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さて、コメディものではテンポが重要になりますが、今回はこれまでで一番テンポよく物語が進んでいました。
それは、葉子達が自然に動けるように、人間関係が淀みなく流れるように、薗部が誘導してくれたからです。
なので以降は、本編を追いつつ、そう言える理由を書いていきたいと思いますw
●双葉は子供w
OP明けて、小田切 双葉が葉山 照の家にやって来ます。
肌を焼く太陽、鼓膜を圧迫するセミの声、双葉から滴る汗が(夏休みで暇を持て余した双葉が感じている)息苦しさ、倦怠感を存分に演出していましたw
「てーるーちゃーん! あーそびましょー!」
と、照の家の玄関で子供のように繰り返す双葉が、その演出に拍車をかけます。
双葉の子供っぽさが強調して演出されていました。
●暇を持て余し・・・・
しかも、双葉はそこまでしてわざわざトランプをしに来たと言います。翌日、双葉と照が、
「ほら、昨日だって暇してたし」
「暇してたの双葉でしょ! わざわざトランプしようなんて」
と、話を蒸し返したことからも、暇を持て余す双葉(と照)が繰り返し強調されていました。
なので、照はどうせなら何処か涼しいところに行こうと、西川 葉子も誘い三人でファミレスに行くことになります。
でも、取り立てて話すこともなく、ダラダラと無駄話をする双葉と照。更に葉子は連日のバイト疲れから、ついうたたねをして、額を机に打ち付けてしまいます。
子供な三人では暇や休日を有効に使えないことが描かれていました。
●薗部は有能な大人!?w
翌日、三人はシークレットガーデンで、薗部に葉子が怪我をしたいきさつを話します。
すると薗部は、疲労の溜まった葉子を奥で休ませ、暇を持て余していた双葉と照を臨時のバイトにスカウトします。
葉子を休ませ、双葉と照の暇を有効活用し、更には友達と一緒にバイトができれば葉子がもっと働き易くなることを見抜いての采配です・・・・多分w
まあ、薗部が何処まで意識的にやっているのか、ほとんどは直感なのか、そこら辺はわかりませんが、こう考えざるを得ない理由が、この後まだまだ出てきますw
●薗部の人心操作術1w
そんなこんなで、双葉と照が店に出ると、双葉が大食いらしくケーキへの熱い思いを語り、華麗な接客テクを披露しますw
「で、できるっ」
「いや、ただの自分の感想じゃ・・・・」
レジの奥からその様子を覗く薗部と照。この時、照の眼鏡が光を反射し真っ白になっています。有能な双葉の姿を見たくない、認めたくない、心の壁(眼鏡)の演出ですw
「で、葉山さんは?」
「うっ・・・・(別に張り合う気はないけど、仕事ができないって思われるのも何だか・・・・)」
そこで薗部はこう言って、照を手の平でコロコロと転がしましたw
「いらっしゃいまセ」
「いらっしゃいませー! どのようなケーキをご所望でしょうか?」
だから新たな客が入って来ると、照は双葉を遮るように出ていって、見事にコロコロされたのですw
●薗部の洞察力? その1
でも、その客は照の姉・葉山 光で、照は固まってしまいますw
更に、光は照にキャンディーを差し出して、双葉と照を硬直させますw
それを見ていた薗部は、一目でそのヤバさを感じ取ります。薗部の並外れた洞察力? 直観力? みたいなものが演出されていましたw
●薗部の洞察力? その2
「私も手伝いたーい! ケーキとか、お菓子とか、照ちゃんと一緒に作るのー!」
なので、光がこんな恐ろしい計画を口にすると、薗部は新作ジュレの名前を考えて欲しいと話を逸らしますw
すると光は「豚由来」なんて一見酷そうな名前を挙げます。しかし、後に「豚由来」はすぐ売り切れる大人気のメニューになりました。
それが「豚由来」という名前のせいなのか、薗部がそんな光のネーミングセンスを見抜いていた(直感していた)のか、その詳細はわかりませんが・・・・w
●薗部はストーカーさえ更生させる?w
そんなところに葉子のストーカーその2・竹園 優がやって来て、ストーカーその1の山路と口喧嘩を始めます。
薗部はそんな優の背後に回り込むと、ズボンを少しずり下ろし、
「お尻も可愛い。もうこはんはもうないんですね」
と優を煽りますw
気が動転した優は薗部を罵倒しますが、光がそれを諭すのでした。そのおかげで優は
薗部が、光と優のことをどこまで見抜いていたのかはわかりませんが、とにかく薗部のおかげでテンポよく話が転がっていきましたw
●亜紗子も子供w
Bパート、近藤 亜紗子が西山 芹奈の家のチャイムを連打し、芹奈に怒られますw 冒頭の双葉同様、亜紗子が子供である演出です。
