【有頂天家族2 第3話】弁天が天女すぎて踏まれた天満屋も感涙した?w【感想・考察】


有頂天家族2 第3話「欧羅巴の香り」
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前回に続き、矢三郎と天満屋が揉めていると、天満屋が矢三郎に幻術をしかけます。矢三郎が見上げる満月に手を伸ばし、ボールのごとく手に収める天満屋。

しかし、そんなところに弁天が乱入し、地面に倒れた天満屋をハイヒールで踏みつけます。

その姿に矢三郎は

「弁天様・・・・」

と、万感の思いを漏らします。

矢三郎が1話で、赤玉に様子を聞くくらい気になっていた弁天。そんな相手との久しぶりの再会って以上の、深い思いが籠められていました。

きっと、矢三郎にはわかっていたから。(通りかかったのは偶然かもしれないけど)弁天が矢三郎を助けるために来てくれた、と。

そう解釈すれば、今回のラストに流れた矢三郎の独白、

「昔、老ダヌキはこう言った。タヌキの喧嘩に天狗が出る。これは駄目じゃ。天狗の喧嘩にタヌキが出る。これも駄目じゃ。

私はその言葉が・・・・気に入らなかった」

が、より深いものになるでしょう。

すると、一気に弁天のことが色々見えてきて・・・・。

●天狗の存在意義

まず、これまでずっと天狗の存在意義がわかりませんでした。超常の力を笠に着て好き勝手するだけ、そんな者を描いて何の意味があるのか?

でも、そうではありません。超常の力は単なる飾りでした。

プライドやメンツが何より大切で、高圧的にしかなれない性格なら、それでも上手く周囲と関わるためにどうすればいいのか? 結局、重要なところは同じです。

よって、赤玉はもう、老いてほとんどの力を失っているのでしょう。1期のラストで何の役にも立たなかったのがその証です。
(別に赤玉でなくても、「人間」や「タヌキ」にでも、同じことができた者は沢山いるでしょう)

だから、上記したように、天狗に何の存在意義があるのか? ずっと謎な状況になっていました。

なら、弁天と矢三郎が「魔王杉の事件」を起こした本当の理由は、余りにも天狗で(プライドが高すぎて)、自分から引退すると言い出せない赤玉が退く口実作りです。

老人を手玉に取って失脚させた悪女、そんな汚名を被ってでも。弁天は魔王杉の事件を起こしたのです。天狗の(ような生き方しかできない)彼女には、それ以外の方法なんてなかったから・・・・。

よって、金光坊が度々赤玉を訪ねるのも、暗に引退を促すためでしょう。

だから、矢三郎も汚名の片棒を担ぎ、丸い阿呆な何かで、赤玉と弁天のアフターケアをしたいと思い続けているのです。でも、上手い阿呆が思いつかず、ただ丸い月を見上げるだけで・・・・。

まあ、これだと赤玉が頑固ジジイすぎるので、もう少し赤玉なりの理由があるのでしょうけど。

●一期の本当の意味

すると、一期の意味ががらりと変わるんですよね・・・・。

矢三郎は一期の偽衛門選挙で矢一郎を助けると同時に、赤玉も助けていました。弁天と協力して、

『赤玉にもまだ偽衛門選挙をぶち壊すなんて暴挙ができる、天狗らしい力が残っている、そんな既成事実を作り上げたのです』

でも、赤玉を放っておくといつボロが出るかわからない。だから、弁天が既成事実の補強をしつつ、

「お師匠様・・・・十分お師匠様の怖さはわかったと思います。どうかもう・・・・綿棒も買ってきました。これで耳掃除をして差し上げますわ。久しぶりに私の膝枕で。先生、水に流して下さいません?・・・・もうお家へ帰りましょう」

と、赤玉をとりなした・・・・のです、多分w

おそらく、赤玉の意ではなく独断で魔王杉の事件を起こした気後れなど、色々な思いが混ざっているのでしょうけど。

よって、弁天は赤玉が攫ってくれなければ悲惨なことになっていた、かなり危機的な状況から赤玉に助けられているのでしょう。

なのに、天狗の力を手に入れても、こんな形でしか恩返しができず、いや、(弁天視点では)恩返しできているとも言い難い。一期11話で弁天が言っていた

「欲しいものなんか、何一つ手に入らないわ」

という状況だったのです・・・・多分w

・・・・これまで僕は今まで弁天を「人間」枠だと思っていました。なので、「人間」も全然捨てたもんじゃないのか、もしくは、弁天って実は「天狗」枠だったのか・・・・。

●細々した色々

あとは、天満屋が(おそらく)二代目の銃を拾って意地でも手放しませんでした。意味深です。

また、天満屋が(丸いタヌキをイメージさせる)肉襦袢を着ていたことから、やっぱり人間がタヌキに(憧れて?)化けている「人間(偽タヌキ)」枠なのかな〜といった感じです。

1期5話や9話、今回の矢三郎の「タヌキは月を見て腹鼓を打つ」などから、

『月=丸い角のないタヌキの生き方の暗示』

なのですが、前回いきなり結論だけ書いたのでアレだったかな〜と気になってたり。

そんな月を、天満屋は幻術で、弁天は天狗の力で、無理矢理手にし、矢三郎は手にすることもできないまま、月は夜空に返されます。それが各々の「タヌキの生き方への到達度」なのかな〜と思ってみたり。

また、下鴨家の祖母が登場しましたが、もう目が見えず認知症もかなり進んでいました。

でも、おおらかな人柄、タヌキの生き方のおかげで、今でも頼りにされています。だから、上でも天狗の力は飾りと書いたように、結局、能力ではなく心の在り様なんだな〜と思ってみたり。

また、サブタイトル「欧羅巴の香り」は、短絡的には弁天の旅衣装や二代目の新居の雰囲気なのでしょうが・・・・

異郷の地の雰囲気、自分とは違うもの、でも違うからこそ惹かれる何か、「タヌキ」が「天狗」が、そして「人間」が。違うからこそ「旅行をしたい=その中へ踏み出したい」と互いに思う、そんな情景。それが上記したラストの矢三郎の独白にも繋がっていて・・・・。

あと、ラストで弁天と二代目が火花を散らします。しかも、二代目は弁天を椅子から振り落とす前にシーツを下に敷きました。天狗的にそれが一層弁天の怒りに油を注ぐんじゃないかな〜、なんてドキドキの場面を引きに、

有頂天家族2 第4話「狸将棋大会」

に続きますw
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2017年05月02日 18:43 by 元会長
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