしてきた幼馴染・知名もえかのことで頭が一杯だったから。
ここで、大艦長の五十六が明乃の頭に乗りますが、明乃がふらつき、すぐに降りてしまいます。明乃がまだ艦長になれていない演出です。
●艦長としてもっと・・・・
夜、海上安全委員会の無線を傍受して、明乃達は晴風がお尋ね者になっていることを知りました。
「もしかして、武蔵も同じ状況なのかも」
「我々の方が助けが必要だろう! それに実技演習もしてない私達がどうやって助ける気だ?」
明乃はもえかへの私情から、晴風の艦長として不適切なことを言いかけて、ましろに諫められてしまいます。
「わかった、しろちゃんの言う通り学校へ戻ろう。じゃあ、私が艦橋にいるから、みんなは休んで」
「今夜の当直は私(幸子)と鈴ちゃんです」
(中略)
「いいから休んで下さい!」
更に明乃はこう言って、益々ましろに怒られてしまうのでした。
「はぁ、もっと艦長としてしっかりしないと・・・・」
自室のベッドに倒れ込み、天井を見上げる明乃。疲れがどっと押し寄せ、意識がすぐ暗い海に吸い込まれていきました。
その後、ブリッジから「海中で変な音がする」と報告が入り、明乃は目を覚まします。
そしてわざわざ、艦橋への階段を少しふらつきながら登る明乃の姿が映されます。まだ艦長になりきれずふらつく足元で無理に艦長への階段を登っている明乃の状況が演出されていました。
●パジャマでピンチ!
それはブリッジに、猫のフードがついたパジャマ姿でやって来た水雷長・西崎芽依や、モグラのアイマスクを着けたままパジャマ姿で現れた砲術長・立石志摩も同様です。
勿論、サメのぬいぐるみを抱いたままパジャマ姿でやって来た副長のましろもw
っていうか、まだ気張っていないとセーラー服すら着られない、未熟な三人が演出されていました。
ここら辺が、照明を点けたまま夜戦をしてしまうような今の晴風の状況=サブタイトル「パジャマでピンチ!」に繋がっているのだと思います。
●万理小路「さん」
そんなこんなで、水測・万理小路 楓より、音の正体は潜水艦・伊201だと報告が入ります。
「潜水艦は全部男子校ですもんね。でも、狭くて暑くて臭くて」
すると、給養員兼砲雷運用員兼炊事委員の杵崎ほまれが、潜水艦への熱い風評被害を語りますw
(この肩書、あまりにも長すぎるので雑用って訳したいんですけど、ダメですかね?w)
因みに、明乃が楓(と船医・鏑木 美波)だけあだ名でなく「万理小路さん」と呼ぶのが気になります。影のドンなんでしょうか?w
(船医はともかく、水測って偉い役職とは思えないですし)
その後、伊201が魚雷を撃ってきますが、晴風は何とかそれを振り切ります。一息ついて、明乃が伝声管で尋ねます。
「万理小路さん、何か聞こえる?」
「あら、お許しあそばせ、起きておりますわ」
しかし、居眠りをしていた楓は、慌ててこう返します。暖かそうなパジャマ姿で・・・・。
●軍服姿のミーちゃん
だから、再び伊201に見つかり、攻撃を受ける晴風。その衝撃で2話で明乃が救助したヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルク(通称ミーちゃん)が目を覚ましますw
そして『軍服姿で』ブリッジに乗り込み、大声で叱咤するミーちゃん。
「夜戦中なのに照明を点けているとは何事だ!」
「照明消して」
明乃は慌ててそれに従います。
ミーちゃんは次々に指示を出し、一旦、伊201から逃れることに成功します。パジャマは論外として(笑)、学生(セーラー服)と候補生(軍服)の違いをはっきり見せつけてくれましたw
(だから、1話の出航時にもえかが軍服だったのも、明乃がセーラー服なのも、やっぱりそういうことなんだなと思ってみたり)
●自己紹介できない明乃
「これで少しは時間が稼げるはずだ」
「・・・・お前は誰だ?」
「ん?・・・・わしはヴィルヘ」
「あ、ドイツ艦の子だよ。目が覚めたんだ」
更に、この会話から、やっぱり1〜2話のあれは明乃のアレな演出だったんだなと確信してみたり。
その演出とは、1〜2で明乃が艦内を周り、みんなの名前を確認したことです。
明乃は自己紹介をし合うのではなく、一方的に相手にあだ名をつけていくだけでした。上記のように、自ら自己紹介を始めたミーちゃんと違って、
