有頂天家族2 第7話「金曜倶楽部、再び」
【アニメ公式サイト様/ニコニコチャンネル様】
今回の舞台は観光地で有名な有馬温泉です。
金曜倶楽部の会合が開かれるということで、矢三郎も温泉旅行よろしく、ゆったり温泉に浸かりつつ弁天たちの様子を探ります。
ところがその途中で、姿をくらましていた叔父の夷川早雲に会い、矢三郎は地獄絵の中に落とされてしまいます。
そして、腹を割って話す、などの言い回しがあるように「腹=心」の暗示です。7話でも寿老人が地獄絵を見て、
「まるで自分の臓物を見るよう」
と言っていますし。地獄は人の心の中にある、負の心の暗示です。
早雲に父親・総一郎を殺され、矢三郎の心は負の思い渦巻く地獄に落とされた、それをなぞった展開になっています。
しかし、矢三郎は地獄で後に、弁天に連れられて入ることになる大穴、その中に入り
「この時、私はこの世界に蠢く地鳴りの正体を知ったのである」
と独白することになる大穴に近づいただけで、あまりの悪臭にその場をすぐ立ち去ります。
心を地獄に変えてしまう、負の感情の中枢に囚われてはいけないと、本能的(?)に忌避していたことの暗示です。
何故「本能的に」と解釈するのかというと、矢三郎が表層意識で上記のようなことをはっきりとは認識してない・・・・んじゃないかな〜、と思うからです、総合的に考えてw
矢三郎の表層意識では、地獄の中枢、亡者の塊を見て、早雲への復讐心などを認識したのではなく、「恐ろしい、あんな亡者にはなりたくない」と思ったくらいでしょう。
でもその思いが(矢三郎は自覚してないでしょうが)、一期ではほぼ無視していた早雲に、軽口を叩きながら握手をするなんて阿呆ができるくらいに、矢三郎の心を変えてくれたのです。
ただ、それは目先のもので、最終的に早雲との関係をどうしたいか、そんな大望を持てるほどの成長ではありませんでした。
だから、矢三郎は早雲の死に際し、
「叔父さん。こんな終わりを迎えたいとは思わなかったよ。だからといって、自分がどうしたかったか、正直なところわからないんだ」
と涙を零すことしかできなかったのです。
「なにゆえ、そうまでして金曜倶楽部に入りたいのだ?」
と聞かれ答えることができなかった早雲と同じように、阿呆に生きる(早雲なら兄を超える、でしょうか)、と決めていても、具体的にどうすればいいのかまだその答えがわからないから。
なので、上記全部が上手くつながる説明を考えると、ここら辺が妥当じゃないかな〜と、今のところは思っています。
●弁天は成熟してる?(意味深)
すると、そんな地獄と自在に行き来できる弁天。自分の負の心を自覚し、適切な付き合い方ができている。しかも、(物語的に)矢三郎にもその触りを教える役になっていた・・・・。
一期の印象ではまだまだ未熟者かと思っていたのですが、実はかなり成熟した「天狗」枠なのかも・・・・?
総一郎に続き、間接的にとはいえ早雲を殺すきっかけを作っていますし、どう解釈するか悩ましいところですが・・・・。
これまではギャグ担当の癒しだった、金曜倶楽部のナイトパーティのバーテンダー(?)、胡散臭くお酒を注ぐ天満屋の解釈とかも、ね・・・・。
まあ、早雲は悪役なので足し算、引き算、色々と悩ましいんですけど・・・・。
●矢三郎、激おこ?w
あと、地獄を上記のように解釈すると「鬼に化ける」ってのがなかなか意味深な行動になってくるんですよねw
天満屋に化かされたリベンジに、矢三郎は鬼に化けています。(その後、弁天に告げ口とかしてましたし)実は内心かなり激おこだったのかも・・・・? とちょっとニヤニヤしてしまいますw
まあ、(手を血に染める、なんて言い回しがありますから)矢三郎の手に早雲の血がついてしまい、ちょっと気になったりもしてるのですが・・・・。
きっとそんなシリアス方向には進まないだろうと慢心しつつ、
有頂天家族2 第8話「夷川海星の秘密」
に続きますw
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