だから亜紗子は、ペット用のカメラを買うためにお金がないと言う芹奈を、強引にケーキ屋(シークレットガーデン)に誘います。
その頃、シークレットガーデンでは"豚由来"が大人気で売り切れたり、光の
●薗部の洞察力? その3
そんなところに芹奈と亜紗子がやって来て、照が接客に当たります。薗部はその様子から、照と芹奈の関係や、亜紗子のKYさを一瞬で見抜きます。
「そうなんですよ葉山さん、凄いんです。接客もそつがなく丁寧、仕事も速く、機転も利きますし、この若さでここまでの方はなかなかいませんよ」
そこで、薗部はこう言って、まずは芹奈の対抗心を煽ります。
「べ、別に、これくらい誰だってできるでしょう? よくあるバイトじゃないの、接客なんて」
(中略)
「どうです、ならお試しでバイトしてみませんか?」
そして薗部はコロコロした芹奈のスカウトを試みますが、山路がそれを妨害します。でも翌日に・・・・。
あと薗部は、芹奈が亜紗子の
「そ、そうだね、西山こういう可愛いのって全然似合わないもんね〜」
という台詞で一気に感情的になったことから、芹奈が可愛い服に憧れていることも見抜いていました。
「やっぱりバイトしてくれる気になったんですか? 私、昨日のうちに(メイド服を)用意しておいたんですよ。こんなこともあろうかと」
何故なら、翌日、薗部は物陰から店の様子を窺っていた芹奈にこう声をかけました。
「実は葉子様に着て頂こうかと思って作ったのですけど、胸のところが窮屈になってしまったんですが、西山さんには丁度よくて」
後に薗部は芹奈のメイド服についてこんなことを言いますが、供述が全然違いますw
仮に葉子用に作っていた服を流用したとしても、「昨日のうちに」急遽用意したのは隠しようがありません。
(私は知ってますよ、西山さん。嫌そうな顔をしていて、その実、いそいそと嬉しそうに着替えていたことを)
薗部は芹奈の着替えを思い出し、こう独白します。でも、着替えを見るまでもなく、昨日からそれがわかっていたから、予め芹奈用のメイド服を用意していたのです・・・・多分w
●薗部の人心操作術2w
そして薗部は、芹奈の照への対抗心を煽り、芹奈が密かに憧れていたメイド服を用意し、芹奈をすっかりその気にさせました。
更に、薗部は葉子に「今日は店を休む」とあからさまに怪しい電話を入れ、葉子が双葉と照を連れて店に来るよう仕向けます。
「西山さん。慣れないうちは仕方ありませんわ」
と、葉子が初めてのバイトに戸惑う芹奈をフォローできるよう、その成長を促すだけなら、そんな電話を入れる必要はありませんでした。
だから、何かと衝突してしまう芹奈と照の仲を取り持とうとした・・・・のだと思います。
互いに刺激され、仕事に向き合う芹奈達の姿に、薗部は
(ああ、私のお店で女子高生達が手を取り合ってキャッキャウフフ・・・・)
こんなアレな独白を漏らしますw
でも、本当に言葉の通り、薗部の意識的にはそんなアレな楽しみを求めているだけだったとしても、その運命力がことごとく結果オーライを導いて、物語はテンポ良くコロコロと回っていきましたw
●サブタイの意味
翌日、バイト代の入った芹奈がカメラ屋に行くと、薗部が芹奈の写真を大量にコピーしていました。
子猫の写真を愛でたい芹奈と、芹奈の写真を愛でたい薗部が重ねて描かれ、「飼い主≒保護者」として子供達を見守っている薗部の暗示・・・・になってたらいいなぁ・・・・w
何よりそう思うのは、サブタイトルが「もうこはんはもうないんですね」という、明らかに大人が子供に言う言葉になっているからです。
ラストのカメラ屋で薗部が言った、
「記念に差し上げようかと思いまして」
とかも、奔放な薗部がナチュラルに相手を煽る台詞ということで、サブタイになってもよかったはずです。むしろ、ストーカーの優絡みの台詞より、芹奈絡みの台詞の方がサブタイに相応しいでしょうw
なのに、サブタイトルが「もうこはんはもうないんですね」になっているのは、
『実は薗部が(今のところ)唯一の大人キャラとして、葉子達を見守る役で、その暗示になっているから』
なのだと思います。
そう解釈すれば、双葉や亜紗子をわざわざ子供っぽく演出したことなど、上記の全てが綺麗に繋がっていきますし。
なので、照が芹奈に猫用のクッキーを渡せたのも、薗部が気を利かしてくれたから、だったんじゃないかな〜、みたいなw
といったところで
三者三葉 第6話「野菜肉肉肉肉肉肉魚」
に続きますw
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