【アニメ公式サイト様】
さて、前回に引き続き、地下ホールで空中騎士団に包囲されているハヤテたち。
暗く閉塞感のある地下ホールは、そんな思いを抱くハヤテたちや空中騎士団の心の演出です。フレイアは歌の力を信じ切れてなかったから、ハヤテは父親が帰って来なかった喪失感(それが根無し草の生活をしていた原因だったのだと思います)、ミラージュは祖父母へのコンプレックス、空中騎士団は独立戦争の恨みと喪失感といった感じでしょうか。
●ブーメランの使い手?w
「ルンも抑えられない未熟者が」
OP明けて、ボーグが自分のことを棚上げしフレイアにこう言います。
また今回の後半、ボーグは戦闘中に意図してルンの力を引き出すのではなく、慢心しルンを光らせてしまい、ハヤテに撃墜されました。そして地面から空を見上げ
「おのれ、地を這う虫ケラめ」
と、自分に向かってブーメランを投げつけます。ボーグが小物界の大物になる日も近そうですw
話を戻して、ウィンダミア単独では新統合軍に勝てないから近隣惑星を勝手に巻き込んでおいて、ハリボテの大義を語るボーグ。
まあ、(作中世界では、どこまでそれが本当なのかはわかりませんが)勝手にやって来て不平等条約を迫った新統合軍が侵略者だって主張はもっともですけど。
●フレイアの過去
「食べ物を粗末にしちゃいけん! みんなが、カリンおばちゃんや、ニールスおじさんや、みんなが一生懸命作ったリンゴを戦争に使うなんて、それがホントにウィンダミアのためなんか!?」
ボーグに対しフレイアはこう反論する訳ですが、普通はおばちゃんたちではなく真っ先に両親のことを挙げないでしょうか。
物心ついた時には両親がおらず、カリンおばちゃんやニールスおじさんも七年前に死んでる気がしてならない訳ですが・・・・。
そんなところにキースが現れ、
「では何故歌う? 憎むべき者たちの歌を」
と問いかけますが、フレイアは答えることができません。だからフレイアの心は、上記したように地下ホールに捕らえられたままなんですよね、きっと七年前から。
●ドローンの幻
キースはフレイアを裏切り者として処刑しようとしますが、ロイドがそれを制止します。
そんなところに美雲たちが現れて、ドローンが作る幻で空中騎士団を惑わし、ハヤテたちを救出します。
その時、
「そこそこ攻めなきゃつまんないよ」
の歌詞のところで、フレイアが地下ホールを満たす美雲たちの幻影を見つめます。でもそれはすぐに消え(スパークとなり、空中騎士団の目を眩ませ)ました。
だから、ワルキューレの歌が地下ホール(フレイアの心)をいくらか照らし、その中にいくらか残っていても、七年前のフレイアの絶望を塗り替えられていない・・・・演出に見えます。
●死亡フラグのバーゲンセールw
また、ワルキューレの歌に遺跡が反応し、敵の防空網が乱れます。アラドとチャックはその隙にハヤテたちの機体を遺跡に連れて来ました。
ジークフリードに乗り込み戦闘準備を整えるハヤテたちのコクピットに、ハインツの歌が聞こえてきます。怯えるチャックをアラドが鼓舞し、
「戻ったらクラゲラーメンを奢ってやるぞ。ラグナエビも乗せてやる!」
「了解」
「月光アワビもな」
「毎度ありー」
と、みんなで寄ってたかってメッサーの死亡フラグを積み上げるチームワーク抜群のデルタ小隊w これホントにメッサーが死んでたら、どう考えても人災だと思いますw
●怪しさのバーゲンセールw
因みに、バーゲンセールと言えば、6話感想で書いたことに加え、髪の毛がフレイアと同じように二色に分かれていて、前回の潜入時や戦闘時に並外れた身体能力の高さを見せる美雲が、ウィンダミア人にしか見えないような、逆にあからさますぎてミスリード感が強まるような・・・・w
●ハヤテの過去
戦闘が進むうち、前回登場した「新統合軍ヴォルドール航空団のエース、アルベルト・ララサーバル(長いw)」の機体がフレイアたちに迫ります。