『明乃は自分に自信がなくて、自ら(艦長だと)役職を名乗ることができなかったから』
「えー、もう名前覚えたの? 凄ーい」
2話で機関員・駿河 留奈はこんなことを言っていましたが、僕はいけ好かない印象しか受けませんでした。規律、階級が全ての軍隊では、こんな頭ごなしに一方的な上司がいいのかな〜? と一旦スルーしてましたが、やっぱり明乃のアレな演出だと思うんですよね。
●私達には何もない
「潜水艦戦ならわしに任せろ。潜水艦の本場はドイツだからな!」
話を戻して、ミーちゃんはこう意気込みますが、ましろはミーちゃんが攻撃命令を出そうとする度に、それらの武器がないことを告げていきます。
「じゃあ何があるんじゃい!」
「そう私達には何もない。だから知恵を貸して欲しいの」
そこで明乃は、初めてこう誰かに助力を頼むことができました。
ただ、「私達には何もない=晴風には武器がない」のではありません。
『私達には何もない=晴風の乗員は全員何もできない学生だ』
と明乃は思っているんですよね。だから明乃が誰かに相談することもなかったのです、きっと。
・・・・ましろ辺りと修羅場る未来しか見えない訳ですが・・・・。
●ブリッジの外に出て
その後、「そうかいぶ(?)」を発射する時、
「あと五発。このまま右に百八十度回頭」
(中略)
「あれで何とかなるのか?」
明乃とましろがブリッジの外(?)に出て、こんなことを言いつつ双眼鏡を覗きます。
閉じたブリッジは閉じた心の暗示であり、明乃(とましろ)がちょっとだけ心を開きかけている演出になっていました。
できればその理由が、あたふたしながらも「そうかいぶ(?)」を発射でき、晴風のクルー達を信用し始めたから、とかであって欲しいところです・・・・。
●艦長の帽子
その後色々あって、爆雷で伊201を航行不能にし、晴風は横須賀の海洋学校を目指します。
翌朝、医務室で明乃はミーちゃんから、ミーちゃんの船・アドミラルシュペーで反乱が起こったっぽいことを聞きました。そしてミーちゃんの持つ帽子が、アドミラルシュペー艦長の物であることも。
早く明乃がミーちゃんにその帽子を被せて貰い、艦長と認められる展開を望みたいところですが・・・・OPを見ると明乃の帽子も何か意味深な感じで、ミーちゃんがアドミラルシュペーの艦長に被せて貰うことになるのかな〜? と思ってみたり。
●命令があれば
そんな折、校長から全艦帰港命令が出されます。
「学校から全艦帰港命令が出ました。晴風も学校側が責任を持って保護するので戻ってくるように、って。帰還中は一切の戦闘行為は禁止だそうです」
そしてみんなの前で嬉しそうにこう告げる明乃。
昨夜、ミーちゃんがいきなりブリッジで仕切り始めた時も、明乃は「私が艦長なのに」とか欠片も思いませんでした。頼れる誰かが命令してくれたら、安心してそれに依存してしまう・・・・。
まあ、「帰還中は一切の戦闘行為は禁止」がフラグにしか見えないのは置いておいてw
「それから新しい友達を紹介します。ドイツのウィンナー・ブラウンシュガー・いんげんまめ・・・・あれ? なんだっけ?」
そして、自分のことでなければ普通に(自己)紹介をしようとする明乃。しかし、それさえも満足にできなくて・・・・。
●ミーちゃんは有能だけど
なので、有能ミーちゃんが来たことが良かったのか悪かったのか。まあ、最終的には良かったってなるのでしょうが・・・・。
上記したように、ミーちゃんの言うがままなのに「私が艦長なのに」と欠片も思わなかった明乃。校長の命令に油断しきっているように見える明乃。
また、1話でも明乃は「もえかと同じ船に乗りたい」と言っていました。信頼できる誰かに依存したい、そんな弱い心を覗かせて・・・・。
だから、物語的には、そんな半人前の明乃達を助ける先輩としてミーちゃんがやって来たのでしょうが、何の衝突もないまま明乃(達)がミーちゃんをお手本に成長していける・・・・とも考えにくい訳で・・・・。
できればほんわか百合百合展開がいいな〜、なんて思いつつ、最後のましろの可愛いお部屋公開に現実逃避を重ねつつ、
ハイスクール・フリート 4話「」
に続きますw
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