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冒頭、ルシアンにべったりのセッテに、亜子がぐぬぬとなっていますw
●セミの声
OP明けて、放課後の学校で、セミが五月蠅く鳴いています。セミの声は「騒音≒(心の)ノイズ」の演出で、今回セミニキの熱演が随所に入っていますw セッテに心乱されて、LAとは違うゲームをやろうなんて言い出す亜子の心が演出されていました。
●亜子、一回目の転生
『これこそが亜子の一回目の転生です』
LAでは(というか、何の勝負でも普通の子には勝てないかもしれなくて)戦いたくないから、別のゲーム「ULTRA FORCE」に転生したのです。みんなで転生したセッテのいない世界なら、亜子にもワンチャンあると思ったから。
だから、亜子はルシアンと婚姻関係まで築いていたネトゲ(LA)を簡単に捨てました。ネトゲ部の、リアルの繋がりがあればゲームなんてどれでもいいし、いくらでもやり直せる・・・・と思っていたから。
なので、ある意味、亜子がネトゲから外の世界に出かかっていた良い兆候だったのだと思うのですが・・・・。
●ワンチャンなかった?
しかし翌日、英騎のクラスメイト・秋山 奈々子がセッテの中の人だとわかります。
「だから西村君、本当は玉置さんとこういう関係じゃないんでしょ?」
更に奈々子はしれっと英騎と腕を組み、
それを見た亜子は、奈々子(セッテ)も英騎とリアルで繋がっていて、LAでもリアルでも亜子は奈々子にきっと勝てない、と思ってしまいました。
だから亜子は、
「ル、ル、ルシアンの馬鹿ぁ!」
と涙目で教室を飛び出して、そのまま家に帰ってしまいます。
●職員室のカーテン
セミの声が漏れ聞こえる職員室で、英騎達はネトゲ部顧問の斉藤 結衣と亜子のことを話し合います。
「とりあえず、時間を置いた方がいいわね」
しかし、結衣の言葉に、その場は一旦解散となりました。
ただ、職員室の窓は曇りガラスでも、カーテンは全開になっていました。これまで一度としてカーテンが開いていないネトゲ部の部室と比べれば、明らかに開放感を感じると思います。
だから、この一件で(主に)英騎、茜、奈々子が心を開いていく暗示にもなっていたのだと思います。
●部室のカーテンと迷いの森
なので、放課後、英騎(達)はネトゲ部の部室からLAに入り、亜子の説得を試みますが、失敗してしまいます。英騎達が腹を割って話していなかった(相変わらずネトゲ部の部室のカーテンが閉まったままだった)から。
ルシアンとアコがLA内で話した、暗い迷いの森っぽいフィールドも、心が迷っている英騎、亜子、茜の演出です。
●影の本心
だから、学校からの帰り道、(職員室のカーテンの暗示通り)このままでは駄目だと、茜が意を決し、英騎に亜子・・・・に重ねた自分のことを打ち明けますw
「(だからLAの中で最初は付き合ってくれた人も)だんだんいなくなっちゃうんだって」
茜がこう話す時、長く伸びた黒い影が映されます。俺様キャラのせいで、茜の周りからも人がいなくなっていったことを密かに重ね、茜の心の影を話している演出です。
「でもね、あんたは違った。(中略)この人とならずっと一緒にいられるって。もう、頭が溶けてるんじゃないかってくらい、幸せそうに言ってたわ」
「あいつそんなことを・・・・」
二人がこう話して無言になる時も、長く伸びる二人の長い影が映されます。本当は茜も英騎のことが好きなのに、亜子の話としてその思いを伝えるなんて、そんな自分の影を、ただ眺めるのはもう嫌だから・・・・。
「私もね、そうなんだ。・・・・私も、あんたとならずっと付き合っていける気がする」
だから、茜もその影に隠していた本心を、遂に漏らしてしまいます。逆光の影に沈む、黄昏の笑顔で。
「つ、付き合うってのは一緒にゲームしたり部活したりってことだから、変な意味に取らないでよ。つまり、その、簡単に言うと、あんたとは腐れ縁だってこと」
なのに、すぐ英騎に背を向けて、こんなことを言ってしまうツンデレ茜。
「で、その腐れ縁には、あの引きこもり女も課金馬鹿も入ってるんだから」
更に、茜がこう言う時、その目が閉じられています。目は口ほどにものを言う、との言葉があるように「目≒口≒心」を隠している演出です。
もし、英騎とずっと一緒にいたい、その思いを腐れ縁と言うのなら、それは英騎ただ一人への思いだったから。
「亜子、ちゃんと呼び戻してきてよ」
でも、茜は目を開き、震える瞳でこう続けます。英騎への思いとは違うけど、亜子も大切な仲間だから。ツンデレな茜のせいで、その瞳のように心が震えていることは、また別の話だっただから・・・・。