それに気づいたハヤテが割り込み、
「目を覚ませララサーバル大尉! ガキたちが寂しがってただろ。帰ってやれよ! ガキたちがあんたの帰りを待ってんだろ! 帰ってやれよ!!」
と渾身の説得を試みます。ただ、余りにもハヤテが感情移入しすぎていることから、ハヤテ自身のことを重ねているのだと思います。
ハヤテの父も帰って来なかったから、今でもずっと帰って来て欲しかったと思っているから、アルベルトには子供たちのところに帰って欲しくて・・・・。
●ハヤテのペンダント
しかし、アルベルトのヴァール化は解けず、
「駄目か・・・・」
と、ハヤテはペンダントを握りしめ、トリガーに手をかけます。なので、ペンダントは父親の形見なのかな〜と思ってみたり。
●サブタイトルの意味
そこにフレイアが割り込んで
「いけん、撃っちゃいけん! 撃っちゃいけーーん! 歌はきっと届くから、歌は幻なんかじゃないから!」
とハヤテに叫びます。
前半、キースが
「お前(フレイア)は歌という幻に取り憑かれているにすぎない」
と言ったように、上記したように、ワルキューレの歌もフレイアの心を照らす幻のようなものでした。
2話の最終試験でも、フレイアは「歌は・・・・」とその先を言葉にできませんでしたし。
3話でも、フレイアは親指と小指を一杯に広げ、手の平をバルキリーみたいにして飛んだように、歌うのではなくハヤテと一緒に飛んだだけでした。歌ではなくハヤテを信じて。
七年前、燃え落ちる館を前にして歌に願い、でも絶望に折れていたフレイアの心。
「届いて私の願い・・・・届け! 私の歌!」
でも、フレイアはこう言って、初めて「歌」に正面から向き合うことができたのです。ハヤテと同じく自分を重ねたアルベルト親子には、何も喪って欲しくなかったから。
よって、フレイアの願いは、父の帰りを願いつつそれを諦めていた(≒アルベルトを撃とうとした)ハヤテが本当は信じたかった思いでもありました。
『ハヤテがフレイアの思いに共鳴(レゾナンス)し、過去の絶望に折れていた心から共に「脱出」することができたのは、そんな二人の思いが重なったから』
・・・・なんじゃないかな〜、みたいなw
もう8話なのに、ハヤテもフレイアも徹底的に過去を隠していて、怪しさ爆発ですしw
●フレイアはウィンダミア人!
あと、7話感想で、マクロスΔのサブタイトルはウィンダミア視点も重なったダブルミーニングになっていると書きました。
よって、3話の「旋風ドッグファイト」は、美雲がウィンダミア人である伏線と解釈していました。でも、美雲の正体がどうであれ、実は
『フレイアもウィンダミア人』
なんですよねw
今回、フレイアがウィンダミアを捨てた訳じゃないと明言していますし、ワルキューレにいながらよりウィンダミアに近い、ウィンダミアを助けたいという視点を担っていく・・・・気がします。
それがマクロスΔという三角関係を示すタイトルにも繋がっていくのかなと思ってみたりw
●まだまだこれから・・・・?
ただ、Bパートのラスト、フレイアと美雲が「岬のように伸びたテラスの先端(=ポジティブ要素)」から「真っ暗な宇宙(ネガティブ要素)」を見ながら話します。
過去の檻から脱出できても、じゃあ歌で何をしたいのか、何ができるのかまだフレイアに見えていない演出です。それはきっと美雲も(ハヤテも)同じで・・・・。
サブタイトルが「再生(新生)レゾナンス」とかならともかく「脱出」ですし、まだ8話ですし(笑)、まだまだ正解は遠い・・・・気がしますw
そしてCパートというか次回予告というか次回サブタイトルというか、メッサーにもろ死亡フラグが立っているような、このまま前線を引退してしまうような、なんとも言えない演出がかかったところで、
マクロスΔ(デルタ) 9話「限界 アンコントロール」
に続きますw
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