【マクロスΔ(デルタ)10話】カナメがメッサーを助けられなかった理由【感想・考察】


マクロスΔ(デルタ) 10話「閃光のAXIA」
アニメ公式サイト様

さて、サブタイトルにある「AXIA(ギリシア語で"価値あるもの")」とは何だったのでしょうか? それは

『祭りの最後、夜空に登っていったクラゲたちの光』

だったのだと思います。

●今を、精一杯

マキナは、ハヤテにメッサーをクラゲ祭りに誘うよう頼みました。ハヤテにその理由を尋ねられると、マキナ(とレイナ)は、

「楽しい思い出が作れたら良いなぁ、って。・・・・私たちだっていつどうなるかわからないし」
「だから楽しむ。今を、精一杯」

と、体を寄せ合い速攻でイチャつきますw

前回のラストで、メッサーとフレイアが交わした会話、

「ウィンダミア人は三十年ほどしか生きられないそうだな。不安にならないのか? 自分の未来が」
「考えたこともない。今が一杯一杯で、先のことなんかよう考えれんよ」
「・・・・今が一杯一杯か。それでいいのかもしれないな」

を受けているのは明らかです。

だから、クラゲ祭りはそんな

『日常の大切な一瞬一瞬=AXIA』

の暗示になっているのだと思います。

●命の色

その後、祭り会場の明かりが消え、クラゲたちが夜空に登り始めます。それを見たチャックとフレイアは

「年に一度、必ず九月の新月の日にクラゲは地上に上がり卵を産む。生命の神秘って奴だなぁ」
「・・・・この色、緑、黄色・・・・ううん、命の色」

と、感嘆の声を上げました。

生命の神秘、命の色、理屈ではない自然の摂理・・・・例えば、人が人に恋する心。

●暗い海から、暗い夜空に

自分の心に潜っていく、などの言い回しがあるように「水≒海」は心を強く連想させます。

メッサーやカナメが、(恋)心を暗い海のように閉ざしても、未来なんて夜空のように真っ暗だと思っても、輝く思い(クラゲ)が必ず浮かび上がってくるのです。

メッサーはいつヴァールになるかもしれない自分がカナメに思いを伝える訳にはいかないと思っているから。カナメは、誰より自分が自分の才能、アイドルの資質を信じることができず、AXIAに救われたというメッサーの言葉に向き合うことができなかったから。って感じなのかな〜? と思ってみたり・・・・。

●ヴァールになりきる前に

その後色々あって、ボーグの攻撃からカナメを庇ったメッサー。

バルキリーのキャノピーを開け、ヘルメットのシールドを開け、

「歌ってくれカナメさん。歌ってくれ、俺がヴァールになりきる前に! カナメさん」

と、少しだけ本心を話すことができました。

透明でも確かに内外を区切る窓は、見えない心の壁の暗示です。だからメッサーは、一瞬だけだったけど、今まで固く閉じていた二重の壁を開き、精一杯の告白をしていた・・・・のだと思います。

でも、カナメは言葉に詰まり、困惑顔で美雲やフレイアの方を見てしまいます。土で汚れたその姿が、自分に才能はないと心を翳らせている、カナメの心の姿でもあったから・・・・。

しかし、美雲たちは気絶していて、カナメは

「わかったわ、メッサー君」

と答えてしまいます。

「俺がヴァールになりきる前に」と言ったメッサーに、

「私の歌で治してみせる!」

とは言えなかったから・・・・。

そしてメッサーも「ありがとうカナメさん」と、ヘルメットのシールドを閉め、バルキリーのキャノピーを閉め、また心を二重の壁で閉じ、飛び立ってしまいました。

だからカナメはAXIAを困惑顔でしか歌えません。真っ暗な心の中、あのクラゲのように輝く思いが溢れてきても、それが涙となってメッサーのブレスレットへ零れても・・・・あの愛しい思い出が、日常の幸せが、大切なAXIAだとわかっていても。

●今後に期待・・・・

なので、メッサーが負け、カナメがそれを助けられなかったのは、物語的にもうどうしようもない感じで・・・・。

ただ、キースは戦争に勝ったらハインツと共に死ぬと、今を全く楽しめていない、命の色を放っていません。そんな灰色の世界で、メッサーとの戦いだけが楽しみになってしまった、なんて終わった感じになっています。

キースも戦いに走った本当の理由は、ハインツたちと幸せな生活を取り戻したいから、とかだったはずです。戦いたいから戦うってほど戦闘狂には描かれてない気がするので。

だから、本心を隠しベストな精神状態で戦えなかったメッサーに比べ、心のままに戦っていたからキースが勝てた・・・・訳じゃないと思うんですよね。

メッサーはカナメへの思いという自分の根本、AXIAをずっと見失わずにいて、最期にキャノピーの内側、心の中を熱いその色で染めました。隠していただけで、命の色、輝きを持ち続けていた証です。

これまでの模擬戦で、メッサーがハヤテたちの機体をペイントまみれにした演出を受けた、非常に切ない演出ですが・・・・メッサーは、ハヤテたちには自分の思いを素直にぶつけていて(ペイント弾まみれにしていて)、ハヤテも憎まれ口を叩きながらもメッサーを慕うようになっていました。

キャノピーとヘルメットで隠していたけど、その奥にはちゃんと熱い思い、命の色が溢れていたのです。

だから、そんなメッサーとの思い出がAXIAとなって、自信を取り戻したカナメの歌がヴァールを治していくとか、二人が報われる展開になってくれる・・・・と信じてます。

といったところで、

マクロスΔ(デルタ) 11話「」

に続きます。
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2016年06月09日 22:23 by 元会長
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Tracked: 2016-06-10 20:18