・・・・何て言うか、早く何とかしないと手遅れになるというか、物凄い修羅場になりそうというか、色々心配が尽きない訳ですが・・・・。
●それが主人公の力!w
そしてBパート。英騎が亜子の家にやって来ます。周囲に響くセミの声が、雑念に乱れる英騎の心を演出しています。
亜子の母に会い、挙動不審な顔芸を披露しつつ(笑)、亜子の部屋の鍵を渡され、亜子の部屋の前までやって来た英騎。
ドア越しに声をかけ、入室を拒む亜子の声に問答無用で部屋に入ると、着替え中の亜子の下着姿を見てしまうというラッキースケベw 流石主人公、良い運命力を持っていましたw
●亜子の部屋 その1
部屋を見ればどんな人かわかる、と言われるように、部屋は住む者の心の暗示です。
なので、この時、亜子の部屋は真っ暗で、カーテンもきっちり閉まっていて、完全に閉じ籠っている亜子の心が演出されていました。
●亜子の部屋 その2
しかし、ひと悶着あって、英騎が部屋に入った時、亜子の部屋は明るくて、カーテンも全開になっています。漏れてくるセミの声に少し心が乱れていても、亜子がかなり心を開いていることがわかります。
●亜子のお茶
そこでボトラーの話になり、英騎が飲んでいるペットボトルから注がれたお茶も・・・・みたいな話になりますw
さざ波立つ心、などの言葉があるように、水は心を強く連想させます。だから、亜子の出したお茶を飲むということは、英騎が亜子から溢れた思いを受け入れるという、この後の展開の暗示になっていました。
●亜子の部屋 その3
その後色々あって、亜子と英騎は背中を向け合い、別々にLAのゲーム画面に向かいます。亜子がまだゲーム内のルシアンしか見ていない、英騎が学校を辞めるとLAしか見ていないような発言をすることになる演出です。
また、時間が経つほど、亜子の部屋はどんどん暗く、逆に窓から射す光はどんどん強くなっていきます。
ゲームだけじゃない、本当はリアルで英騎と一緒にすごしていきたい、でもリアルに踏み出すことができなくて、亜子の心がどんどん暗く、外がどんどん眩しくなっている(リアルへの羨望がどんどん強くなっている)演出です。
「俺、学校辞めます。亜子が学校辞めるなら俺も学校辞めます」
(中略)
「駄目です!」
だから、LAのギルドでルシアンがこう告げると、亜子はゲーム画面ではなくリアル英騎の方に向き直り、それは駄目だと叫びます。
亜子がやっと、ルシアンではなく英騎に向き合えたことが演出されていました。
「だって、そんなことしたらルシアン、リアルでマスターやシューちゃんともう・・・・」
「確かにそうだな。なら亜子。お前はそうなってもいいのか?」
「それは・・・・」
黄昏の闇に覆われた室内に、セミの声もほとんど聞こえなくなっていました。
そして、遂にセミの声の途絶えた部屋で、英騎が亜子に語りかけます。二人は再び背中合わせでゲーム画面に向かっていたけれど。
「けど、リアルはしんどいです・・・・っ」
しかし、亜子はこう言って俯きます。英騎はそんな亜子の方を振り向いて、その背中に呼びかけます。
「そうだなぁ。でも、それでいいじゃん。リアルで疲れたらゲームしようぜ。(中略)俺は学校で亜子を待ってるからさ」
「ルシアン。・・・・頑張って、頑張って、疲れた時はルシアンも一緒に休んでくれるんですよね」
「当たり前だ・・・・俺の嫁のためだからな」
「なら、頑張れる気がします」
だから亜子も、こう言ってPCの電源を落とすことができました。再び英騎の方に向き直ることはできなくても、亜子の「部屋=心の中」のLAを一旦落とすことができたのです。
PC画面に映る写像だったけど、英騎に精一杯の笑顔を見せて・・・・。
●亜子、二回目の転生?
翌日、亜子が登校すると、上記した職員室のカーテンの暗示を受けた奈々子が亜子をフォローしてくれました。
だから亜子は、茜が教えてくれたように、
「えへへ、ウチの旦那が最高で」
とクラスメイトに言うことができたのです。
なので、これを亜子の二回目の転生と取ってもいいんじゃないかな〜、みたいなw
(まあ、一回目はネトゲからネトゲへの転生だったのに対し、今度はネトゲからリアルへの転生って感じですがw)
といったところで、
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? 第6話 「告白したら成功確定だと思った?」
に続きますw
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